解説

保育所の合併・事業譲渡では、引継ぎ前後の試算条件を分ける

保育所の合併・事業譲渡を検討するときは、引継ぎ前後の所在地・利用定員・在籍数を同じ試算に混ぜません。個別手続を判定しない、全国共通の試算条件の整理順を説明します。

合併・事業譲渡の手続と、保育所の試算を混ぜない

こども家庭庁のガイドラインは、保育所等の事業譲渡等と、運営法人の合併を分けて解説しています。また、施設類型や法人格に対応する根拠法に沿って、所轄庁・事業所轄行政庁と相談しながら進める必要があると示しています。

試算は全国共通の条件整理にとどめ、合併・事業譲渡の手続や可否は別に確認します

引継ぎ前後の条件を一つの入力に足さない

所在地、利用定員、在籍数、選択した加算・減算が変わる可能性がある条件を、一つの月次試算へ混ぜると、どの施設状態の結果か分からなくなります。

引継ぎ前と引継ぎ後に想定する保育所条件を、別の試算条件として記録する。

試算の条件と個別確認を分けて整理する

合併・事業譲渡を検討するときの確認範囲
試算で整理する条件別に確認する事項
所在地、利用定員、年齢別在籍数施設類型・法人格に応じた手続
保育必要量、選択した加算・減算認可・認定、指定・確認の扱い
引継ぎ前後の別々の条件会計・税務・労務などの個別判断

試算結果は、入力時点の保育所条件に対応するモデルです。施設や法人の引継ぎをしたことだけから、利用定員、地域区分、加算・減算の扱いを推測しません。

試算条件の変更と、手続・適用可否の確認を別の作業として進めます

引継ぎ前後の条件を別に確認する

  1. 引継ぎ前の条件を整理する

    所在地、利用定員、年齢別在籍数と、実装済みの加算・減算を現在の条件として整理します。

  2. 引継ぎ後の条件を別に整理する

    引継ぎ後に確認する所在地、施設類型、利用定員などを、前の条件から推測で転記しません。

  3. 所轄への確認と試算を分ける

    手続や適用可否は所轄の現行案内で確認し、試算は確認できた保育所条件ごとに行います

所在地・利用定員・年齢別在籍数を条件ごとに入力し、現行の私立保育所としての基本分内訳を確認できます。

保育所条件ごとに基本分を試算する

この記事は、合併・事業譲渡の個別の可否、認可・認定、指定・確認、会計・税務・労務を判断するものではありません。具体的な手続は所轄の案内を確認してください。

この記事が参照した一次資料

ほかの解説

  • 合併・事業譲渡で、利用定員はそのまま引き継がれるか

    こども家庭庁が公表した合併・事業譲渡ガイドラインは、認可・確認の手続きが引き継がれるかどうかを、事業譲渡か合併か、合併なら運営法人の種類によって整理しています。利用定員が新たに確定し直され、試算をやり直す必要がある場面を説明します。

    関連する理由: 共通する試算入力共通する一次資料

  • 実費徴収・上乗せ徴収は、公定価格の試算に含まれるか

    実費徴収と上乗せ徴収は、公定価格(委託費)とは別に保護者から直接受け取る費用です。運営基準が定める2つの違いと、説明・同意・領収証の手続き、試算での扱いを説明します。

    関連する理由: 共通する試算入力

  • 年齢帯ごとの欠員は、基本分単価の総額にどう影響するか

    基本分単価は、利用定員の区分で単価の水準が決まり、年齢帯ごとの実際の在籍児童数をその単価に掛けて総額が決まります。欠員(定員に対する在籍不足)が総額にどう効くかと、定員超過との非対称性を説明します。

    関連する理由: 共通する試算入力

  • 保育所の年齢別欠員は、年齢別に公定価格へ反映して確認する

    利用定員の合計だけでは、欠員が基本分へ与える影響は分かりません。年度年齢・保育必要量ごとの在籍数を分けて比較する順序を説明します。

    関連する理由: 共通する試算入力