解説

事務職員雇上費加算の確認事項(加算率・月初利用子ども数)

事務職員の雇上げ費用に充てる加算を試算する前に、市町村の認定通知で対象事業等と加算率を確かめ、月初の利用子ども数と合わせる手順をまとめます。

加算の判断基準(事務職員の配置と市町村の認定)

事務職員雇上費加算は、通知が列挙する事業等のいずれかを実施する施設が対象です。通知上は事務職員の配置を要件としますが、施設長等の職員が兼務する場合又は業務委託する場合は配置不要とされています。

試算では、配置や事業実施の事実だけから対象と判断せず、市町村から当年度の認定を受けている施設だけを選びます。

事務職員雇上費加算の対象事業等(令和8年度・保育所、いずれか1つを実施)
区分通知の内容
延長保育事業子ども・子育て支援交付金の要件に適合するもの、またはこれと同等の要件を満たして自主事業で実施しているもの。要件を満たした月以降は、同一年度内に限り、実施体制があれば要件を満たすとみなされます。
一時預かり事業(一般型)交付金の要件に適合し、月の平均対象子どもが1人以上いるもの。年度当初から始める場合は5月に要件を満たせば4月から満たすものとして扱われます。
病児保育事業交付金の要件に適合するもの、またはこれと同等の要件を満たして自主事業で実施しているもの。
乳児が3人以上利用している施設月の初日に乳児が3人以上利用している月から、年度を通じて要件を満たすものとされます。乳児の利用定員3人以上などの条件を満たす場合、前年度に要件を満たしていた月は満たすものとして扱われます。
障害児が1人以上利用している施設軽度障害児を含み、市町村が認める障害児が対象です。月の初日に1人以上利用している月から年度を通じて満たすものとされます。手帳の有無は問われません。
乳児等通園支援事業児童福祉法第6条の3第23項に基づく事業です。

兼務や業務委託の扱いは通知の注記のとおりです。施設長等の職員が兼務する場合、または業務委託する場合は、事務職員の配置は不要とされています。表の内容は通知(S-06)の別紙2の要約で、実際に満たすかどうかは市町村の認定で決まります。

対象事業等の実施状況、事務職員の配置、認定の可否はこの試算では判定しません。認定通知の内容が不明な場合は所轄市町村へ確認してください。

認定通知と実施状況の照合(同じ年度で)

入力前に、認定通知の対象施設・適用年度と、認定の根拠となった事業等の実施状況を照合します。

  1. 対象施設と適用年度

    認定通知にある施設名と適用年度が、試算する本園・当年度に一致するかを確認します。

  2. 対象事業等

    通知に列挙された事業等のうち、どの根拠で認定されたかを認定時の申請資料などで確認します。

  3. 入力する加算率

    入力する加算率(a)と(b)は認定された値です。加算率(c)は当年度の別表の値が試算に自動で入るため、入力は不要です。

各月初日の利用子ども数で配分する

通知は、基本額と認定済みの処遇改善等加算を合算した額を、各月初日の利用子ども数で除して各利用子どもの単価に加える扱いを定めています。

月初在籍数が通知上の利用子ども数と一致する場合だけ、試算に入れます。

計算の流れは、告示の基本額に、係数へ加算率の合計を掛けた額を足し、各月初日の利用子ども数で割って、通知の端数処理に従い切り捨てる順です。

下の表は、説明用に加算率(a)(b)を仮の値とし、月初の利用子ども数も仮の値として計算した例です。

事務職員雇上費加算を、説明用の仮の加算率(a)(b)と月初の利用子ども数で計算した例
項目値
基本額(告示)49,830円
係数(告示)490円
加算率(a)+(b)(仮の値)0.0%(比率では0.000)
加算率(c)(告示)9.0%
加算率の合計 (a)+(b)+(c)9.0%
基本額 + 係数 × 加算率の合計(1施設・1か月)49,830円 + 490円 × 9.0 = 54,240円
各月初日の利用子ども数(仮の値)60人
合計 ÷ 利用子ども数(端数を含む)904円
10円未満を切り捨てた額(児童1人・1か月)900円

基本額・係数・加算率(c)は、令和8年度の検証済み加算データの値です。10円未満は切り捨てています。加算率(a)(b)と利用子ども数は説明用の仮の値で、実際の認定値や施設の利用状況ではありません。

この例は、処遇改善等加算の認定を受けている場合を想定し、告示の式に加算率(a)(b)を0と仮置きして当てはめたものです。通知は加算率(a)(b)(c)を、別に定める処遇改善等加算の認定に基づく値としているため、認定された加算率(a)(b)がある場合は、係数に掛ける加算率の合計がその分だけ増え、割る前の額も増えます。実際の単価は、認定通知の内容と月初の利用子ども数を確認して試算画面で確かめてください。

在籍数を利用子ども数と決めつけない

入力欄は月初在籍数です。欄名だけから通知上の利用子ども数と同一だと断定することはできません。

月初の利用状況を確認し、一致する場合に限って試算します。

分園がある場合の対象範囲

分園がある場合、認定通知上の対象施設と各月初日の利用子ども数の扱いを、試算が一律には確定できません。

分園がある場合は、認定通知上の対象範囲と人数の扱いを所轄市町村へ確認し、この試算には入れません。

分園の定員区分・地域区分の基本的な扱いは分園がある保育所の定員区分・地域区分の確認手順で説明しています。

試算画面での入力手順

認定内容、認定済みの加算率(a)(b)、月初の利用状況をそろえてから入力します。

  1. 認定内容を確認する

    市町村の認定通知で、対象施設と当年度の適用を確認します。

  2. 加算率と月初状況を照合する

    認定済みの加算率(a)(b)を入力し、月初在籍数が通知上の利用子ども数と一致する場合だけ入力します。加算率(c)は当年度の別表データが試算に自動で入ります。

  3. 結果内訳を確認する

    認定済みの選択を入れ、結果内訳に事務職員雇上費加算が含まれることを確認します。

よくある質問

事務職員を採用すれば選べますか。

選べません。通知上の要件を満たし、市町村から当年度の認定を受けている施設だけを選びます。

加算率は園で判断して入力できますか。

できません。認定された加算率(a)(b)を確認して入力します。加算率(c)は当年度の別表データが試算に自動で入ります。

分園がある場合も選べますか。

この試算では選べません。認定通知上の対象範囲と人数の扱いを所轄市町村へ確認してください。

月次試算に入れる前の認定内容の確認

認定内容、認定済みの加算率(a)(b)、各月初日の利用子ども数、分園の扱いを確認してから入力することが、安全な試算の前提です。

認定済みの加算率(a)(b)と月初利用状況を入力し、事務職員雇上費加算の内訳を確認します。

公定価格の試算を開く

同じ加算率(a)(b)を使う処遇改善等加算の、認定後の実績報告や実績が見込みを下回った場合の扱いは『処遇改善等加算は翌年度の実績報告と差額精算が必要』で説明しています。市町村の認定を先に確認してから試算へ入れる同じ手順は、高齢者等活躍促進加算・療育支援加算でも扱っています。

次に知りたいこと:高齢者等活躍促進加算の要件(対象者・400時間・事業等)と加算額、療育支援加算とは?対象・要件・区分A〜D・認定の確認(令和8年度)、処遇改善等加算は翌年度の実績報告と差額精算が必要

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この記事が参照した一次資料

ほかの解説

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