解説

経営情報等の報告は、誰が・いつ・どこへ行うか

こども家庭庁が整備した経営情報の見える化制度は、施設型給付・地域型保育給付を受けるすべての施設・事業者に、毎事業年度の経営情報を都道府県知事へ報告することを求めます。報告先・報告事項・公表の仕組みと、既存の未報告減算との関係を説明します。

報告の対象は、私立保育所を含むすべての施設・事業者

この報告制度は、子ども・子育て支援法に基づく施設型給付・地域型保育給付を受けるすべての施設・事業者を対象とします

私立保育所もこの対象に含まれます。

報告先は、市町村ではなく都道府県知事

報告先は、施設・事業所の所在地の都道府県知事です。市町村ではありません。

「他の手続きと同じく市町村」と思い込むと詰まる

公定価格の確認・利用定員の設定など、多くの手続きは市町村が窓口になります。しかし経営情報等の報告は、子ども・子育て支援法の条文上、都道府県知事宛てと定められています。

報告先を確認するときは、他の手続きの窓口と混同せず、都道府県知事宛てであることを前提に進める。

報告する内容は、毎事業年度の経営情報

報告するのは、毎事業年度の経営情報(収益・費用)です。人件費の内訳、職員配置や職員給与の状況が分かる情報も含まれます

公表は「ここdeサーチ」で行われるが、個別の収支計算書は原則公表されない

報告された経営情報は、「ここdeサーチ」という公表システムで公表されます。

詳細な収支計算書は個別の施設・事業者単位では公表されず、施設類型・経営主体・地域区分・定員規模などの属性でグルーピングした集計結果が公表の原則です

ただし、人件費比率やモデル賃金など、保護者・保育士等にとって関心が高いとされる一部の情報は、個別の施設・事業者単位でも公表される扱いです。

既存の経営情報未報告減算との関係

経営情報等の報告期限は、毎事業年度終了後5か月以内です

この報告期限から3か月以上経過しても報告を行わない施設に適用されるのが、公定価格の経営情報未報告減算です。減算の具体的な要件・端数処理は減算4項目は、いつから・どう計算されるかで説明しています。

この記事で扱わないこと

報告書類の具体的な作成方法、「ここdeサーチ」の操作方法は扱いません。会計・税務上の判断もこの記事では扱いません。

よくある質問

経営情報は、市町村にも提出する必要がありますか。

報告先は都道府県知事です。市町村への別途の提出については、この記事が確認した資料からは分かりません。

報告した経営情報は、外部から自園単位で見られますか。

詳細な収支計算書は個別に公表されません。ただし、人件費比率やモデル賃金など一部の情報は、個別の施設・事業者単位でも公表されます

報告をしないと、公定価格はどうなりますか。

報告期限(毎事業年度終了後5か月以内)から3か月以上経過しても報告していない施設には、経営情報未報告減算が適用されます。具体的な要件は減算4項目の記事で説明しています。

自園の条件で試算する

経営情報未報告減算を含め、基本分単価を試算できます。

結果には計算過程、使った告示・通知、確認日、そしてこの試算に含まれていない項目を必ず表示します。

公定価格の試算を開く

この記事も試算も、確認した資料の範囲だけを扱います。報告の具体的な手続きや様式は、所在地の都道府県へお問い合わせください。

この記事が参照した一次資料

ほかの解説