基本分単価の前提となる年齢区分ごとの配置基準
留意事項通知は、基本分単価に含まれる職員構成の1つとして、年齢区分ごとに定められた比率で保育士を配置することを求めています。
この比率を年齢別配置基準といい、基本分単価の算定はこの配置基準を満たしていることを前提にしています。
年齢区分は、年度の初日の前日における満年齢で判定します。年度の途中で誕生日を迎えても区分は変わりません。
配置基準上保育士数の求め方(年齢区分ごとの人数を比率で按分)
配置基準上保育士数は、4歳以上児・3歳児・1、2歳児・乳児のそれぞれの人数に年齢区分ごとの比率を掛けた値を、区分ごとに端数処理してから合計し、最後に小数点以下を四捨五入して求めます。年齢区分が細かいほど、必要な保育士数の比率も手厚くなる構成です。
| 年齢区分 | 配置基準の比率 |
|---|---|
| 4歳以上児 | 30人につき1人 |
| 3歳児 | 20人につき1人 |
| 1、2歳児 | 6人につき1人 |
| 乳児 | 3人につき1人 |
基本分単価における必要保育士数は、この配置基準上保育士数に、利用定員90人以下の施設は1人、保育標準時間認定を受けた子どもが利用する施設は1人を加えた数です。
比率をそのまま「配置している職員数」と混同しない
この配置基準は、基本分単価の算定に含まれる職員構成の前提であり、実際に配置している職員数そのものではありません。配置基準を満たしているかどうかの確認は、この記事や試算では行いません。
自園の年齢区分ごとの利用子ども数と、実際の保育士配置状況を照らし合わせて確認する。
ここで示す人数は、公定価格の基本分単価に含まれる職員構成の人数で、最低基準上の保育士定数と同じではありません。『短時間勤務の保育士は、最低基準の保育士定数にどこまで充てられるか』は、最低基準上の定数への算入条件だけを説明しており、この比率上の人数への充当方法を示すものではありません。
最低基準(児童福祉施設の設備及び運営に関する基準)第33条第2項は、令和6年度の改正で3歳児15人につき1人・4歳以上児25人につき1人に改まりました。このうち4歳以上児の25人につき1人は経過措置なく施行されていますが、3歳児の15人につき1人には、保育士等の配置状況により保育の提供に支障が生じるおそれがある場合に改正前の基準(20人につき1人)も認める経過措置があり、令和8年度の見直しでこの経過措置の期間は令和9年度末(令和10年3月31日)までと定められています。
計算例:年齢4区分(計114人)の配置基準上保育士数
年齢区分ごとの人数に比率を掛け、小数点第1位まで計算して第2位以下を切り捨てます。
4つの値を合計した9.3を四捨五入し、配置基準上保育士数は9人になります。
| 年齢区分 | 人数 | 人数×比率 | 切り捨て後 |
|---|---|---|---|
| 4歳以上児 | 59人 | 59×1/30=1.966… | 1.9 |
| 3歳児 | 21人 | 21×1/20=1.05 | 1.0 |
| 1、2歳児 | 29人 | 29×1/6=4.833… | 4.8 |
| 乳児 | 5人 | 5×1/3=1.666… | 1.6 |
| 合計 | 114人 | 9.3(四捨五入して9人) |
区分ごとの切り捨てを省くと人数が変わる
同じ人数でも、切り捨てずに合計すると9.516…となり、四捨五入で10人になります。算式は区分ごとに切り捨ててから合計する順序なので、この例の配置基準上保育士数は9人です。
区分ごとに小数点第2位以下を切り捨ててから合計し、最後に四捨五入する。
配置基準超過分に付く配置改善加算・チーム保育推進加算
1歳児配置改善加算・3歳児配置改善加算・4歳以上児配置改善加算は、それぞれの年齢区分で年齢別配置基準を手厚くした施設に加算されます。ただし1歳児配置改善加算だけは、配置基準を手厚くしたことに加えて別の要件も満たす必要があります。チーム保育推進加算も、年齢別配置基準を上回って複数の保育士による保育体制を組んだ施設が対象です。
配置改善加算・チーム保育推進加算の具体的な要件・認定手続きは、それぞれの記事で説明しています。この記事は、加算の前提になる通常の配置基準(比率)だけを扱います。
配置系の加算は、基本分の職員数を満たしたうえで上乗せ分を数える
配置に関する加算は、基本分単価で必要とされる職員を先に満たしたうえで、それぞれの加算が求める職員数を足りているか確認する、という順序で認定されます。国の留意事項通知(令和8年度)は、対象として3歳児配置改善加算、4歳以上児配置改善加算、1歳児配置改善加算、チーム保育推進加算、主任保育士専任加算、療育支援加算、障害児保育加算などを挙げています。事務職員雇上費加算も同じ考え方で、基本分で必要な事務職員を満たしたうえで、加算が求める事務職員を足りているか確認します。
基本分の職員が足りていない状態で、上乗せ分の人数だけを満たしても、この順序の確認は通りません。
通知にはほかに、次の3点が書かれています。
1. 加算どうしに優先順位はなく、園の実情に応じて必要な加算を選べる。
2. 職員数の確認では、その園の専任か、ほかの施設との兼務かの状況を把握し、兼務の職員は勤務の実態を把握する。
3. 常勤以外の職員は、1か月の勤務時間数の合計を、その園の就業規則などで定めた常勤職員の1か月の勤務時間数で割って、常勤換算の値にして確認する。
自園が基準を満たすかどうかの認定は市町村が行い、この記事は通知の考え方を説明するもので自園の判定は行いません。確認の細かい進め方や必要な書類は、市町村に確認してください。出典: 特定教育・保育等に要する費用の額の算定に関する基準等の実施上の留意事項について(令和8年4月8日最終改正)第4(確認日 2026-10-03)。
この記事・試算で扱わないこと
この記事は年齢別配置基準の比率と計算式を説明するもので、自園の実際の職員配置が基準を満たしているかどうかの判定は行いません。配置改善加算・チーム保育推進加算の認定可否も、この記事では判定しません。
専門職を保育士とみなせる特例の要件は、専門職を保育士とみなせる特例が、令和8年度に新設されたで説明しています。
よくある質問
- 年齢別配置基準の比率は、年度の途中で子どもの誕生日が来ると変わりますか。
変わりません。年齢区分は年度の初日の前日における満年齢で判定するため、年度の途中で誕生日を迎えても、その年度内は同じ区分のまま扱います。
- 配置基準上保育士数と、実際に配置している保育士数は同じ意味ですか。
同じではありません。配置基準上保育士数は、基本分単価の算定に含まれる職員構成の前提となる比率上の人数です。実際の配置状況とは別に確認する必要があります。
- この試算ツールで、自園の配置基準上保育士数を計算できますか。
できません。この試算は公定価格(委託費)の算定に特化しており、配置基準上保育士数そのものの計算は試算の対象外です。
自園の条件で試算する
この記事も試算も、通知の本文を確認した範囲だけを扱います。自園の実際の配置状況の確認は、所轄の市町村へお問い合わせください。
ほかの記事の確認事項・よくある質問の一覧
この記事が参照した一次資料
- 特定教育・保育等に要する費用の額の算定に関する基準等の実施上の留意事項について
こ成保38、5文科初第483号(令和5年5月19日。最終改正: こ成保306、8文科初第172号、令和8年4月8日)/令和8年度当初/確認日 2026-09-03
- 令和8年度公定価格・基準等の見直し事項
該当なし(こども家庭庁成育局保育政策課作成)/令和8年度当初/確認日 2026-09-03