解説

保育標準時間・短時間の認定区分の確認(市町村の認定・年度途中の変更)

保育所の公定価格試算で使う保育標準時間・保育短時間は、園が利用予定から推測する項目ではありません。市町村の認定区分を確認し、年齢別在籍数へ分けて入力する順序を説明します。

保育標準時間・短時間の区分を決める主体(市町村の認定)

保育標準時間・保育短時間は、保護者の申請を受けて市町村が認定する保育必要量の区分です。園の開所時間、登園・降園の予定、預かり時間だけから、園児ごとの区分を推測して入力しません。

試算には、市町村の認定区分を確認した園児数を、標準時間・短時間に分けて入力します。

利用時間の見込みで置き換えない

実際の利用時間が似ていても、認定区分まで同じとは限りません。園内の勤務表や利用予定だけを集計すると、保育必要量の列を取り違えるおそれがあります。

市町村の認定区分を確認できる記録と、月初時点の在籍数を対応させて集計する。

年度年齢と保育必要量の整理(別の軸として扱う)

園児数を入力する前の整理
分ける軸確認する内容
年度年齢年度初日の前日時点の満年齢に対応する年齢区分
保育必要量市町村の認定による保育標準時間・保育短時間の区分
在籍状況試算対象月の初日時点で在籍している園児数

年度年齢は年齢区分を選ぶための情報であり、保育必要量は保育標準時間・短時間の列を選ぶための情報です。二つを一つの分類にせず、園児ごとに別々に確認します。

年齢区分と保育必要量を分けてから、月初在籍数を集計します。

年度途中の認定区分変更の適用月

保護者の就労状況等の変化で保育標準時間・保育短時間の認定区分が変わることがあります。

通知は、変更した日の属する月の翌月から新しい区分に応じた公定価格を適用すると定めています。ただし、月初日に変更となった場合は、その月から適用します。

例えば7月15日に保育短時間から保育標準時間へ変更された場合は、変更した日の属する月(7月)の翌月にあたる8月分から新区分の単価を適用します。一方、7月1日(月初日)に変更された場合は、その月である7月分から新区分の単価を適用します。

この取り扱いは、認定区分の変更前後で同じ施設・事業所を利用し続ける場合に限られます。変更にあわせて利用する施設・事業所も変わる場合は、変更前後それぞれの施設で月の途中で入園・退園したときの日割りと同じ扱いになります。

試算への入力手順(認定区分の確認が先)

  1. 年度年齢を整理する

    年度初日の前日時点の満年齢に対応する年齢区分へ、園児を分けます。

  2. 認定区分を確認する

    市町村の認定にもとづき、保育標準時間と保育短時間のどちらに該当するかを確認します。

  3. 月初在籍数を入力する

    年齢区分と認定区分の組合せごとに、試算対象月の初日時点の在籍数を入力します。

  4. 年度途中の変更を分けて入力する

    同じ本園を継続利用したまま認定区分が変わる子どもは、月初在籍数から除き、変更前後の区分・変更月・月初日変更かどうか・人数を専用欄へ入力します。

所在地・利用定員と、年度年齢・保育標準時間・保育短時間別の月初在籍数を入力できます。同じ本園での認定区分変更は、専用欄へ変更月と月初日変更かどうかを入力すると、通知の適用月に応じた区分で試算します。

年齢区分と保育必要量を分けて試算する

この記事は入力の整理方法を説明するもので、保育必要量の認定や個別の給付額を判断するものではありません。認定内容は市町村の案内を確認してください。2号・3号の認定区分と年齢区分の対応は認定区分(2号・3号)と年齢区分の対応で説明しています。

年齢区分・保育必要量ごとの月初在籍数の違いが基本分単価の総額にどう影響するかは、複数の年齢構成を横並びにした試算例で確認できます。

年齢別在籍数を変えた試算例を見る

よくある質問

保育標準時間・短時間は、園の利用予定で決めてよいですか。

決めません。保育必要量の区分は市町村の認定内容を確認します。園は認定区分を変更・推測せず、確認済みの区分を年度年齢別・月初在籍数と対応させて試算へ入力します。

月の途中で認定区分が変わったら、いつから新しい単価を適用しますか。

変更した日の属する月の翌月から適用します。ただし月初日(1日)に変更となった場合は、その月から適用します。例えば7月15日の変更なら8月分から、7月1日の変更なら7月分から新区分の単価を適用します。

認定区分の変更にあわせて利用する施設・事業所も変わる場合はどうなりますか。

同じ施設・事業所を利用し続ける場合の翌月反映は適用されません。変更前後それぞれの施設で、月の途中で入園・退園したときと同じ日割りの扱いになります。

ほかの記事の確認事項・よくある質問の一覧

この記事が参照した一次資料

ほかの解説

  • 公定価格とは・決まり方:保育所の計算方法と基本分単価の内訳

    保育園の公定価格の決まり方を解説。公定価格とは、特定教育・保育等に要する費用の額で、保護者の保育料とは別の施設側の総額です。基本分単価の内訳は地域区分・定員区分・年齢区分・保育必要量の4つで決まります。計算は基本分単価・加算・減算・園児数の4手順で、試算画面の入力欄も確認できます(子ども・子育て支援法第27条第3項)。

    関連する理由: 共通する一次資料

  • 保育の給付認定の有効期間と変更・取消しの流れ

    保育所を利用する子どもの給付認定は、法律の定める有効期間内に限って効力があります。子ども・子育て支援法の第21条から第24条と施行規則の第8条から第10条を、原文で整理します。満3歳で認定が切り替わる仕組みと、園が確認する書類の持ち方もまとめます。

    関連する理由: 共通する試算入力

  • 月の途中で認定区分が変わったときの公定価格と、利用者負担額の日割りの分母(FAQ No.119)

    保護者の就労状況の変化で保育認定の区分が月の途中に変わったとき、いつから公定価格が変わるのか、同じ施設か別の施設かで扱いが違う点、利用者負担額の日割りは開所日数が多くても少なくても25日で除す点を、留意事項通知第2と公定価格FAQ第32版No.119で整理します。

    関連する理由: 共通する一次資料

  • 特別地域保育体制確保対応加算の要件と市町村の認定

    公定価格の加算の一つ、特別地域保育体制確保対応加算(留意事項通知の㉝)の要件、認定の流れ、実績報告を、通知の原文に沿って整理します。この試算では、市町村の認定を受けた施設だけを選んで各月分に計上します。

    関連する理由: 共通する一次資料

「定員・在籍・利用開始の時期が変わるとき」の解説一覧へ