解説

認定こども園で特別地域保育体制確保対応加算を算定するとき、1号と2・3号の人数はどう配分するか(公定価格FAQ No.267)

認定こども園が特別地域保育体制確保対応加算を算定するとき、1号認定と2・3号認定のどちらの単価で何人分を数えるのかを、公定価格FAQ(第32版)のNo.267と留意事項通知をもとに整理します。算定できる人数の上限と、配分は施設の裁量とされる点を扱います。

FAQ No.267:定員と利用子ども数の差の範囲で5人分まで。配分は施設の裁量

公定価格FAQ(第32版)のNo.267は、認定こども園では教育標準時間認定(1号)と保育認定(2・3号)で単価が異なるため、特別地域保育体制確保対応加算をどのように算定するのかを問うています。

問の例は、1号認定の定員10人に対して利用子ども数が5人、2号認定・3号認定の定員10人に対して利用子ども数が5人の場合です。

答えは3点に分けて読めます。

1号と2・3号のそれぞれで、利用定員から利用子ども数を減じた数以下の数を数え、その合計で最大5人分まで算定できます。

どのような人数配分にするかは、施設・事業所の裁量とされています。

問の例では、2・3号の利用定員10人から利用子ども数5人を減じた数が5であるため、保育認定の単価を5人分算定できる、と答えています。

No.267の問の例と答えの読み方
区分利用定員利用子ども数定員から利用子ども数を減じた数
1号(教育標準時間認定)10人5人5
2・3号(保育認定)10人5人5

表のとおり、減じた数は区分ごとに5ですが、算定できる人数は合計で最大5人分です。

FAQは、この例で保育認定の単価を5人分算定する配分を挙げています。1号の単価を何人分にするかなど、他の配分が可能かは、FAQの文面だけでは決められません。

実際の配分は、所轄の市町村に確認します。

通知が定める算定の枠組み(要件・加算額・認定)

留意事項通知(S-06)は、認定こども園の特別地域保育体制確保対応加算について、次のように定めています。

留意事項通知の定め(認定こども園)
項目通知の内容
対象の施設特別地域を有する市町村に所在する施設で、次の要件をすべて満たすもの
要件ⅰ施設が所在する市町村が、地方版子ども・子育て会議等で教育・保育の提供体制の確保に係る協議・検討を行い、その協議・検討に参画していること
要件ⅱ施設の利用定員の総数が20人で、かつ利用子ども数が15人以下であること
要件ⅲ当該年度中に、質の確保・向上に係る取組と、地域における教育・保育の安定的な提供の確保に資する取組の両方を行っていること
加算額定められた額に対象数を乗じ、各月初日の利用子ども数で除した額(10円未満の端数は切り捨て)を、各月初日に利用する子どもの単価に加算する
認定施設が所在する市町村長が行う。施設名、加算の適用月、利用定員、利用子ども数、取組の実施状況(見込みを含む)が分かる資料などを設置者から受けて確認する

通知は、加算額の式に出てくる「対象数」の数え方をここでは書いていません。

認定こども園で1号と2・3号のどちらの単価で何人分を数えるかを示しているのが、No.267です。

単価の金額そのものは、この記事では扱いません。金額は試算ツールが持つ公定価格の単価表で確認できます。

迷いやすい点(1号と2・3号の単価の使い分け)

施設全体の人数で要件を見て、単価は区分ごとに数えます。

  1. 要件ⅱは施設全体の人数で判定する

    通知の要件ⅱは、利用定員の総数が20人で、利用子ども数が15人以下であることです。1号と2・3号を合わせた施設全体の人数で見ます。

  2. 単価は区分ごとに使い分ける

    教育標準時間認定(1号)と保育認定(2・3号)では単価が異なります。No.267は、区分ごとの定員と利用子ども数の差の範囲で、どちらの単価を何人分にするかを決めると答えています。

  3. 合計の上限を超えて数えない

    区分ごとに差の数があっても、算定できるのは合計で最大5人分です。差の数を足し合わせた人数にはなりません。

  4. 配分は施設の裁量だが、認定は市町村

    配分は施設の裁量とされていますが、加算の認定は市町村長が行います。配分が認められるかは、市町村に確認します。

分園がある場合は、本園と分園を合わせた人数で見る

No.268は、分園単独で本加算を取得することはできず、中心園と分園それぞれの利用定員と利用子ども数を総和した上で差を算定するよう求めています。認定こども園に分園がある場合は、この総和と、No.267の区分ごとの配分を組み合わせて考える必要があります。

分園がある場合の具体的な数え方は、認定を行う市町村に確認する。

確認の順序と、この記事が判断しない範囲

要件の確認、区分ごとの差の計算、配分の確認、認定の申請の順に進めます。

  1. 特別地域と協議への参画を確認する

    所在地が通知の挙げる特別地域に当たるか、市町村が地方版子ども・子育て会議等で協議を行い参画しているかを、市町村に確かめます。

  2. 施設全体の人数で要件ⅱを確かめる

    利用定員の総数が20人で、各月初日の利用子ども数が15人以下かを確かめます。

  3. 区分ごとに定員から利用子ども数を減じる

    1号と2・3号のそれぞれで、定員から利用子ども数を減じた数を出し、合計で最大5人分の範囲に収めます。

  4. 配分を決め、市町村に確認する

    単価の区分ごとの人数配分を決め、認定を行う市町村に確かめます。

この記事は、公定価格FAQ(第32版、令和8年7月24日時点)のNo.267と留意事項通知の整理です。個別の施設が加算の対象になるか、どの配分が認められるかを判定するものではありません。

最終的な判断は、認定を行う所轄の市町村に確認してください。

よくある質問

人数の数え方について、よく聞かれる3点です。

1号と2・3号の差の数を足した人数分を算定できますか。

FAQ No.267は、区分ごとの差の数以下の数であって、合計で最大5人分を算定できると答えています。差の数をそのまま足した人数にはなりません。

どの単価を何人分にするかは、国が決めていますか。

FAQ No.267は、どのような人数配分にするかは施設・事業所の裁量としています。ただし、加算の認定は市町村長が行うため、配分は市町村への申請で確かめます。

分園のある認定こども園でも、分園単独で加算を取れますか。

FAQ No.268は、分園単独で本加算を取得することはできないと答えています。中心園と分園の利用定員と利用子ども数を総和して差を算定します。

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自園の条件で試算する

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