解説

特別地域保育体制確保対応加算の「地方版子ども・子育て会議等」への参画

特別地域保育体制確保対応加算の要件にある会議への参画について、会議体の範囲、部会での参画、複数施設を運営する法人の出席者、意見照会への回答だけの場合を、公定価格FAQ第32版のNo.264・360〜364で整理します。

「地方版子ども・子育て会議等」は、原則として地方版子ども・子育て会議を指す

特別地域保育体制確保対応加算の要件の1つは、市町村が地方版子ども・子育て会議等で教育・保育の提供体制の確保を協議・検討していることです。公定価格に関するFAQ(第32版・令和8年7月24日時点版)のNo.264は、この「会議等」がどんな会議体を指すのかを尋ねています。

答えは、原則として地方版子ども・子育て会議における協議・検討を指すです。ただし、地方版子ども・子育て会議を設置していない自治体等では、次の条件を満たす会議体を代わりに使っても差し支えないとされています。

会議体を代わりに使える条件(FAQ第32版No.264、確認日 2026-10-18)
条件FAQの書きぶり
出席者本加算を取得する施設の設置者を含めた、管内施設の設置者やその他の関係者を交えた会議であること
決定の扱い協議・検討された内容が、担当者・関係者の間だけでなく、市町村として意思決定されたものと整理できること

加算の対象となる特別地域は、FAQのNo.359が別添4のとおりと答えています。自園の所在地が当たるかは、通知の別添4と市町村の案内で確かめます。

部会や、本体会議にぶら下がる会議でも、市町村が意思決定したものなら代わりにできる

No.360は、地方版子ども・子育て会議等の本体会議ではなく、部会や本体会議にぶら下がる会議等への参画でも加算を取得できるかを尋ねています。答えは、No.264と同じ条件を満たすなら、当該会議体を代替手段としても差支えないです。

つまり、会議の名前が部会であるかどうかでは決まらず、加算を取得する施設の設置者を含む関係者の会議であること、協議・検討した内容が市町村として意思決定されたものと整理できることの2点で見られます。

誰が出ていれば参画になるか:設置者本人か、法人の事業責任者

参画する人の範囲について、FAQは3つの場合を答えており、別の施設の代表や意見照会への回答だけでは想定されておらず、加算を取る施設の設置者が実質的に加わることが共通しています。

参画の形ごとのFAQの答え(第32版No.362〜364、確認日 2026-10-18)
場合FAQの答えFAQの番号
加算を取得しない別の施設が、管内施設を代表して会議に出ているそれに加えて、加算を取得する施設の設置者の参画が必要No.362
複数の施設を運営する法人の職員が、複数施設を代表して出る施設数と出席者の人数が等しい必要はない。ただし、地域の現状や将来のニーズに知見があり、加算を取得する各施設に責任を持つ者として、理事長や業務執行理事など法人の事業責任者の参画が求められるNo.363
管内施設の意見を集約して会議にあげ、加算を取得する施設の設置者は会議に出席しない実質的な参加が必要なので、意見照会への回答に留まる形式は想定していないNo.364

管内の代表者が出ていることを、自園の参画と読まない

No.362は、別の施設の代表が出席している例があっても、加算を取得する施設の設置者の参画が必要としています。No.364も、方針や計画の策定に向けた協議・検討への実質的な参加を求めています。

会議の出席者名簿や議事録で、自園の設置者(複数施設の法人は事業責任者)が加算を取得する各施設の分として出ているかを市町村に確認します。

会議の開催時期、方針や計画、施設の取組の時期

時期についての3つの答えをまとめます。会議の開催は取得月までに済ませる必要はなく、年度内に報告や取組がそろえばよいという整理です。

時期に関するFAQの答え(第32版、確認日 2026-10-18)
問いFAQの答えFAQの番号
4月分から取るには、4月から会議を開いている必要があるか施設が加算を取得する月までに開催することまでは求めない。ただし、施設が加算を取得する年度内に会議で協議・検討した内容を、市町村からこども家庭庁へ報告する必要があるNo.361
今後の保育提供体制の確保に向けた方針や計画は、その年度内に定めなければならないか原則、年度中に方針や計画を定めるため、協議・検討に着手する。年度中に定まらないときは、協議・検討する期間の目処を、こども家庭庁成育局保育政策課長あてに報告するNo.266
利用子どもが15人以下だった月に、要件ⅲの取組を行っていないと取れないか利用子どもが15人以下であった月に取組を行うことまでは求めないが、年度中にすべての取組を行う必要があるNo.265

No.266は、市町村が作る「保育提供体制の確保のための実施計画」を代わりの計画にしてよいかも答えています。会議で協議・検討するときに、その実施計画が別添2の別紙2の1①②を満たすと説明できるなら、代替計画とすることを妨げないとされています。

利用子ども数が15人を超えた月はNo.263が扱っており、適合しなくなった日の属する月の翌月(月の初日なら、その月)から加算の適用外です。4月1日に15人以下、7月15日に超過、10月1日に再び15人以下の例では、8〜9月分が対象外で10か月分が対象です。月ごとの扱いは『特別地域保育体制確保対応加算の要件と市町村の認定』も参考になります。

施設側が確かめる順序

会議の名前ではなく、自園の設置者が実質的に加わっているか、協議した内容が市町村の決定になっているかを見ます。次の順に市町村へ確認します。

  1. 市町村の会議体を確かめる

    地方版子ども・子育て会議を設置しているか、設置していなければ、どの会議体を代わりにするかを市町村に聞きます。

  2. 自園の設置者の出席を確かめる

    別の施設の代表だけでなく、加算を取得する施設の設置者が出席しているかを、出席者名簿や議事録で見ます。

  3. 複数施設の法人は出席者の役職を確かめる

    理事長や業務執行理事など、事業責任者が出ているかを見ます。人数は施設数と同じでなくて構いません。

  4. 意見照会への回答だけになっていないか見る

    方針や計画の協議・検討に実質的に加わる場が用意されているかを確かめます。

  5. 年度内の報告と、施設の取組を確かめる

    会議の内容が年度内にこども家庭庁へ報告される予定か、施設の取組が年度中にそろうかを確かめます。

次に知りたいこと:加算の要件全体と、ほかの小規模施設向けの決まり

この記事は、3つの要件のうち市町村の協議への参画だけを整理しています。利用定員や利用子ども数、年度中の取組、加算額の考え方は、別の記事で整理しています。

要件全体と加算額は『特別地域保育体制確保対応加算の要件と市町村の認定』が参考になります。

よくある質問

地方版子ども・子育て会議がない市町村では、この加算は取れませんか。

FAQのNo.264は、設置していない自治体等でも、加算を取得する施設の設置者を含む関係者の会議で、協議・検討した内容が市町村として意思決定されたものと整理できれば、その会議体を代わりにしてよいと答えています。どの会議体を使うかは市町村が判断します。

部会に出ているだけでも、要件を満たしますか。

FAQのNo.360は、No.264と同じ条件を満たす会議体なら、部会や本体会議にぶら下がる会議等への参画でも差し支えないと答えています。部会だから満たす、満たさないとは決まっていません。

複数の施設を運営する法人は、施設ごとに別の人が出席しますか。

FAQのNo.363は、出席者の人数が施設数と等しい必要はないと答えています。ただし、加算を取得する各施設に責任を持つ者として、理事長や業務執行理事など法人の事業責任者の参画を求めるとしています。

4月分から取るには、4月に会議が開かれていないといけませんか。

FAQのNo.361は、施設が加算を取得する月までの開催までは求めないと答えています。ただし、加算を取得する年度内に協議・検討した内容を、市町村からこども家庭庁へ報告する必要があります。

自園が要件を満たしているかを、この記事で判定できますか。

できません。この記事は公定価格FAQの整理です。個別の要件への適合や認定は、所轄の市町村が判断します。

公定価格を試算する

所在地、利用定員、年齢別の園児数を入力します。試算結果は入力に基づくモデル計算で、実際の算定は市町村の確認で決まります。

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ほかの記事の確認事項・よくある質問の一覧

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