解説

賃借物件による保育所整備事業・小規模保育設置促進事業の補助を受けた施設は賃借料加算をいつから受けられるか(公定価格FAQ No.112)

「賃借物件による保育所整備事業」「小規模保育設置促進事業(賃貸料補助)」などの国庫補助を受けた施設・事業所は賃借料加算を受け取れないのかを、公定価格FAQ(第32版)のNo.112で整理します。補助を受けている期間は対象外で、補助がなくなった翌月分から加算を支払う扱いであることを説明します。

FAQ No.112の答え(補助を受けている間は対象外、補助がなくなった翌月分から対象)

公定価格に関するFAQ(第32版・令和8年7月24日時点版)のNo.112は、「賃借物件による保育所整備事業」「小規模保育設置促進事業(賃貸料補助)」などの国庫補助を受けた施設・事業所は、賃借料加算を受け取れないのかを問うています。

あわせて、「開設前の賃借料の補助は賃借料加算と重複しないのではないか」という疑問も添えられています。

答えは次のとおりです。

これらの国庫補助事業は、事業を開設した後の賃借料にも充てられます。そのため、補助を受けている期間中は賃借料加算の対象になりません。一方で、国庫補助事業による補助がなくなった翌月分からは、委託費や地域型保育給付などの中で賃借料加算を支払うとされています。

FAQ No.112の整理
時期賃借料加算の扱い
国庫補助を受けている期間賃借料加算の対象にならない(補助が開設後の賃借料にも充てられるため)
国庫補助がなくなった翌月分から委託費や地域型保育給付などの中で、賃借料加算を支払う

賃借料に国庫補助を受けた施設の要件の考え方は、賃借料加算で前払い・礼金があるときの国庫補助対象期間で説明しています。この記事は、補助が終わった後にいつから加算の対象になるかに絞ります。

「開設前の補助だから重複しない」とは言えない理由

問の後半は、開設前の賃借料に対する補助であれば、開設後の賃借料加算とは重複しないのではないか、という見方です。

FAQの答えは、この見方を直接は取り上げず、次のように述べています。補助は事業開設後の賃借料にも充てられるため、補助を受けている期間は加算の対象外。補助が開設前の賃借料だけに使われたと自分で判断して、開設後の加算を見込むことはできません。

補助の使い道を自分で区切って、加算を見込まない

開設前と開設後のどちらの賃借料にどれだけ補助が充てられたかは、補助事業の交付決定や市町村の認定で決まります。FAQには、施設ごとの充当の内訳を示す基準は書かれていません。

交付決定の通知で補助の対象期間を確かめ、賃借料加算を見込める月を、認定する市町村に確認してから試算に入れる。

「補助がなくなった」月の確かめ方

加算を見込める月は、補助の終了月の翌月分です。

たとえば補助が3月分で終わる場合、加算の対象になるのは4月分からです。この月の数え方はFAQの「補助がなくなった翌月分」を日付に置き換えたもので、実際に何月分からになるかは、補助事業の交付決定の内容と市町村の認定で決まります。

  1. 受けた国庫補助の事業名を確かめる

    交付決定の通知で、受けた補助が「賃借物件による保育所整備事業」「小規模保育設置促進事業(賃貸料補助)」などのどれに当たるかを確認します。

  2. 補助の対象期間の終わりを確かめる

    補助がいつの分の賃借料まで充てられたかを、交付決定や契約の資料で確認します。前払いや礼金がある場合は、対象期間の求め方に別のFAQがあります。

  3. 終わりの翌月分から加算を見込む

    FAQ No.112は、補助がなくなった翌月分から賃借料加算を支払うとしています。見込む月は、認定する市町村に確認します。

  4. 賃借料加算の他の要件を確かめる

    補助とは別に、通知が定める賃借料加算の要件があります。認定の通知や地域の区分は、賃借料加算の確認手順の記事で確かめます。

この記事は、公定価格FAQ(第32版、令和8年7月24日時点)のNo.112と、留意事項通知の賃借料加算の要件の整理です。個別の施設の補助の終了月や、加算の可否を判定するものではありません。

認定や確認の方法は、所在地の市町村に確認してください。

よくある質問

補助と賃借料加算の関係について、よく聞かれる3点です。

賃借物件による保育所整備事業の補助を受けています。賃借料加算は受け取れませんか。

FAQ No.112は、補助を受けている期間中は賃借料加算の対象にならないと答えています。補助がなくなった翌月分からは、委託費や地域型保育給付などの中で賃借料加算を支払うとされています。

補助が開設前の賃借料の分だけなら、開設後は加算を受けられますか。

FAQ No.112は、これらの補助が事業開設後の賃借料にも充てられることを理由に、補助を受けている期間は加算の対象外としています。開設前だけの補助と判断してよいかどうかは、交付決定の内容と、認定する市町村への確認が必要です。

補助が終わったら、自分で申請しなくても加算は付きますか。

FAQ No.112は、補助がなくなった翌月分から賃借料加算を支払うとしていますが、申請や認定の手続きについては書いていません。賃借料加算の認定の手順は別の記事(賃借料加算の確認手順)で説明しているとおり、市町村の認定通知に関わるため、手続きは所在地の市町村に確認してください。

次に知りたいこと

賃借料加算と、国庫補助が関わる加算の確認事項です。賃借料加算の確認手順は賃借料加算の確認手順(認定通知・地域類型・標準と都市部の区分)、前払い・礼金がある場合の補助対象期間は賃借料加算で前払い・礼金があるときの国庫補助対象期間、国庫補助との関係を同じ考え方で整理した加算は減価償却費加算の国庫補助要件:別棟・増築・地方単独補助金の扱いで説明しています。

自園の条件で試算する

賃借料加算の認定の有無を選んで、加算額を確認できます。

結果には計算過程、使った告示・通知、確認日、そしてこの試算に含まれていない項目を必ず表示します。

公定価格の試算を開く

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