この記事が答えること:3市には設備・職員で複数の独自基準がある
仙台市・新潟市・熊本市の保育所基準には、国の省令第32条・第33条と異なる設備または職員の定めが複数あります。
仙台市は乳児室・ほふく室と遊戯室、新潟市は医務室・嘱託歯科医・1歳児配置・看護職、熊本市は乳児室・ほふく室と屋外遊戯場が主な違いです。
国の基準だけで設計や配置を決めず、市条例の該当条と経過措置を続けて確認します。
| 市 | 設備の違い | 職員の違い |
|---|---|---|
| 仙台市 | 乳児室・ほふく室の乳児分、保育室と遊戯室 | 今回確認した範囲では独自差なし |
| 新潟市 | 2歳以上だけの保育所にも医務室 | 嘱託歯科医、1歳児の保育士、乳児を受け入れる場合の看護職 |
| 熊本市 | 乳児室・ほふく室の乳児分、屋外遊戯場の場所 | 今回確認した範囲では独自差なし |
この比較は、国の省令の本則と市条例の差を数えたものです。国と市の双方にある経過措置は、個別の園へ適用できるかを別に確認してください。
仙台市:乳児の面積を広くし、2歳以上は保育室と遊戯室が原則
国の省令第32条は、乳児室とほふく室について子ども一人当たりの最低面積を定めます。
仙台市の条例は、乳児について乳児室とほふく室の両方を国より広くしています。乳児について、二つの部屋の面積基準がいずれも国より厳しい点が差分です。具体的な面積は、記事の公開出典から最新の条例原文を確認してください。
満2歳以上について、国は「保育室又は遊戯室」と定めます。仙台市は「保育室、遊戯室」と両方を設ける書き方です。ただし、市長が特に認める場合は遊戯室を設けないことができます。
市の例規本文は画面操作型のため、仙台市条例が保育所基準を別制度へ引用した公布本文と、第8条へ移った改正履歴を照合しました。
遊戯室を省けるかを、園側だけで決めない
仙台市の例外は、市長が特に認める場合です。保育室があれば自動的に遊戯室を省ける、という定めではありません。
設計を確定する前に、条例第8条の適用と市長が認める手続を仙台市へ確認する。
新潟市:2歳以上の医務室、嘱託歯科医、1歳児の配置が国と異なる
| 項目 | 国の省令 | 新潟市 |
|---|---|---|
| 2歳以上だけを受け入れる保育所の医務室 | 第32条第5号には医務室の列挙なし | 第45条第5号で医務室を設ける |
| 嘱託歯科医 | 第33条第1項の職員に列挙なし | 第46条第1項で置く |
| 1歳児の保育士 | 国の配置基準 | 国より手厚い配置基準 |
| 乳児を受け入れる場合の看護職 | 第33条に同じ努力義務なし | 保健師・看護師・准看護師を置く努力義務 |
新潟市では、設備だけでなく職員の種類と1歳児の配置にも独自基準があります。
後続の改正で第46条に新しい第3項が加わり、看護職の努力義務は第4項へ移りました。古い全文PDFだけで条番号を確定せず、改正条例も合わせて読みます。
3歳児・4歳以上の人数は、単純な市独自差に数えない
国と新潟市の双方に、保育士の確保が難しい場合の経過措置があります。本則の人数だけを並べると、適用できる人数を取り違えるおそれがあります。
3歳児・4歳以上は、本則と附則を続けて読み、適用時期と園の状況を市へ確認する。
熊本市:乳児の面積を広くし、屋外遊戯場は同一・隣接敷地内
熊本市の条例は、国の省令を原則として採用し、一部の文言を第3条第2項の表で読み替えます。
乳児について、乳児室とほふく室の面積をいずれも国より広くしています。二つの部屋の面積基準が国より厳しい点が差分です。具体的な面積は、記事の公開出典から最新の読替表を確認してください。
国の省令は、保育所の付近にある代わりの場所を屋外遊戯場に含めます。熊本市は、保育所の建物と同じ敷地または隣接する敷地にある場所に限り、公園などを除きます。
ただし、条例の施行時に存在した保育所には、この読替えを当分の間適用しない経過措置があります。新設と既存園を同じ条件で扱わないようにします。
近隣の公園を園庭の代わりにできると決めつけない
国の省令が付近の代替場所を認めても、熊本市の読替えは場所を同一・隣接敷地内に絞り、公園などを除いています。
敷地と屋外遊戯場の位置関係、経過措置の対象かを、計画段階で熊本市へ確認する。
確認の順序:国の本則、市条例、附則を分けて読む
国の基準を確認する
設備は省令第32条、職員は第33条で、自園の年齢構成に当たる項目を確認します。
市条例の差分を重ねる
仙台市は第8条、新潟市は第45条・第46条、熊本市は第3条の読替表を確認します。
附則と改正履歴を確認する
配置人数や屋外遊戯場には経過措置があります。本文だけで適用を決めません。
所轄へ計画を示して確認する
平面図、年齢別の在籍見込み、職員配置案を示し、個別の園に適用される基準を確認します。
国の本則、市条例、附則の順に確認し、最後に所轄へ計画を示します。
この記事は条例原文の差分を整理するもので、個別の園が認可されるかを判定するものではありません。建築基準法・消防法、市の手引きや審査運用も別に確認が必要です。
よくある質問
- 3市とも、乳児室の面積が国より広いのですか。
仙台市と熊本市は、乳児について国より広い面積を定めています。新潟市の乳児室・ほふく室の面積は、今回確認した条文では国と同じです。具体的な面積は各市の最新条例で照合してください。
- 新潟市では、1歳児にも国の配置基準をそのまま使えますか。
新潟市条例第46条は、満1歳以上満2歳未満の幼児について国より手厚い保育士配置を定めます。満2歳以上満3歳未満とは区分が異なるため、年齢をまとめて数えず、最新の条文で人数を確認してください。
- 熊本市では、近くの公園を屋外遊戯場にできますか。
条例の読替えは、同一敷地または隣接敷地内の場所に限り、公園などを除きます。ただし施行時に存在した保育所には経過措置があります。個別の計画は熊本市へ確認してください。
次に知りたいこと
国の設備基準全体と、ほかの自治体差を続けて確認できます。国の部屋・面積の並びは保育所の設備基準と必要な部屋で、京都市・神戸市の職員・設備差は京都市・神戸市の保育所条例と国の違いで確認できます。
条例の最低基準と公定価格の計算は別です。所在地・利用定員・年齢区分ごとの基本分単価を確認できます。
最新年度の基本分単価一覧を開く自園の条件で試算する
条例の独自基準は試算に自動反映しません。市町村を選択すると地域区分を表示し、基本分と実装済みの加算・減算を比較できます。この記事と市の確認結果は別に記録してください。
所在地から地域区分を確認して試算する試算は入力した条件に基づくモデル計算です。条例への適合、認可、公定価格の適用を保証しません。
ほかの記事の確認事項・よくある質問の一覧
この記事が参照した一次資料
- 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準
昭和23年厚生省令第63号/複数年度対象外/確認日 2026-09-28
- 仙台市放課後児童健全育成事業、家庭的保育事業等及び乳児等通園支援事業の設備及び運営に関する基準を定める条例
令和7年仙台市条例第24号(参照先は平成24年仙台市条例第62号)/複数年度対象外/確認日 2026-10-20
- 新潟市児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例
平成24年12月21日新潟市条例第77号/複数年度対象外/確認日 2026-10-20
- 熊本市児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例
平成24年12月26日熊本市条例第105号/複数年度対象外/確認日 2026-10-20
- 新潟市児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例の一部を改正する条例
令和8年新潟市条例第34号/複数年度対象外/確認日 2026-10-20