解説

利用定員の変更で定員区分が変わる条件

利用定員の変更を検討するときは、変更後の定員区分と年齢別在籍数を分けて基本分を比較します。現行試算で何をどの順に確認するかを示します。

変更前と変更後で、利用定員を別の条件として試算する

基本分の単価表は利用定員の区分ごとに分かれています。利用定員を変更する検討では、変更前と変更後の定員を一つの入力へ平均せず、それぞれの条件として比べます。

利用定員を変える比較では、変更前・変更後の定員区分を別々に引き、同じ年齢別在籍数で内訳を確認します。

認可定員で置き換えない

基本分の定員区分に使うのは、確認で設定された利用定員です。認可定員や将来の受入見込みだけを使うと、比較する定員区分を取り違えます。

変更後に確認を受ける予定の利用定員を、手続の可否とは分けて比較条件として整理する。

在籍数と加算・減算の条件を固定して差を見る

定員変更の影響だけを見たい場合は、変更前と変更後で次の4つの条件をそろえます。施設所在地、対象月、年度年齢別・保育必要量別の在籍数、市町村で認定・確認済みの加算・減算です。複数の条件を同時に変えると、どの差が定員区分によるものか分かりません。

まず定員だけを変え、次に在籍数や加算・減算を別の比較として確認します。

二条件でそろえる情報
固定する情報定員変更で変える情報
所在地と地域区分変更前の利用定員
年齢別・保育必要量別の在籍数変更後の利用定員
対象月と、市町村で認定・確認済みの加算・減算変更後に使う定員区分

基本分の差と、個別の判断を混ぜない

  1. 内訳で定員区分を確認する

    試算結果に表示される定員区分と年齢別小計を、変更前・変更後で見比べます。

  2. 対象外を別に整理する

    試算対象外の費用、未実装の加算・減算、月途中利用は、基本分比較の結果に含まれません。減価償却費加算を選択した場合の額とは別に確認します。

  3. 手続と適用可否は別に確認する

    試算結果は定員変更の可否、給付額、収支を決めるものではありません。根拠資料と所管の案内を確認します。

利用定員の変更(特に増加)を認めてもらうための要件として、充足率や据置期間の数値基準を全国一律に定めた規定はなく、増加時は、子ども・子育て支援法第32条に基づく確認の変更申請が必要です。その判断基準について、内閣府の通知(「認定こども園における利用定員の適切な管理について」府子本第364号)は、実際の利用者数の実績や今後の見込みを踏まえて市町村が個別に判断する考え方を示しています。恒常的な定員超過時に用いられる「連続2年度・年間平均在所率120%以上」という基準は、定員変更の可否ではなく施設型給付費の減額調整に使う別の基準です。

本園と分園がある場合は、次の3項目を利用定員の総和で確認します。基本分単価、処遇改善等加算(区分1・2)、施設長未配置の定員区分です。地域区分が異なる分園は現行ツールの対象外です。

よくある質問

定員区分が変わると、単価は必ず下がりますか。

傾向としては定員が大きいほど単価は下がりますが、区分の境目では下がらない、またはわずかに上がる箇所もあります。思い込みで判断せず、変更前・変更後それぞれの条件で試算し実際の水準を確認してください。仕組みの詳細は『利用定員を変更すると、基本分単価はどう変わるか』で説明しています。

変更前・変更後で在籍数や加算・減算の条件も変えたい場合はどうしますか。

定員変更の影響だけを見たい場合は、在籍数や加算・減算の条件をそろえて比較します。条件そのものを変えたい比較は、定員の比較とは別の試算として確認してください。

この記事の比較結果で、定員変更の可否や収支は判断できますか。

判断できません。試算結果は定員変更の可否、給付額、収支を決めるものではありません。根拠資料と所管の案内を確認してください。

二つの利用定員を入力して基本分を比較する

  1. 変更前の条件を試算する

    所在地、利用定員、年齢別在籍数、実装済みの加算・減算を入力します。

  2. 利用定員だけを変更して試算する

    比較したい変更後の利用定員を入力し、ほかの条件は同じにします。

  3. 内訳を比較する

    定員区分と年齢別小計の差を確認し、対象外の費用・手続は別の根拠で確認します。

所在地と年齢別在籍数を固定し、利用定員を変えると、定員区分ごとの内訳を比較できます。

利用定員の条件を変えて基本分を比較する

この記事は、通常月の基本分と実装済み項目を比較する手順です。定員変更の認可・確認、個別の請求、収支や給付額は判断しません。

ほかの記事の確認事項・よくある質問の一覧

  • 試算前の確認事項の一覧

    この記事の「つまずきやすい確認事項」1件を、ほかの記事の確認事項と対処とあわせて見られます。

この記事が参照した一次資料

ほかの解説

  • 公定価格とは・決まり方:保育所の計算方法と基本分単価の内訳

    保育園の公定価格の決まり方を解説。公定価格とは、特定教育・保育等に要する費用の額で、保護者の保育料とは別の施設側の総額です。基本分単価の内訳は地域区分・定員区分・年齢区分・保育必要量の4つで決まります。計算は基本分単価・加算・減算・園児数の4手順で、試算画面の入力欄も確認できます(子ども・子育て支援法第27条第3項)。

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  • 保育所の欠員月と通常月の基本分の比較手順(0歳児の計算例)

    欠員がある月と通常月の基本分を試算で比べる手順です。所在地・利用定員を固定し、年度年齢・保育必要量ごとの在籍数だけを変えて内訳を比較する順序と、0歳児が1人減った場合の計算例を示します。

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  • 利用定員を変更すると、基本分単価はどう変わるか

    利用定員を変えると、単価表のどの行を使うかが変わります。定員が大きいほど単価は下がる傾向がありますが、常に単調に下がるとは限らないため、損得は条件ごとに試算で確認する必要があります。

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    特別地域保育体制確保対応加算の要件にある会議への参画について、会議体の範囲、部会での参画、複数施設を運営する法人の出席者、意見照会への回答だけの場合を、公定価格FAQ第32版のNo.264・360〜364で整理します。

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