解説

幼稚園・認定こども園の公定価格上の職員配置基準:学級ごとか年齢別の子どもの総数か(公定価格FAQ No.80)

幼稚園や認定こども園の公定価格上の職員配置基準は、学級ごとに満たす必要があるのか。公定価格FAQ(第32版)のNo.80は、各年齢ごとの子どもの総数に対して各年齢ごとの職員配置基準を満たす必要がある、と答えています。幼稚園の留意事項通知にある年齢別配置基準と算式を使い、学級数が違っても必要教員数がどう決まるかを整理します。

FAQ No.80:学級ごとではなく、各年齢ごとの子どもの総数で見る

公定価格FAQ(第32版)のNo.80は、幼稚園や認定こども園の公定価格上の職員配置基準は、学級ごとに満たす必要があるのかと問うています。

答えは1文です。

各年齢ごとの子どもの総数に対して、各年齢ごとの職員配置基準を満たす必要があります。

学級の数や編成を単位にして、学級ごとに基準を満たすかどうかを見る形にはなっていません。

No.80の答えの読み方
見る点FAQの答え
数える単位各年齢ごとの子どもの総数
当てはめる基準各年齢ごとの職員配置基準
学級ごとの確認答えには、学級ごとに基準を満たす形は書かれていない

この答えが対象にしているのは、公定価格の算定上の「必要教員数」です。

学校教育法令や条例で定められる学級編制そのものの基準は、このFAQの答えには出てきません。

通知の定め:幼稚園の年齢別配置基準と算式

留意事項通知の幼稚園の項は、基本分単価に含まれる教員の数を、年齢別配置基準と学級編制調整加配の合計として定めています。

留意事項通知の定め(幼稚園の基本分単価)
項目通知の内容
年齢別配置基準4歳以上児30人につき1人、3歳児及び満3歳児20人につき1人
年齢の数え方年度の初日の前日における満年齢による。満3歳児は、年度の初日の前日における満年齢が2歳で、年度途中に満3歳に達し入園した者
確認の算式{4歳以上児数×1/30}+{3歳児及び満3歳児数×1/20}。それぞれ小数点第1位まで計算し第2位以下は切り捨て、合計の小数点以下を四捨五入して配置基準上教員数とする
学級編制調整加配教育標準時間認定子どもに係る利用定員が31人以上300人以下の施設に1人
必要教員数の範囲園長と、幼稚園設置基準第5条第3項に規定する教員を除いた数。年齢別配置基準による数と学級編制調整加配の合計

算式の入力は「4歳以上児数」と「3歳児及び満3歳児数」の2つの人数だけです。

学級がいくつに分かれていても、この2つの人数が同じなら、年齢別配置基準による教員数は同じになります。

計算例:学級の分け方を変えても数は変わらない

ここでは、算式の動きを見るための仮の人数を使います。

4歳以上児が35人、3歳児が25人(満3歳児はいない)の幼稚園で、3歳児を12人と13人の2学級に分けている場合です。

計算例(仮の人数)
年齢子どもの人数基準計算
4歳以上児35人30人につき1人35×1/30=1.16…。小数点第2位以下を切り捨てて1.1
3歳児25人(12人と13人の2学級)20人につき1人25×1/20=1.25。小数点第2位以下を切り捨てて1.2
合計1.1+1.2=2.3。小数点以下を四捨五入して2人

3歳児を1学級にまとめても、3学級に分けても、3歳児の人数が25人なら算式の結果は変わりません。

学級ごとに20人につき1人を当てはめて数えるやり方は、FAQ No.80の答えにも通知の算式にもありません。

この計算例は、算式の動きを見るための仮の人数です。実際の配置基準上教員数と加算の適否は、施設が所在する市町村が、利用子ども数や職員体制図を見て確認します。

自園で確認すること

学級を増やす、減らす、組み替えるといった検討の前に、年齢別の人数の側から必要教員数を確認します。

  1. 年齢別の人数を、通知の数え方でそろえる

    3歳児・4歳以上児・満3歳児の区分は、年度の初日の前日における満年齢で決まります。学級の名称や年度途中の誕生日ではなく、この基準日で人数を数え直します。

  2. 年齢ごとの総数に算式を当てはめる

    学級の数ではなく、年齢別の人数を算式に入れます。小数点第1位までで切り捨てるところと、合計を四捨五入するところの順序を、通知の書き方のとおりにそろえます。

  3. 学級編制調整加配は別に確認する

    利用定員が31人以上300人以下の施設では、年齢別配置基準による数に加えて、学級編制調整加配の1人が基本分単価に含まれます。園の利用定員の区分をまず確認します。

  4. 認定こども園は自園の類型の項を読む

    FAQ No.80は幼稚園と認定こども園の両方を対象にしています。認定こども園の年齢別配置基準の数は、通知の認定こども園の項で、自園の類型に合う部分を確認します。

この記事は、公定価格FAQ(第32版、令和8年7月24日時点)のNo.80と、留意事項通知の幼稚園の項の整理です。個別の施設の必要教員数や加算の可否を判定するものではありません。

認定や算定は所轄の市町村が行うため、最終的な判断は市町村に確認してください。

よくある質問

学級と配置基準の関係について、よく聞かれる3点です。

学級を分けると、公定価格上の必要教員数は増えますか。

FAQ No.80は、各年齢ごとの子どもの総数に対して各年齢ごとの職員配置基準を満たす必要があると答えています。通知の算式の入力は年齢別の人数なので、学級の分け方だけでは、年齢別配置基準による教員数は変わりません。

学級編制の基準を守る必要はなくなるのですか。

いいえ。FAQ No.80が答えているのは、公定価格上の職員配置基準の数え方です。学級編制そのものの基準を扱う答えではないため、学級編制は別に定められた基準に沿って考えます。

年度の途中で子どもが入園したときは、人数をどう数えますか。

通知は、3歳児・4歳以上児の区分を年度の初日の前日における満年齢によるとしています。満3歳児は、その日の満年齢が2歳で年度途中に満3歳に達し入園した者です。月ごとの加算の適否の判断時期は、別の記事で整理しています。

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自園の条件で試算する

所在地、利用定員、年齢別の子ども数から基本分単価を確認できます。

結果には計算過程、使った告示・通知、確認日、そしてこの試算に含まれていない項目を必ず表示します。

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