解説

こども誰でも通園制度を始める手続き:市町村の認可と、給付の対象になる確認の違い(手引)

こども誰でも通園制度を実施するには、市町村の認可と、給付の対象としての確認の両方が要ります。審査される内容、意見を聴かれる会議、対象になりうる施設の種類を、国の手引で整理します。

認可を受けても、給付の対象になるには別に確認が要る

こども誰でも通園制度の手引は、事業開始までの流れを、市町村児童福祉審議会等への意見聴取、設置認可、開所、給付の対象施設としての確認の順に示しています。

認可と確認は別の手続きで、認可を受けた事業者が、さらに確認を受ける必要があります。

認可と確認の違い(手引の記載)
認可確認
行う主体認可権者である市町村給付を行う主体である市町村
申請先認可権者である市町村事業所の所在地を管轄する市町村
審査・意見聴取経済的基礎の有無、事業を行う者の社会的信望、設備運営基準への適合状況を審査する。審議会を設置している場合はその意見、設置していない場合は保護者その他児童福祉に係る当事者の意見を聴く利用定員の設定について、地方版子ども・子育て会議等の意見を聴いたうえで確認する
根拠となる基準設備運営基準(令和7年内閣府令第1号)に基づく市町村の条例運営基準(令和7年内閣府令第95号)に基づく市町村の条例

表は、こども誰でも通園制度の実施に関する手引(令和8年3月改訂版)の「事業の全体像」で確認できた範囲です。条例の内容や手続きの期間は市町村で異なるため、所在地の市町村に確認してください。

認可の申請前に、市町村と相談して決めておくこと

手引は、実施の意向を固めた事業者が、市町村と相談しながら実施内容や実施方法、職員体制などを検討したうえで、認可を申請するとしています。

申請書を書く前に、検討する項目が手引に挙がっています。

  1. 開所日数・開所時間・受入れ人数

    手引は、認可の申請に先立ち、開所日数や開所時間、受入れ人数を市町村と相談して検討するとしています。

  2. 実施方法と職員体制

    余裕活用型か一般型か、一般型ならどの形態かを検討します。職員の配置の目安は、実施類型から請求までの確認順の記事で確認できます。

  3. 年齢・食事・親子通園・特別な支援

    手引は提供内容の検討項目として、受け入れる年齢や時間枠、食事の提供、親子通園、障害のあるこどもや医療的ケア児などの受入れ、こどもへの関わりや遊びの内容を挙げています。

  4. キャンセルポリシーと事故・災害時の対応

    手引は、その他の検討項目として、キャンセルポリシーと、事故や災害発生時等の対応を挙げています。

実施の場所として想定される施設と、基準を満たす条件

手引は、事業を実施する主な場所として、保育所、認定こども園、小規模保育事業所、事業所内保育事業所、家庭的保育事業所、幼稚園、地域子育て支援拠点、企業主導型保育施設、認可外保育施設、児童発達支援センター等を挙げています。

これらに限定されず、設備運営基準を満たし、適切に事業を実施できる施設であれば、市町村が認可することが可能とされています。

認可外保育施設は、指導監督基準を満たさない施設が除かれる

手引は、認可外保育施設について、認可外保育施設指導監督基準を満たさない施設を除くとしています。

認可外保育施設で実施を考える場合は、指導監督基準を満たしているかを先に確かめ、そのうえで市町村に相談してください。

認可の後も、指導監査が行われる

手引は、市町村が、こども誰でも通園制度を実施する施設について、設備運営基準および運営基準を満たしているかどうかの指導監査を行い、必要に応じて勧告、命令等を行うと示しています。

認可と確認は、受けて終わりではなく、基準を満たし続けることが前提です。

認可と確認の手続きの詳細は、手引がこども家庭庁のホームページに掲載している事務フローと参考様式・参考資料を参照するよう案内しています。手引は、認可と確認を可能な限り一体的に行うことが、円滑な事務の観点から望ましいとしています。一体的に進められるかどうかは、市町村に確認してください。

よくある質問

認可を受ければ、そのまま給付が受けられますか。

受けられません。手引は、認可を受けた事業者が、給付を行う市町村から給付の対象として適切であるかの確認を受ける必要があるとしています。確認は、事業所の所在地を管轄する市町村に申請します。

保育所を運営していれば、認可や確認は不要ですか。

手引は、事業を実施する主な場所として保育所を挙げていますが、こども誰でも通園制度を行おうとする事業者については市町村が認可と確認を行うとしています。保育所としての認可とは別に手続きが要るかどうかは、所在地の市町村に確認してください。

この記事で、認可や確認が通るかを判断できますか。

判断できません。ここで整理したのは国の手引の記載で、審査の結果や条例の内容、手続きの期間は市町村が決めます。このサイトは、認可や確認の申請の代行や可否の判定を行いません。

次に読む記事

認可と確認を受けた後の論点は、個別に整理しています。次の4本があります。

利用対象と月の利用時間

実施類型・定員・職員配置・請求の確認順

通常保育と別に試算する考え方

加算の全国一律の扱い

自園の通常保育の条件で試算する

通常保育の基本分単価は、所在地・利用定員・年齢別の在籍数で試算できます。結果にはこの試算に含まれていない項目も表示されます。こども誰でも通園制度の給付費は、この試算に含まれません。

通常保育の公定価格を試算する

出典: こども誰でも通園制度の実施に関する手引(令和8年3月改訂版)。確認日は 2026-10-26 です。

ほかの記事の確認事項・よくある質問の一覧

  • 試算前の確認事項の一覧

    この記事の「つまずきやすい確認事項」1件を、ほかの記事の確認事項と対処とあわせて見られます。

この記事が参照した一次資料

ほかの解説

「公定価格と別の補助・費用の制度を切り分けたいとき」の解説一覧へ