解説

こども誰でも通園制度の加算は市町村の判断でなくせるか:全国一律・本人の同意・広域利用・障害児加算(公定価格Q&A第1版)

こども誰でも通園制度の加算について、市町村が加算をしないと決められるか、認定証に記載がないと加算されないかを、国のQ&A(第1版)の答えで整理します。公立施設や他の市町村の利用の支払い先、障害児加算の確認時期も分かります。

加算の基準は全国一律で、市町村が一律にしないとは決められない

こども誰でも通園制度(特定乳児等通園支援)の乳児等支援給付費には、基本単価に上乗せする加算があります。

国の告示(令和8年こども家庭庁告示第8号)が加算の基準を定めています。

Q&Aの総論1は、市町村が基本単価のみを支給して加算を一切しない取扱いにできるかを問われ、告示で定められた基準は全国一律で適用されるので、市町村の判断で画一的に加算をしない取扱いはできないと答えています。

加算の金額そのものは、このページには書きません。額は、告示と留意事項通知で確認してください。

このページは、こども家庭庁の「こども誰でも通園制度の公定価格に関するQ&A【第1版】」の総論と、2(障害児加算)・4(要支援家庭こども加算)の答えを整理したものです。

個別の加算は、別の記事で整理しています。

Q&Aの総論4問と加算ごとの答え

総論の4問と、障害児加算・要支援家庭こども加算に付いたQ&Aを、問いの順に表にします。

医療的ケア児加算の項目には、Q&Aの問いが付いていません。

3つの加算の対象と体制は障害児・医療的ケア児・要支援家庭こどもの加算に書いています。

加算に共通する論点のQ&A(総論1〜4、2の1、4の1)
問いQ&Aの答え
市町村の判断で、基本単価のみとし加算を一切しないことは可能か(総論1)告示で定められた基準は全国一律で適用するもので、市町村の判断で画一的に加算をしない取扱いはできない
認定証に加算の記載をしないとしている。記載がなければ加算の対象にならないのか(総論2)認定証への記載の有無にかかわらず、要件に該当する場合は加算する。この場合も、本人が加算を受けることに同意したうえで申請する必要がある
公立施設で実施する場合は、給付がされるのか(総論3)公立施設であっても、乳児等のための支援給付の対象になる
他の市町村に住むこどもが利用した場合、どちらの市町村が支払うのか(総論4)こどもの居住自治体が支払う
障害児加算で、障害児への提供や体制の確保の状況の確認は、利用前に行う必要があるか(2の1)事後的に確認すれば差し支えない
要支援家庭である場合に、加算の対象者だと伝えずに加算してもよいか(4の1)加算は利用者の申請や理解を得たうえで認定する仕組み。要支援家庭こども加算も、利用者の同意を得たうえでの認定が必要

表の答えは、Q&Aの文を要約したものです。

文言の細部や、加算の要件は、告示と留意事項通知で確認してください。

同意が必要なのは、認定証の記載があっても変わらない

加算を付けるかどうかを、認定証の記載で決めている市町村があります。

Q&Aの総論2は、記載の有無と加算を切り離しています。

要件に該当すれば加算は付き、一方で本人の同意と申請は欠かせません。

4の1も同じ考え方です。要支援家庭こども加算も、利用者の同意を得たうえで認定するようQ&Aは求めています。

認定証の記載と同意(Q&A 総論2、4の1)
場面Q&Aの答え
認定証に加算の記載がない要件に該当すれば加算する
要件に該当するが、本人に伝えていない加算は利用者の申請や理解を得たうえで認定する仕組みのため、同意を得る

公立施設と広域利用の支払い先

総論3と総論4は、誰が費用を負担するかの問いです。

公立施設も、他の市町村の子どもの利用も、乳児等のための支援給付の枠で整理されます。

  1. 公立施設の実施(総論3)

    公立施設でこども誰でも通園制度を実施する場合も、乳児等のための支援給付の対象です。一般財源の負担になるかという問いに、Q&Aは給付の対象になると答えています。

  2. 他の市町村に住む子どもの利用(総論4)

    こどもの居住自治体が支払います。施設が所在する自治体ではありません。

別の市町村に住む子どもが利用した場合、支払う市町村は施設の所在地とは別になります。

生活困窮家庭等負担軽減加算の場合の広域利用の扱いは、生活困窮家庭等負担軽減加算で整理しています。

障害児加算の確認は、事後でもよい

障害児加算は、告示第3条第1項に定められています。

Q&Aの2の1は、障害児への特定乳児等通園支援の提供や体制の確保の状況の確認を、障害児の利用前に行う必要があるかを問い、事後的に確認すれば差し支えないと答えています。

医療的ケア児加算(告示第3条第2項)には、Q&Aの問いが付いていません。確認の方法は、告示と留意事項通知で確かめます。

Q&Aの答えは、確認の時期を事後にしてよいというものです。

確認の方法や記録の形は、このQ&Aには書かれていません。

事業者と市町村が確認すること

加算の運用を決める前に、次の4点を確かめます。

  1. 市町村の運用が全国一律の基準に合っているか

    加算を一律にしないという運用はできません。市町村の案内が、全国一律の基準と食い違っていないかを確かめます。

  2. 同意の取り方を決める

    認定証に記載があってもなくても、本人が加算を受けることに同意したうえで申請してもらいます。

  3. 広域利用の支払い先を確かめる

    他の市町村に住む子どもの利用は、Q&Aでは子どもの居住自治体が支払うとされています。請求の手順は、市町村に確認します。

  4. 障害児加算の確認の方法を確かめる

    確認は事後でよいとされています。確認の方法や記録の形は、告示と留意事項通知、市町村に確認します。

この記事は、国のQ&Aの整理です。個別の事業所で加算の対象になるかの判定や、請求の代行を行うものではありません。

最終的な判断は、乳児等支援給付認定を行う所轄の市町村に確認してください。

よくある質問

加算の共通の論点について、よく聞かれる3点です。

市町村の判断で、加算をしないことにできますか。

Q&Aの総論1は、告示で定められた基準は全国一律で適用するもので、市町村の判断で画一的に加算をしない取扱いはできないと答えています。

認定証に加算の記載がなければ、加算されませんか。

Q&Aの総論2は、記載の有無にかかわらず、要件に該当する場合は加算すると答えています。この場合も、本人が加算を受けることに同意したうえで申請する必要があります。

他の市町村に住む子どもが利用したら、どこが支払いますか。

Q&Aの総論4は、こどもの居住自治体が支払うと答えています。

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