解説

副食費・主食費は保護者から徴収する費用で、公定価格の試算には入らない

副食費・主食費など食事の提供にかかる費用が、公定価格(委託費)と保護者から徴収する実費のどちらに属するかを整理します。3〜5歳と0〜2歳の違い、徴収免除の扱い、試算ツールが含むものと含まないものを説明します。

食事の費用は、公定価格とは別に保護者へ求める費用が基本

施設型給付を受ける特定教育・保育施設の運営基準は、利用者負担額などのほかに、保護者から受け取れる費用を列挙しています。その中に「食事の提供に要する費用」があります。

食事の提供に要する費用は、この運営基準の上では、施設型給付とは別に保護者から受け取れる費用の一つです。ただし、年齢や世帯によって列挙から除かれる場合があります。

私立保育所は子ども・子育て支援法附則第6条により、委託費を受ける方式です。食事の費用の徴収額や方法がこの規定のとおりになるかは、所轄市町村の案内で確認してください。

実費徴収と上乗せ徴収の違い、説明・同意・領収証の手続きは『実費徴収と上乗せ徴収は何が違うか』で確認できます。この記事は、食事の費用だけに絞って公定価格との境目を扱います。

年齢と認定区分で、食事の費用の扱いが分かれる

幼児教育・保育の無償化に伴う食材料費の取扱いについて、こども家庭庁の説明資料は次のように整理しています。

3〜5歳の保育所等の子どもは、主食費・副食費ともに施設による徴収が基本で、0〜2歳の保育の必要な子どもは、無償化前からの取扱いが継続されます。無償化は保育料にあたる部分を給付に置き換えるもので、食材料費は保護者が負担する考え方が維持されています。

食事の費用の扱い(無償化の説明資料と運営基準に基づく整理)
区分食事の費用の扱い確認する資料
3〜5歳(2号認定)主食費・副食費ともに、施設が保護者から徴収するのが基本こども家庭庁「幼児教育・保育の無償化 利用者負担」(PDF6ページ)
0〜2歳(3号認定)無償化の対象が住民税非課税世帯に限られるため、無償化前からの取扱いを継続こども家庭庁「幼児教育・保育の無償化 利用者負担」(PDF6ページ)
低所得・多子世帯の3歳以上の副食、0〜2歳の食事運営基準の「保護者から受け取れる食事の費用」の列挙から除かれている特定教育・保育施設等の運営基準(平成26年内閣府令第39号)第13条第4項第三号

所得の線引きや対象児童の範囲は、自治体が通知で確認する事項です。園の判断で対象を決めず、所轄市町村へ確認してください。

0〜2歳の取扱いを3〜5歳と同じに読まない

資料は、3〜5歳は「施設による徴収を基本」、0〜2歳は「現行の取扱いを継続」と書き分けています。年齢別の園児数を入力する試算で、食事の費用の扱いも同じと考えると、保護者から徴収する額の見通しを取り違えます。

年齢と認定区分ごとに、こども家庭庁の無償化の説明資料の該当ページと市町村の案内を照らして確認する。

公定価格の側にある食事関連の項目は、徴収免除加算など

食事の費用が保護者負担であっても、副食費の徴収が免除される子どもについては、公定価格の側に加算が置かれています。こども家庭庁の無償化の説明資料は、生活保護世帯やひとり親世帯等について「引き続き公定価格内で副食費の免除を継続する」と説明しています。

保護者から徴収する副食費の実費は試算に入らず、徴収を免除する子どもの分を補う副食費徴収免除加算は試算の項目に入ります。食事に関連する加算には、ほかに栄養管理加算があります。

  1. 公定価格(委託費)の側にあるもの

    副食費徴収免除加算。告示の別表に額が定められ、市町村の通知で確認した対象児童数に基づいて計上します(根拠は公定価格の告示と、算定上の留意事項の通知)。栄養管理加算は『栄養管理加算は、認定済みの活用形態を月次試算へ反映する』で確認できます。

  2. 保護者から徴収する側にあるもの

    3歳以上の主食費・副食費の実費。0〜2歳は保育料の一部として扱われる整理が資料にあります。額や徴収方法は施設ごと、自治体ごとに異なり、いずれも試算の対象外です。

免除加算の対象児童数の確認手順は『副食費徴収免除加算は、市町村の通知で対象児童を確認して試算する』にまとめています。

試算ツールが含むもの、含まないもの

この試算ツールは公定価格(委託費)のモデル計算で、食事の実費は計算に含みません。結果に出るのは、告示と通知に基づく項目で、副食費については入力した対象児童数による副食費徴収免除加算です。食事の費用に関する会計処理や税務上の扱いは、このサイトでは判断しません。

市町村の通知で確認した本園の対象児童数を入力して、公定価格に含まれる副食費関連の内訳を確認します。

副食費徴収免除加算の入力欄を開く

よくある質問

食事の費用は、保護者から徴収する実費と、公定価格の加算に分けて確認します。

副食費・主食費の徴収額は、試算結果に出ますか。

出ません。保護者から徴収する実費は試算の対象外です。食事に関連して試算に出る項目は、副食費徴収免除加算や栄養管理加算など、告示に基づく加算です。

徴収する額は、国が一律に決めていますか。

この記事の出典からは、一律の額は確認できません。運営基準は費用の種類と手続きを定めており、額の決め方は施設の設定と自治体の案内で確認します。

徴収の免除は、園が対象を決められますか。

決められません。対象は市町村が通知で示す範囲です。通知の内容に疑義がある場合は、所轄市町村へ確認してください。

ほかの記事の確認事項・よくある質問の一覧

  • 試算前の確認事項の一覧

    この記事の「つまずきやすい確認事項」1件を、ほかの記事の確認事項と対処とあわせて見られます。

この記事が参照した一次資料

ほかの解説

  • 公定価格とは・決まり方:保育所の計算方法と基本分単価の内訳

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  • 保育体制強化加算と保育体制強化事業の違い(公定価格と別の補助事業)

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