要件は、1歳児5人につき1人の配置と、さらに3つ
令和8年度の留意事項通知の別紙2(保育所)は、1歳児配置改善加算について、年齢別配置基準のうち1歳児に係る保育士配置基準を1歳児5人につき1人で実施し、次の3つの要件を満たす施設に加算すると定めています。
基本分単価で求められる配置基準の職員数を満たしたうえで、この加算が求める職員数を充足することが前提です。
| 要件 | 通知の定め |
|---|---|
| 処遇改善等加算の取得 | 区分1・区分2・区分3のいずれも取得していること |
| ICTの活用 | 園児の登園・降園の管理に関する機能と、保育に係る計画・記録、保護者との連絡、キャッシュレス決済のいずれか1つ以上の機能を持つシステムを導入し、業務に活用していること |
| 職員の平均経験年数 | 処遇改善等加算の通知が定める方法で算定した「職員1人当たりの平均経験年数」が10年以上であること |
ICTの機能のうち、登園・降園の管理は必須で、残りの3機能は1つ以上を選びます。保育に係る計画・記録の機能は、職員間で情報の共有や更新を行える機能である必要があります。
保護者との連絡は、ICTを介さない個別メール・アプリで行っている場合を除きます。キャッシュレス決済は、ICTを介さない個別アプリ等による銀行振込や口座振替の場合等を除きます。
経験年数は4月1日時点で見るのが原則
平均経験年数は、原則として加算年度の4月1日時点の値で判断します。年度途中に職員の採用・異動等で10年以上になった場合は、10年以上になった日の属する月の翌月から加算が適用されます。
年度の途中で経験年数の要件を満たせそうなときは、満たす見込みの月を市町村へ伝え、適用の始まる月を確認する。
実人数が5人に満たない園でも、算式を満たせば対象になる
通知は、1歳児の実人数が5人を下回る場合でも、次の算式による配置基準上保育士数を満たせば加算が適用されると定めています。
4歳以上児数×1/30、3歳児数×1/20、2歳児数×1/6、1歳児数×1/5、乳児数×1/3をそれぞれ小数点第1位まで計算(第2位以下は切り捨て)して合計し、小数点以下を四捨五入した数が配置基準上保育士数です。
算式の考え方と、15人・25人・5人を下回る場合の見方は実人数が基準未満でも付くかを算式で確かめる記事で扱っています。
加算額は、地域区分等の単価に認定した加算率(a)(b)を反映して決まる
通知の加算額の算定は、地域区分等に応じた単価に、処遇改善等加算(区分1・区分2)の単価に認定した加算率を乗じた額を加える形です。
年度の初日の前日における年齢が満2歳の子どもは除かれるため、対象は年度年齢1歳の子どもです。
加算率(a)(b)は処遇改善等加算で園ごとに認定される割合で、加算率(c)は通知が別表第2又は別表第3に規定する割合とするものです。基礎額・係数・加算率(c)の具体的な値は、告示の別表で確認してください。
| 項目 | 値 |
|---|---|
| 基礎額(告示) | 19,200円 |
| 係数(告示) | 190円 |
| 加算率(a)+(b)(仮の値) | 15.0%(比率では0.150) |
| 加算率(c)(告示) | 2.3% |
| 加算率の合計 (a)+(b)+(c) | 17.3% |
| 基礎額 + 係数 × 加算率の合計(対象児童1人・1か月) | 19,200円 + 190円 × 17.3 = 22,487円 |
表示条件: 1歳児配置改善加算、地域区分 20/100、利用定員 20人。基礎額・係数・加算率(c)は令和8年度の検証済み加算データから表示しています。加算率(a)(b)は説明用の仮の値で、実際の認定値ではありません。
この金額は対象児童1人・1か月あたりの例で、(a)(b)は説明用の仮の値です。実際の加算額は、自園の認定通知にある加算率と、所在地の地域区分で決まります。3歳児・4歳以上児との違いは配置改善加算の3種類と対象年齢を確認してください。
認定は市町村長が行い、要件を外れた月の翌月から外れる
設置者が市町村へ申請する
加算の認定は、施設が所在する市町村長が行います。通知は、設置者から施設名、加算の適用年月、利用子ども数(見込み)、保育士の配置状況が分かる職員体制図、要件に該当している旨の申告等を徴して確認するとしています。提出書類の様式は市町村ごとに異なるため、所在地の市町村に確認してください。
市町村が申請や指導監督を通じて状況を把握する
市町村長は、認定した施設について、申請や指導監督等を通じて要件への適合状況を把握します。
要件に適合しなくなったら、翌月から加算が無くなる
要件に適合しなくなった日の属する月の翌月から、加算の適用が無くなります。月初日に適合しなくなった場合は、その月から無くなります。
経験年数の要件だけは、年度中は満たしているものとみなされる
通知は、平均経験年数10年以上の要件だけが適合しなくなった場合には、当該年度中は条件を満たしているものとみなすと定めています。処遇改善等加算の取得、ICTの活用、1歳児5人につき1人の配置のどれかが外れた場合は、この扱いになりません。
どの要件が外れたのかを区別して、適用が無くなる月を確認する。扱いの全体は年度途中に要件を満たせなくなった場合の記事にまとめています。
通知から確認できたのは、経験年数の要件を年度途中に満たした場合の開始月と、要件を外れた場合の終了月です。経験年数以外の要件を年度途中に新たに満たした場合の開始月は、通知の本文に定めを確認できていませんが、ICTの導入要件だけが未達で年度途中に満たした場合は、公定価格FAQ(第32版)のNo.244が満たした月の翌月から認定してよいと答えています(『1歳児配置改善加算のICT要件の疑問(登降園と決済を別システムで満たすのは可、タイムカードは対象外、口座振替はICT活用のものが対象・公定価格FAQ No.255〜257・262)』)。そのほかの要件は所在地の市町村へ確認してください。
よくある質問
- 1歳児配置改善加算は、1歳児が何人いれば付きますか。
人数の下限は定められていません。1歳児5人につき1人の配置を実施し、3つの要件を満たしていれば、1歳児の実人数が5人を下回る場合でも算式で配置基準上保育士数を満たせば適用されます。
- 2歳児にも付きますか。
付きません。通知の加算額の算定は、年度の初日の前日における年齢が満2歳の子どもを除くと定めています。
- 認定を受けたら、次の年度も自動で続きますか。
通知は、加算の適用年月を記した申請に基づく認定と、要件に適合しなくなった場合の終了月を定めていますが、次年度の継続手続きの定めは確認できていません。経験年数の要件は原則4月1日時点で改めて判断されるため、年度の初めに市町村へ手続きを確認してください。
自園の条件で試算する
年齢別の園児数を入れたうえで、1歳児配置改善加算を選ぶと、年度年齢の判定を含めて試算します。
結果には計算過程、使った告示・通知、確認日、そしてこの試算に含まれていない項目を表示します。
公定価格の試算を開くこの記事は、令和8年度の留意事項通知(最終改正 令和8年4月8日)の別紙2(保育所)を2026-10-17に確認した範囲を扱います。個別の認定の可否は、所在地の市町村が判断します。
ほかの記事の確認事項・よくある質問の一覧
この記事が参照した一次資料
- 特定教育・保育、特別利用保育、特別利用教育、特定地域型保育、特別利用地域型保育、特定利用地域型保育及び特例保育に要する費用の額の算定に関する基準等及び同基準等の一部を改正する件の一部を改正する告示
令和8年こども家庭庁告示第9号/令和8年度当初/確認日 2026-09-03
- 公定価格に関するFAQ(よくある質問)(第32版)
該当なし/令和8年度当初/確認日 2026-09-03
- 特定教育・保育等に要する費用の額の算定に関する基準等の実施上の留意事項について
こ成保38、5文科初第483号(令和5年5月19日。最終改正: こ成保306、8文科初第172号、令和8年4月8日)/令和8年度当初/確認日 2026-09-03