解説

家庭的保育事業の家庭的保育補助者加算(配置の要件・調理員との違い・市町村の認定)

家庭的保育事業の公定価格にある家庭的保育補助者加算を、留意事項通知の別紙5から整理します。加算の要件、非常勤の調理員とは別に配置が必要な点、市町村長の認定と申請、適用が外れる月を確認できます。

家庭的保育補助者を配置する事業所に加算される

留意事項通知の別紙5(家庭的保育事業)は、家庭的保育補助者を配置する事業所に、家庭的保育補助者加算(⑦)を加算すると定めています。

通知は、この加算を市町村長が認定するものとしています。

加算の要件は家庭的保育補助者の配置で、その配置は非常勤の調理員とは別に必要です。

加算の枠組み(留意事項通知 別紙5 Ⅲ3、確認日 2026-10-21)
項目内容
加算の対象家庭的保育補助者を配置する事業所
配置の注意非常勤の調理員とは別途、家庭的保育補助者の配置が必要。ただし、食事の提供について自園調理または連携施設等からの搬入以外の方法による場合の調整(⑬)の適用を受ける事業所では、「調理員とは別途」という条件の対象外となる(補助者の配置そのものは要件のまま)
認定する主体事業所が所在する市町村長。新たに認定するときは、設置者から申請(事業所名、加算の適用年月、対象子ども、家庭的保育補助者等の配置状況が記載された職員体制図等)を徴して確認する
要件に適合しなくなった場合適合しなくなった日の属する月の翌月(月初日なら、その月)から加算の適用が無いものとする
加算額の算定地域区分等及び各月初日の利用子どもの人数に応じた単価に、処遇改善等加算(区分1及び区分2)の単価に認定した加算率を乗じて得た額を加えた額

この記事は、通知の別紙5(家庭的保育事業)を確認した内容です。単価の金額は告示で確認してください。

基本分単価の職員構成との関係

同じ別紙5のⅡ(基本部分)は、基本分単価に含まれる職員構成を定めています。

保育従事者は、子ども3人につき家庭的保育者1人で、家庭的保育補助者を配置する場合は子ども5人とされています。

補助者を置くと、家庭的保育者と補助者を合わせた体制で見込まれる子どもの人数が、3人から5人に変わります。

基本分単価に含まれる職員構成のうち、補助者に関わる部分(同 Ⅱ1(2))
項目通知の定め
保育従事者(家庭的保育者及び家庭的保育補助者)子ども3人につき家庭的保育者1人(家庭的保育補助者を配置する場合は子ども5人)
研修代替保育従事者上記の家庭的保育者及び家庭的保育補助者1人当たり、年間3日分の費用を算定
非常勤事務職員家庭的保育者等が兼務する場合や業務委託する場合は配置不要。利用子どもが3人以下で家庭的保育補助者加算の適用を受ける事業所は、基本分単価に含まれる非常勤事務職員の対象から除かれる

研修代替の費用は、家庭的保育者及び家庭的保育補助者が研修を受講する際の受講費用や、時間外の研修受講の際の時間外手当等に充てて差し支えないと、通知の注に書かれています。

調理員と補助者は兼ねない

通知は、家庭的保育補助者の配置は、非常勤の調理員とは別に必要だと注記しています。

基本分単価には、非常勤の調理員等の費用も含まれています。調理業務の全部を委託する場合や、搬入施設から食事を搬入する場合は、調理員を置かないことができるとされています。

調理員が置かれていることと、補助者が配置されていることは、別の事実として確かめます。

調理員と家庭的保育補助者の区別
確かめること通知の定め
補助者の配置非常勤の調理員とは別途、配置が必要
調理員の配置調理業務の全部を委託する場合、または搬入施設から食事を搬入する場合は、置かないことができる
食事の提供方法の調整自園調理または連携施設等からの搬入以外の方法による場合は、調整(⑬)がある。その調整の適用を受ける事業所では、「調理員とは別途」という条件の対象外となる(補助者の配置そのものは要件のまま)

食事の提供方法による調整は小規模保育事業の食事提供方法の調整(搬入施設の要件)で、小規模保育事業の別紙6の定めを整理しています。家庭的保育事業の別紙5の調整(⑬)の細目は、通知の原文を確認してください。

認定を受けるまでと、外れる月

認定の手続きは、設置者の申請、市町村長の確認、適合しなくなった月の翌月からの適用なし、の3段階です。

  1. 家庭的保育補助者の配置状況を職員体制図にまとめる

    通知は、申請に、事業所名、加算の適用年月、対象子ども、家庭的保育補助者等の配置状況が記載された職員体制図等を挙げています。調理員と補助者が別の人であることが分かるようにしておくと、確認が進めやすくなります(これは通知の定めではなく実務上の整理で、食事提供の調整(⑬)の適用を受ける事業所には当てはまりません)。

  2. 所在地の市町村に申請する

    認定は市町村長が行います。通知は、新たに認定するときは設置者から申請を徴するとしています。様式や提出方法は、所在地の市町村に確認してください。

  3. 要件に適合しなくなる日を押さえる

    補助者がいなくなるなど要件に適合しなくなった日の属する月の翌月から、加算の適用が無くなります。月初日に適合しなくなったときは、その月から適用が無くなります。

  4. 市町村の把握に備える

    通知は、市町村長が、申請または指導監督等を通じて、認定した事業所の状況を把握するとしています。配置の変更があるときの連絡の時期や方法は、所在地の市町村に確認してください。

次に知りたいこと:支援加算、居宅の基準、連携施設の調整

同じ別紙5の家庭的保育事業には、補助者のほかに、支援を受ける場合の加算と、居宅ならではの基準があります。

代替保育などの支援を受ける場合の加算は家庭的保育事業の家庭的保育支援加算(家庭的保育支援者・連携施設の要件と支援の内容)、部屋の面積や乳幼児の数などの基準は家庭的保育事業と居宅訪問型保育事業の基準(部屋の面積・乳幼児の数・連携施設)、連携施設を設定しない場合の減算は連携施設を設定しない場合の公定価格の減算(経過措置期間中の扱い)で整理しています。

よくある質問

調理員を置いていれば、家庭的保育補助者の配置になりますか。

原則としてなりません。通知は、非常勤の調理員とは別途、家庭的保育補助者の配置が必要と注記しています(食事提供の調整(⑬)の適用を受ける事業所は、この条件の対象外です)。調理員と補助者は別に確かめてください。

家庭的保育補助者を置くと、子どもの人数の目安はどう変わりますか。

通知の基本分単価の職員構成は、子ども3人につき家庭的保育者1人、家庭的保育補助者を配置する場合は子ども5人としています。実際に受け入れられる人数は、設備運営基準と所在地の市町村の定めで確認してください。

この記事で、自事業が加算の対象かを判定できますか。

できません。この記事は、通知の定めを整理したものです。認定は市町村長が行うため、個別の判断は所在地の市町村に確認します。

公定価格を試算する

所在地、利用定員、年齢別の園児数を入力します。この記事の内容は通知の整理であり、家庭的保育事業の加算額を試算するものではありません。

利用定員を入れて公定価格を試算する

この記事が参照した一次資料

ほかの解説

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