解説

家庭的保育事業の家庭的保育支援加算(家庭的保育支援者・連携施設の要件と支援の内容)

家庭的保育事業の公定価格にある家庭的保育支援加算を、留意事項通知の別紙5から整理します。家庭的保育支援者の要件、連携施設の要件、求められる支援の内容、市町村長の認定と申請を確認できます。

代替保育などの特別な支援を受けて保育をする事業所に加算される

留意事項通知の別紙5(家庭的保育事業)は、家庭的保育支援者または連携施設から、代替保育等の特別な支援を受けて保育を実施する事業所に、家庭的保育支援加算(⑧)を加算すると定めています。

支援の担い手は2通りで、通知は、それぞれに市町村の認定を受けることを求めています。

加算の要件は、支援を受けること、支援をする者が認定を受けた者であること、支援の内容が通知の定める業務に当たることの3つで構成されています。

加算の枠組み(留意事項通知 別紙5 Ⅲ4、確認日 2026-10-21)
項目内容
加算の対象家庭的保育支援者または連携施設から、代替保育等の特別な支援を受けて保育を実施する事業所
認定する主体事業所が所在する市町村長。新たに認定するときは、設置者から申請(事業所名、加算の適用年月、家庭的保育支援者または担当者の氏名・経歴・支援の内容等が確認できるもの等)を徴して確認する
要件に適合しなくなった場合適合しなくなった日の属する月の翌月(月初日なら、その月)から加算の適用が無いものとする
加算額の算定地域区分等に応じて定められた額

この記事は、通知の別紙5(家庭的保育事業)を確認した内容です。加算額は地域区分等に応じて定められた額で、金額は告示で確認してください。

家庭的保育支援者の要件

通知は、家庭的保育支援者を、次の要件を満たして市町村の認定を受け、家庭的保育者または家庭的保育補助者に対する指導・支援を行う者としています。

家庭的保育支援者は、専任の者を、原則として連携施設に配置するとされています。配置は、家庭的保育者3人から15人に対し1人が標準です。

資格と経験の要件は、保育士で、10年以上の保育所での勤務または家庭的保育の経験があり、一定の研修を修了した者です。

家庭的保育支援者の要件(同 注1)
番号内容
①保育士であり、10年以上の保育所における勤務または家庭的保育の経験を有し、一定の研修を修了した者であること
②心身ともに健全であること
③乳幼児の保育についての理解及び熱意並びに乳幼児に対する豊かな愛情を有していること
④乳幼児の保育に関し虐待等の問題が無いと認められること
⑤児童福祉法及び児童売春、児童ポルノに係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律の規定により、罰金以上の刑に処せられたことが無いこと

連携施設で受ける場合の要件

連携施設から支援を受ける場合、通知は、連携施設が次の要件を満たして市町村の認定を受け、家庭的保育者または家庭的保育補助者に対する指導・支援を行うものとしています。

連携施設であることに加えて、専任の担当者を置き、その担当者が家庭的保育支援者の要件を満たしていることが求められます。

連携施設の要件(同 注2)
番号内容
①連携施設であること
②乳幼児の育児・保育に関する相談・指導について知識及び経験を有し、児童福祉施策について知識を有している専任の保育士等(担当者)を配置すること。担当者は、家庭的保育支援者に求められる要件を満たした者であること

連携施設は、家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準の第6条第1項に定める連携施設です。通知は、同条第2項・第4項の場合の連携協力者もこの連携施設に含めています。連携施設を設定しない場合の減算は連携施設を設定しない場合の公定価格の減算(経過措置期間中の扱い)で整理しています。

支援者または連携施設が行う支援の内容

通知は、家庭的保育支援者または連携施設が行う支援または業務を、次の5つとしています。

求められる業務は代替保育だけでなく、緊急時の相談体制、訪問による状況把握、連携の行事、3か月に1回以上の訪問を含みます。

支援または業務の内容(同 注3)
番号内容
①事業所の求めに応じて、緊急時においても相談・連絡を受ける体制を整備すること
②保育標準時間認定を受けた子ども等への保育や延長保育、家庭的保育者が病気、研修参加または休暇等を取得する場合等に、家庭的保育者に代わって乳幼児の保育を行うこと。必要に応じて、家庭的保育支援者または担当者が連携施設まで送迎を行うこと
③家庭的保育事業の実施場所を訪問等して保育の状況把握に努め、家庭的保育者の相談に応じ、必要な指導・援助を行うこと
④家庭的保育者が保育する乳幼児を定期的に連携施設に招いたり、乳幼児の健康診断を連携施設の利用子どもとともに行うなどの連携を図り、連携施設や地域の行事に関する情報を提供して参加を勧めること
⑤家庭的保育者の居宅等における保育の状況を把握するため、家庭的保育支援者または担当者が、少なくとも3か月に1回以上、さらに家庭的保育者の状況に応じて必要な都度、訪問すること。状況等について市町村との情報共有を図ること

確認する順序

支援の担い手の決定、認定の状況、5つの支援の実施体制の3点を、この順に確かめます。

  1. 支援を受ける相手が、家庭的保育支援者か連携施設かを決める

    相手が家庭的保育支援者なら、保育士資格、経験年数、研修の修了を、連携施設なら、担当者の配置と、担当者がその要件を満たしているかを確かめます。

  2. 市町村の認定を受けているかを確かめる

    支援者も連携施設も、市町村の認定を受けることが前提です。認定の手続きは、所在地の市町村に確認します。

  3. 5つの支援を実施できる体制かを整理する

    緊急時の連絡体制、代替保育、訪問による状況把握、連携の行事、3か月に1回以上の訪問を、誰がどう行うかを整理します。

  4. 申請に添える書類を、所在地の市町村に確認する

    通知は、支援者または担当者の氏名、経歴、支援の内容等が確認できるものを例に挙げています。実際に求められる書類は、所在地の市町村に確認してください。

次に知りたいこと:居宅の設備、減価償却費の加算、連携施設の調整

同じ別紙5の家庭的保育事業には、居宅で行う事業ならではの加算と基準があります。

家庭的保育事業の減価償却費加算は家庭的保育事業の減価償却費加算:自宅の一部で保育するときの建物の名義、部屋の面積や乳幼児の数などの基準は家庭的保育事業と居宅訪問型保育事業の基準(部屋の面積・乳幼児の数・連携施設)、連携施設を設定しない場合の減算は連携施設を設定しない場合の公定価格の減算(経過措置期間中の扱い)で整理しています。

よくある質問

家庭的保育支援者と連携施設の、両方から支援を受ける必要がありますか。

通知の要件は、「家庭的保育支援者または連携施設から」支援を受けることです。両方を求める定めはありません。どちらから受けるかを決め、その認定を市町村から受けます。

家庭的保育支援者の経験年数は、保育所の勤務だけが対象ですか。

通知は「10年以上の保育所における勤務又は家庭的保育の経験」と定めています。経験の通算や、具体的な職歴が要件に当たるかの判断は、認定する市町村に確認してください。

この記事で、自事業が加算の対象かを判定できますか。

できません。この記事は、通知の定めを整理したものです。認定は市町村長が行うため、個別の判断は所在地の市町村に確認します。

公定価格を試算する

所在地、利用定員、年齢別の園児数を入力します。この記事の内容は通知の整理であり、家庭的保育事業の加算額を試算するものではありません。

利用定員を入れて公定価格を試算する

この記事が参照した一次資料

ほかの解説

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