試算できる時点と委託費の対象になる時点は別
移行の検討中でも、予定する所在地、利用定員、年齢別の利用人数を置けば、認可保育所になった場合の公定価格を比較できます。ただし、その結果は移行計画のための試算であり、企業主導型保育事業として受ける助成額や、移行後に確定する委託費ではありません。
移行前は認可保育所になった場合の条件比較に使い、実際の委託費として扱えるかどうかとは分けて考えます。
| 段階 | 試算結果の使い方 |
|---|---|
| 移行を検討している段階 | 認可保育所として想定する条件を比べるための参考値 |
| 認可・確認の手続中 | 予定条件の更新に合わせて差を見直すための参考値 |
| 認可保育所として運営を始めた後 | 実際の認定子ども、利用状況、認定された加算などと照合する試算値 |
このサイトは企業主導型保育事業の助成額を計算しません。企業主導型の現行額と認可保育所になった場合の試算額を、同じ制度の金額として合算・差し引きしないでください。
認可と市町村の確認を分けて確認する
民間の設置者が保育所を設置するには、児童福祉法に基づく都道府県知事の認可が必要です(申請書の記載事項は設置認可の申請書に書く事項と添付書類で確認できます)。一方、子ども・子育て支援法上の特定教育・保育施設として扱われるには、事業者の申請に基づく市町村長の確認があります。
認可保育所へ移る計画では、施設としての認可と、公定価格に基づく給付の前提になる市町村の確認を別の手続として整理します。
| 手続 | この記事での確認点 |
|---|---|
| 保育所の認可 | 認可を受ける主体、施設・職員などの予定条件、認可が効力を持つ日 |
| 特定教育・保育施設の確認 | 確認を受ける主体、利用定員、確認が効力を持つ日 |
二つの手続の根拠と、公定価格試算とのつながりを分けて確認できます。
認可と確認の違いを詳しく見る認可保育所としての試算条件を作る
移行後の所在地と利用定員を置く
認可申請で予定する所在地と、確認申請で予定する利用定員を使います。現在の企業主導型保育事業の定員を、自動的に移行後の利用定員とはみなしません。
年齢別の利用見込みを分ける
移行後に認定子どもとして利用する見込み人数を年齢区分別に置きます。現在の利用者全員が同じ条件で移るとは仮定しません。
認定前の加算を足さない
加算は、移行後に要件と認定状況を確認できたものだけを検討します。現在の体制や実績だけを根拠に、移行後も算定できるとは扱いません。
決定した条件で再試算する
認可・確認の内容や開始日が決まったら、予定値のまま確定させず、実際の条件で試算し直します。
所在地、利用定員、年齢別人数を入力し、現行年度の私立保育所の公定価格を条件比較できます。結果は認可・確認や委託費の決定を保証しません。
認可保育所としての予定条件を試算する企業主導型の助成終了と財産処分は別に進める
企業主導型保育事業の助成を受けて整備した施設等を、転用、譲渡、廃棄などする場合は、事業の実施機関とこども家庭庁による財産処分の手続が示されています。処分内容によっては、承認の際に納付を求められる場合と、納付を伴わない場合があります。
認可保育所の公定価格試算を始めても、企業主導型の助成終了、財産処分の承認、納付の要否が自動的に決まるわけではありません。
移行後の収入見込みから返還額を逆算しない
財産処分に伴って納付を求める場合と求めない場合は手続案内に例示されていますが、具体的な納付額は施設ごとに異なり、個別の照会が必要です。公定価格の試算結果を根拠に、返還不要または一定額と決めることはできません。
対象財産、取得時の助成、予定する処分内容を整理し、処分前に事業の実施機関へ確認する。
全国共通の根拠と個別確認事項を分ける
| 区分 | 確認する内容 |
|---|---|
| 全国共通の制度根拠 | 保育所の認可、市町村の確認、私立保育所の委託費と公定価格の関係 |
| 移行計画で置く条件 | 所在地、利用定員、年齢別の利用見込み、運営開始の予定時期 |
| 所管へ個別に確認する事項 | 認可・確認の効力発生日、利用者の移行、同じ月に制度が切り替わる場合の扱い、申請書類 |
| 企業主導型の実施機関へ確認する事項 | 助成終了の手続、対象財産、財産処分の承認、納付の要否 |
認可や確認が効力を持つ日、企業主導型の助成が終わる日、利用者が移る日が同じになるとは限りません。これらの日付の組み合わせや月途中の扱いは、全国一律の前提としてこの記事では決めません。
試算表には予定条件だけでなく、根拠を確認した相手と確認日も残し、未確認の条件を確定値に混ぜないようにします。
よくある質問
- 認可の相談前でも公定価格を試算できますか。
できます。ただし、認可保育所になった場合の条件を比べるための参考値です。認可・確認の見通しや、実際の委託費を示すものではありません。
- 認可を受ければ、企業主導型の設備をそのまま使えますか。
この記事だけでは判断できません。認可保育所側の基準確認と、企業主導型の助成で取得・整備した財産の処分手続を分けて確認してください。
- 移行する月の企業主導型助成と委託費を両方見込めますか。
一律には見込めません。認可・確認、企業主導型の助成終了、利用開始の各日付と、その月の扱いをそれぞれの所管・実施機関へ確認してください。確認できるまでは重複する収入を試算へ入れません。
ほかの記事の確認事項・よくある質問の一覧
この記事が参照した一次資料
- 特定教育・保育、特別利用保育、特別利用教育、特定地域型保育、特別利用地域型保育、特定利用地域型保育及び特例保育に要する費用の額の算定に関する基準等及び同基準等の一部を改正する件の一部を改正する告示
令和8年こども家庭庁告示第9号/令和8年度当初/確認日 2026-09-03
- 子ども・子育て支援法
平成24年法律第65号/複数年度対象外/確認日 2026-10-08
- 児童福祉法
昭和22年法律第164号/複数年度対象外/確認日 2026-09-23
- 企業主導型保育事業における財産処分等の手続きについて
該当なし/令和8年度以降の現行手続企業主導型保育事業費補助金(整備費・運営費)/確認日 2026-10-10