解説

休日保育を他施設と輪番で開所するときの加算の申請(公定価格FAQ No.160・161)

休日保育加算で、他の施設や企業主導型保育施設と共同(輪番)で年間を通じて休日に開所するときの申請の単位、企業主導型保育施設を利用した分の申請の2通り、提出する書類を、公定価格FAQ第32版No.160・161と留意事項通知で整理します。

共同(輪番)で開所する施設も、休日保育加算の対象に含まれる

留意事項通知(別紙2・保育所)の休日保育加算は、日曜日、国民の祝日および休日に保育を実施する施設に加算するものです。要件の一つに、休日等を含めて年間を通じて開所する施設を市町村が指定して実施することがあります。

この「施設」には、複数の特定教育・保育施設、地域型保育事業所(居宅訪問型保育事業所は除く)または企業主導型保育施設との共同により年間を通じて開所する施設が含まれます。通知はこれを「共同実施施設」と呼んでいます。公定価格FAQは同じ形を「共同(輪番)」と書いています。

加算の対象かどうか、どの施設が共同実施施設として指定されるかは、施設が所在する市町村が判断します。

申請は、共同する各施設・事業所ごとに行う

公定価格に関するFAQ(第32版・令和8年7月24日時点版)のNo.160(P22)は、共同(輪番)により年間を通じて休日等に開所する場合の申請をどうするかを尋ねています。

答えは、他の施設・事業所(居宅訪問型保育事業を除く)と共同(輪番)で開所する場合の加算の申請は、共同保育を実施する各施設・事業所ごとに行うというものです。

共同実施施設の申請で通知が求めること(留意事項通知 別紙2・保育所 休日保育加算、確認日 2026-10-18)
見る点通知の書きぶり
認定を行う者施設が所在する市町村長
通常の申請書類施設名、加算の適用年月、休日等の保育士の配置状況がわかる職員体制図、利用子ども数の見込みと根拠となる実績等
共同実施施設が加えて出す書類複数の施設・事業所との共同により年間を通じて開所する場合の実施要綱や運営規程
年間延べ利用子ども数の見込み共同で実施する各施設・事業所の見込み数を、市町村が徴収して認定する

No.160は、加算の申請を各施設・事業所ごととしています。次の節のNo.161②で代表の施設がまとめて申請する方法が例示されているのは、企業主導型保育施設を利用した分についてです。

企業主導型保育施設を利用した分は、2通りの申請方法が例示されている

No.161(P22)は、企業主導型保育施設との共同(輪番)で開所する場合に、企業主導型保育施設を利用した分の申請をどうするかを尋ねています。

答えは、例えば次のようなことが考えられるとして、2通りを例として示しています。

企業主導型保育施設を利用した分の申請方法の例(FAQ第32版No.161、確認日 2026-10-18)
方法申請する者企業主導型保育施設への支払い
各施設が上乗せして申請企業主導型保育施設を利用した子どもが在籍する施設・事業所ごとに、それぞれが利用した分を上乗せして申請申請した各施設・事業所から、企業主導型保育施設へ利用した分を支払う
代表の施設がまとめて申請代表する施設・事業所が、他の施設・事業所の分もまとめて一括で、利用した分を上乗せして申請代表して申請した施設・事業所から、企業主導型保育施設へ利用した分を支払う

FAQは続けて、申請方法や企業主導型保育施設への支払い等を、共同(輪番)により年間を通じて休日等に開所する際の実施要綱や運営規程に位置づけるよう求めています。通知も、共同実施施設について実施要綱や運営規程を徴して確認するとしています。

年間延べ利用子ども数に数える子どもの範囲

通知は、休日保育の年間延べ利用子ども数に、休日等に休日保育対象施設を利用する、対象施設以外の特定教育・保育施設または特定地域型保育事業を利用する子どもを含めるとしています。

共同実施施設の場合は、これに加えて、共同する企業主導型保育施設を休日等に利用する、特定教育・保育施設または特定地域型保育事業所を利用する子どもを含めます。認定された延べ利用子ども数は、加算の適用がなくなった場合を除き、年間を通じて適用されます。

平日に他の施設を利用する子どもを数える範囲は『休日保育加算の延べ利用子ども数に数える範囲(平日の他施設の子ども・上限)』で整理しています。

共同開所の加算を申請する前に確かめる順序

申請の単位、企業主導型保育施設の分の方法、書類の順に整理すると進めやすくなります。この順序はFAQ・通知が定めたものではありません。

  1. 共同する相手を確かめる

    共同する相手が、特定教育・保育施設、地域型保育事業所(居宅訪問型を除く)、企業主導型保育施設のどれかを整理します。居宅訪問型保育事業は共同の対象に含まれません。

  2. 自園の分の見込みを出す

    自園が申請する休日保育の年間延べ利用子ども数の見込みを、前年度の実績などの根拠と合わせて用意します。

  3. 企業主導型保育施設の分の方法を決める

    各施設が上乗せして申請するか、代表の施設がまとめて申請するかを決め、企業主導型保育施設への支払いの流れも合わせます。

  4. 実施要綱や運営規程に位置づける

    決めた申請方法と企業主導型保育施設への支払いを、共同開所の実施要綱や運営規程に書き込みます。

  5. 市町村に書類を出して認定を受ける

    職員体制図や見込み数に加え、実施要綱や運営規程を市町村に出します。認定は市町村が行います。

次に知りたいこと:休日保育加算の認定と、利用料の扱い

この記事は、共同(輪番)で開所する場合の申請の単位だけを整理しています。加算の認定や、休日の利用料は別の記事で整理しています。

認定と区分は『休日保育加算の確認手順(認定・年間延べ利用子ども数の区分と単価)』、利用料の徴収は『休日保育の利用料の徴収・単発利用・弁当持参(公定価格FAQ No.98〜100)』が参考になります。

よくある質問

輪番で休日に開所する施設が複数あるとき、申請は代表の1か所だけですか。

FAQのNo.160は、共同保育を実施する各施設・事業所ごとに申請するとしています。No.161は、企業主導型保育施設を利用した分について、代表の施設がまとめて申請する方法を例示しています。

企業主導型保育施設を利用した分は、どちらの方法で申請すればよいですか。

FAQのNo.161は、各施設が上乗せして申請する方法と、代表の施設がまとめて申請する方法を例として挙げています。申請方法は実施要綱や運営規程に位置づけるよう求められています。

居宅訪問型保育事業と輪番で開所した場合も、この扱いになりますか。

FAQのNo.160と通知は、居宅訪問型保育事業を除く施設・事業所との共同を対象にしています。居宅訪問型保育事業との共同は含まれません。

実施要綱や運営規程は、市町村に出す必要がありますか。

通知は、共同実施施設の加算の認定にあたり、共同により年間を通じて開所する場合の実施要綱や運営規程を徴して確認するとしています。提出の方法は、所轄の市町村に確認してください。

自園が共同実施施設として加算の対象になるかを、この記事で判定できますか。

できません。この記事は公定価格FAQと通知の整理です。対象かどうかの指定と加算の認定は、所轄の市町村が行います。

公定価格を試算する

認定済みの年間延べ利用子ども数を入力します。試算結果は入力に基づくモデル計算で、実際の算定は市町村の確認で決まります。

休日保育加算を入れて公定価格を試算する

この記事が参照した一次資料

ほかの解説

  • 公定価格とは・決まり方:保育所の計算方法と基本分単価の内訳

    保育園の公定価格の決まり方を解説。公定価格とは、特定教育・保育等に要する費用の額で、保護者の保育料とは別の施設側の総額です。基本分単価の内訳は地域区分・定員区分・年齢区分・保育必要量の4つで決まります。計算は基本分単価・加算・減算・園児数の4手順で、試算画面の入力欄も確認できます(子ども・子育て支援法第27条第3項)。

    関連する理由: 共通する一次資料

  • 休日保育加算の延べ利用子ども数に数える範囲(平日の他施設の子ども・上限)

    休日保育加算で、平日は他の施設を使う子どもを数に含めるか、市町村が利用可能人数の上限を決めていても加算の対象になるか、給食と間食の費用が積算に入っているかを、公定価格FAQ第32版の回答で整理します。

    関連する理由: 共通する試算入力/共通する一次資料

  • 休日保育加算の延べ利用子ども数は見込みで認定、実績がずれても額は変わらない(FAQ No.38・39)

    休日保育加算の年間延べ利用子ども数が見込みでよいか、実績が見込みを上回った・下回ったときに加算額が増減するか、月ごとの加算額が各月初日の子ども数で割って決まる仕組みを、公定価格FAQ第32版No.38・39の回答で整理します。

    関連する理由: 共通する試算入力/共通する一次資料

  • 定員21〜40人の保育所に令和8年度から加わる非常勤の調理員

    令和8年度から、利用定員21人以上40人以下の保育所・認定こども園の基本分単価に非常勤の調理員が加わりました。すぐに充足が必要かどうか、栄養管理加算(配置)を使っていた場合の申請区分、高齢者等活躍促進加算との重複の扱いがわかります。

    関連する理由: 共通する一次資料

「加算を試算に入れる前に、認定や要件を確認したいとき」の解説一覧へ