解説

定員21〜40人の保育所に令和8年度から加わる非常勤の調理員

令和8年度から、利用定員21人以上40人以下の保育所・認定こども園の基本分単価に非常勤の調理員が加わりました。すぐに充足が必要かどうか、栄養管理加算(配置)を使っていた場合の申請区分、高齢者等活躍促進加算との重複の扱いがわかります。

何が変わったか:定員21〜40人の調理員が「2人(うち1人は非常勤)」になった

公定価格FAQ(第32版)のNo.2(保育所)・No.3(認定こども園)は、基本分単価に含まれる調理員等の人数を、利用定員の区分ごとに次のように示しています。

利用定員21人以上40人以下の施設は、調理員等が2人で、そのうち1人は非常勤です。

非常勤の1人分は、注として「週5日、1日当たり4時間の配置分の費用を算定」とされています。

基本分単価に含まれる調理員等の人数(公定価格FAQ No.2・No.3)
利用定員調理員等の人数
20人以下1人
21人以上40人以下2人(うち1人は非常勤)
41人以上150人以下2人
151人以上3人(うち1人は非常勤)

公定価格の算定基準の留意事項通知には、調理業務の全部を委託する場合、または搬入施設から食事を搬入する場合は、調理員を置かないことができるという注があります。自園調理かどうかで、この節の確認が必要かが変わります。

No.270の質問は、令和8年度から定員21人から40人の保育所・認定こども園の基本分単価に、非常勤の調理員が追加されることとなったことを前提にしています。定員がこの区分に入る園は、令和8年度の試算で基本分単価の中身が前年度までと変わっている点を、まず確認してください。

基本分単価全体の職員構成と人数の決まり方は、基本分単価に含まれる職員の費用区分で説明しています。

すぐに非常勤の調理員を置かないといけないか

No.270は、この単価が適用されたらただちに施設に充足を求めるのかを問うています。FAQの答えは次のとおりです。

充足することが必要となりますが、人材確保の困難さを踏まえ、当面の間は充足しないことも可能とします。

「当面の間」の意味も、同じ答えに書かれています。

  1. 令和8年度

    基本的には令和8年度中の充足を求めることを想定している、とされています。

  2. 令和9年度以降

    充足できないことにやむを得ない事情がある場合は、市町村の判断で、適宜の期限を設けて充足を求めていく取り扱いを想定している、とされています。

  3. 従事時間の決まり

    No.269によると、非常勤の調理員等の従事時間などの具体的な要件は定められていません。適切に給食等を提供できる体制がとられているかを、実態に応じて市町村が判断します。

「当面は置かなくてよい」を、期限の無い免除と読まない

FAQが書いているのは、令和8年度中の充足を基本に想定しつつ、事情に応じて市町村が期限を設ける、という扱いです。置かなくてよい期間が自園で何月までかは、FAQからは読み取れません。

園の所在地の市町村に、非常勤の調理員をいつまでに充足する想定か、充足できない場合にどんな事情の説明や書類を求められるかを確認する。

栄養管理加算(配置)を使っていた園は「兼務」で申請する

No.271は、栄養管理加算(配置)で、基本分単価の常勤調理員とは別の栄養士等を置いていた園の扱いを問うています。

答えは、その栄養士等を基本分単価に充足する職員として優先的に取り扱う、というものです。加算で配置していた栄養士等は、基本分単価で配置する調理員(兼栄養士等)という位置づけになるため、栄養管理加算は「兼務」にて申請をすることとしてくださいとされています。

No.271の考え方(栄養管理加算(配置)を使っていた定員21〜40人の園)
見る点FAQの答え
その栄養士等の位置づけ基本分単価で配置する調理員(兼栄養士等)
基本分単価の非常勤調理員その栄養士等を充足する職員として優先的に取り扱う
栄養管理加算の申請区分「兼務」で申請する

栄養管理加算の区分は、市町村に認定された形態だけを試算へ入れます。区分を「配置」から「兼務」へ切り替えるときの認定や届出の手続きは、市町村によって異なる可能性があるため、FAQからは分かりません。

栄養管理加算の認定と区分の確認手順は、記事「栄養管理加算は、認定済みの活用形態を月次試算へ反映する」で説明しています。

高齢者等活躍促進加算の対象者は、調理員を兼ねても加算の根拠にならない

No.272は、高齢者等活躍促進加算の対象として雇用している者が、基本分単価で配置する調理員を兼ねる扱いが可能かを問うています。

FAQはこの加算の目的を、高齢者、障害者、母子家庭の母、父子家庭の父等の働きやすい条件の整備を図ることとしたうえで、次のように答えています。

通常の調理員等として雇用されているのであれば、当該者の雇用をもって高齢者等活躍促進加算も算定するといった対応は想定していません。

同じ人の雇用を、基本分単価の調理員と加算の対象者の両方に使う前提で試算しない

FAQが想定していないとしているのは、通常の調理員等として雇用された人の雇用をもって、高齢者等活躍促進加算も算定する対応です。これが認められる例外があるかは、FAQには書かれていません。

調理員の雇用を高齢者等活躍促進加算の対象として入れたい場合は、その人が基本分単価の調理員として扱われないかを、市町村に確認してから入力する。

この加算の認定済みの年間総時間の入力方法は、高齢者等活躍促進加算で説明しています。

試算の前に確認する3点

定員区分、非常勤調理員の充足状況、栄養士等の加算区分の3点を、市町村の確認とあわせて見ます。

  1. 利用定員が21〜40人の区分か

    区分に入る園は、令和8年度の基本分単価に非常勤の調理員が含まれます。試算には、市町村が確認した利用定員を入れます。

  2. 非常勤の調理員を置いているか、置いていないか

    置いていない場合は、市町村が令和8年度中の充足を想定しているか、期限を設ける取り扱いかを聞きます。

  3. 栄養士等を別に置いている場合の加算区分

    栄養管理加算(配置)で置いていた人は兼務の申請になる、という No.271 の扱いを市町村に確認します。

この記事は、公定価格FAQ(第32版、令和8年7月24日時点)のNo.2・3・269〜272にある内容の整理です。個別の園で充足が必要な時期や、加算の申請区分を判断するものではありません。市町村によって取り扱いが異なる可能性があるため、所在地の市町村へ確認してください。

よくある質問

定員区分の違い、従事時間、令和9年度以降の扱いが、よく聞かれる点です。

定員が41人以上の保育所でも、非常勤の調理員が加わりましたか。

FAQ No.270が述べているのは、定員21人から40人の保育所・認定こども園の基本分単価です。41人以上150人以下の区分は、No.2・No.3の表では2人で、非常勤の記載はありません。

非常勤の調理員は、週何日・何時間働く必要がありますか。

No.2・No.3の注に、基本分単価は週5日、1日当たり4時間の配置分の費用を算定するとあります。一方、No.269によると、従事時間等の具体的な要件は定められておらず、体制がとられているかを市町村が実態に応じて判断します。

令和9年度になっても非常勤の調理員を置けない場合はどうなりますか。

No.270では、令和9年度以降も、充足できないことにやむを得ない事情がある場合は、市町村の判断で適宜の期限を設けて充足を求めていく取り扱いを想定しているとされています。具体的な期限や手続きは市町村に確認してください。

自園の条件で試算する

栄養管理加算の区分の入力を確認できます。利用定員は、試算の基本情報の欄に入れます。

結果には計算過程、使った告示・通知、確認日、そしてこの試算に含まれていない項目を必ず表示します。

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ほかの記事の確認事項・よくある質問の一覧

  • 試算前の確認事項の一覧

    この記事の「つまずきやすい確認事項」2件を、ほかの記事の確認事項と対処とあわせて見られます。

この記事が参照した一次資料

ほかの解説

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