解説

乳児等通園支援事業を加算の「事業等の実施」に数えるとき利用実績は要るか(公定価格FAQ No.287)

留意事項通知の加算の「事業等」の一覧に加わった乳児等通園支援事業について、利用実績がない場合の扱いを公定価格に関するFAQ第32版のNo.287と留意事項通知で整理します。認可を受けた後の受け入れ義務も確認します。

FAQ No.287が答えている問い(利用実績がない場合の扱い)

公定価格に関するFAQ(第32版・令和8年7月24日時点版)のNo.287は、事項欄が「主幹教諭等専任加算、高齢者等活躍促進加算等」の質問です。

質問の要旨は、複数事業等実施要件に乳児等通園支援事業の実施が追加されたが、利用実績がない場合はどう扱うか、というものです。

答えは、乳児等通園支援事業として認可を受けていれば、要件を満たすものとして取り扱う、です。

FAQは、認可の有無を基準にしています。

この記事は、乳児等通園支援事業を加算の要件に数えるときの扱いだけを説明します。主任保育士専任加算の全体は主任加算(主任保育士専任加算)の要件と月初利用子ども数の試算で説明しています。

この事業を要件に数える加算(保育所の留意事項通知)

保育所の部分(別紙2)では、3つの加算の事業等の一覧に、児童福祉法第6条の3第23項に基づく事業として乳児等通園支援事業が入っています。

通知の書き方は、加算ごとに異なります。

乳児等通園支援事業が一覧に入っている加算(留意事項通知 別紙2 保育所)
加算一覧での位置通知の書き方
主任保育士専任加算(㉑)ⅶ代替保育士を配置し、一覧の事業等を複数実施する施設に加算する
事務職員雇上費加算(㉓)ⅵ事務職員を配置し、一覧の事業等のいずれかを実施する施設に加算する
高齢者等活躍促進加算(㉘)ⅵ高齢者等の雇用の要件に加えて、一覧の事業等のうちいずれかを実施していることを求める

FAQの事項欄は「主幹教諭等専任加算、高齢者等活躍促進加算等」とだけ書かれており、保育所のどの加算に当たるかまでは名指ししていません。

事務職員雇上費加算が一覧に入っていることは通知から確認できますが、FAQ No.287がその加算にも当てはまるかは、FAQの記載からは分かりません。数え方は、主任保育士専任加算は複数、事務職員雇上費加算と高齢者等活躍促進加算はいずれか、と通知に書かれています。

乳児・障害児の利用で見る事業等との違い

同じ一覧でも、乳児3人以上や障害児1人以上は、利用している子どもの人数で判定します。

主任保育士専任加算と事務職員雇上費加算では月の初日の利用子ども数、高齢者等活躍促進加算では4月から11月までの利用で見ます。一方、乳児等通園支援事業の欄は、事業名と根拠条文だけが書かれています。

一覧の事業等の判定の仕方(主任保育士専任加算の例)
区分事業等判定の材料
ⅳ乳児が3人以上利用している施設月の初日の利用子ども数
ⅴ障害児が1人以上利用している施設月の初日の利用子ども数
ⅶ乳児等通園支援事業児童福祉法第6条の3第23項に基づく事業であること(FAQ No.287は、認可を受けていれば足りると答えている)

利用実績の記録がなくても、認可の証拠は残しておく

FAQは認可を受けていることを基準にしています。申請のとき、市町村は事業等の実施状況を確認します。

乳児等通園支援事業の認可に関する書類(認可の通知など)の写しを、加算の申請書類と一緒に保管する。必要な添付書類は、施設が所在する市町村に確認する。

認可を受けた後の受け入れ義務

要件を満たすことと、申込みを断れることは別です。

FAQは、乳児等通園支援事業を実施する事業所は、利用可能枠の範囲において利用の申込みがあった場合には、当該こどもの受け入れをしなければならないことに留意するよう書いています。

  1. 認可を受けているかを確認する

    児童福祉法第6条の3第23項に基づく事業として認可を受けているかを確かめる。

  2. 利用可能枠を決めておく

    利用可能枠の範囲で申込みがあれば受け入れる必要があるため、利用可能枠がいくつか、市町村に確認しておく。

  3. 加算の申請に事業等の実施状況を書く

    主任保育士専任加算は、申請書に事業等の実施状況を記載するよう通知に書かれている。

利用可能枠の決め方や、申込みの受け付け方法は、FAQには書かれていないため、施設が所在する市町村に確認します。

よくある質問

認可と利用実績について、よく聞かれる3点です。

乳児等通園支援事業の利用が1人もなくても、要件を満たしますか。

FAQ No.287は、乳児等通園支援事業として認可を受けていれば要件を満たすものとして取り扱うと答えています。

認可を受けていれば、申込みがあっても受け入れなくてよいのですか。

いいえ。FAQは、利用可能枠の範囲で利用の申込みがあった場合には受け入れなければならないと述べています。

どの加算でも、この事業を数えられますか。

保育所の留意事項通知(別紙2)では、主任保育士専任加算・事務職員雇上費加算・高齢者等活躍促進加算の一覧に入っています。FAQ No.287の事項欄は「主幹教諭等専任加算、高齢者等活躍促進加算等」なので、自園の加算に当てはまるかは、通知の該当箇所と市町村で確認します。

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事業等の一覧は、加算ごとに数え方が違います。事務職員雇上費加算の要件は事務職員雇上費加算の確認事項(加算率・月初利用子ども数)、高齢者等活躍促進加算の対象者と400時間の数え方は高齢者等活躍促進加算の要件(対象者・400時間・事業等)と加算額で説明しています。

自園の条件で試算する

所在地、利用定員、年齢別の子ども数から基本分単価を確認できます。

結果には計算過程、使った告示・通知、確認日、そしてこの試算に含まれていない項目を必ず表示します。

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