解説

高齢者等活躍促進加算とは?要件(対象者・400時間・事業等)と加算額

高齢者等活躍促進加算とは何か、要件を一覧で整理。対象者(満60歳以上など)・非常勤職員・年間総雇用時間400時間以上・実施が必要な事業等と、3区分(400・800・1200時間)の施設単位額、3月初日の利用子ども数による配分を確認できます。

この記事は制度の一般的な整理です。個々の施設の算定可否や自治体ごとの運用は判断しません。実際の取扱いは、各自治体の窓口と最新の公式資料で確認してください。

自園の条件で金額を確かめるには、利用定員、月初の年齢別在籍数、施設の所在地(市区町村。地域区分が決まります)の3つを用意します。公定価格の試算を開く

試算画面で自園の条件に名前をつけて保存しておくと(このブラウザ内に最大3件。外部へは送りません)、制度が改定されたときに同じ条件で金額を出し直せます。

高齢者等活躍促進加算の要件を一覧で確認する

留意事項通知が定める要件の一覧(詳しい範囲は以降の節で説明)
要件通知の定め
雇う人満60歳以上など(身体障害者手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳の所持者、母子家庭の母・父子家庭の父・寡婦を含む)
雇い方職員配置基準以外の非常勤職員(1日6時間未満または月20日未満勤務)を、雇用契約または派遣契約で雇う
雇用時間当該年度の累積年間総雇用時間が400時間以上見込まれる
実施が必要な事業等延長保育・一時預かり・病児保育・乳児等通園支援事業のほか、乳児3人以上の利用(4〜11月の各月初日平均)、障害児1人以上の利用(4〜11月の間)のいずれか
加算額の区分年間総雇用時間400時間以上800時間未満は493,000円、800時間以上1200時間未満は822,000円、1200時間以上は1,151,000円(いずれも施設単位額)
認定市町村が年間総雇用時間区分を認定。額は3月初日の利用子ども数で配分

要件は、雇う人・雇い方・雇用時間・実施する事業等・認定の順に確認します。加算額の区分は、市町村が認定した年間総雇用時間の区分で決まります。

市町村の認定資料で確認する対象要件

高齢者等活躍促進加算は、高齢者等を配置基準外の非常勤職員として雇用し、その人に適した業務を担わせる施設を対象とする加算です。通知は、対象者の範囲、非常勤職員の範囲、雇用契約又は派遣契約によること、対象外となる助成金の取扱いを定めています。

個々の雇用形態、対象者該当性、対象事業の実施状況は試算だけでは確認できません。市町村の認定資料で確認した内容を使います。

対象者・非常勤職員・雇用形態の範囲(通知の注記)

留意事項通知は、加算の要件にある「高齢者等」「非常勤職員」「雇用」の3つについて、それぞれ注記で範囲を定めています。個々の職員が当てはまるかは、通知の範囲と市町村の認定資料の両方で確認します。

通知の注記が定める3つの範囲
区分通知の定め
高齢者等(対象者)当該年度の4月1日現在(年度途中の雇用ではその雇用時点)で満60歳以上の人。あわせて、身体障害者手帳を所持している人、知的障害者として療育手帳または判定書を所持している人、精神障害者保健福祉手帳を所持している人、母子家庭の母・父子家庭の父・寡婦も対象
非常勤職員1日6時間未満または月20日未満勤務の人
雇用の範囲雇用契約または派遣契約による場合のみ

通知は、高齢者等を職員配置基準以外の非常勤職員として雇い、当該年度の累積年間総雇用時間が400時間以上見込まれることも求めています。「特定就職困難者雇用開発助成金」等を受けている施設(受ける予定を含む)で、その補助の対象となる職員は対象になりません。雇用形態は通年が望ましいとされていますが、短期間でも雇用予定がはっきりしていて、利用子ども等の処遇の向上が期待される場合は対象として差し支えないとされています。

通知が例示する、高齢者等が行う業務は、利用子ども等との話し相手・相談相手、身の回りの世話(爪切り、洗面等)、通院・買い物・散歩の付き添い、クラブ活動の指導、給食のあとかたづけ、喫食の介助、洗濯・清掃等の業務、その他高齢者等に適した業務です。

年間総雇用時間は市町村の認定を確認する

通知では、年度前半の実績と年度後半の雇用計画を基に、年間総雇用時間数を認定する扱いです。認定に係る申請と翌年度の実績報告も、通知で定める期日までに行います。実績報告の期限は加算の年次申請・年次報告の時期と提出先一覧に月順で並べています。

加算を受けるには、通知に掲げる事業等(延長保育、一時預かり、病児保育、乳児等の利用、障害児の利用など)のいずれかも実施する必要があります。

試算画面では、要件を満たすかを推測せず、認定済みの年間総雇用時間区分だけを選びます。

認定される年間総雇用時間区分は、400時間以上800時間未満、800時間以上1200時間未満、1200時間以上の3段階です。

乳児・障害児の要件を見る期間は4月から11月

高齢者等活躍促進加算で、通知が掲げる事業等のうち乳児と障害児の利用は、見る期間が4月から11月までと決まっています。延長保育・一時預かり・病児保育・乳児等通園支援事業は、期間ではなく実施の有無で見ます。

通知(S-06 別紙2 保育所 Ⅵ-7 高齢者等活躍促進加算)が定める、事業等の要件を見る期間
事業等通知の定め
乳児が3人以上利用4月から11月までの各月初日を平均して乳児が3人以上利用していること
障害児が1人以上利用4月から11月までの間に1人以上の障害児(軽度障害児を含む)の利用があること

この加算では、4月から11月までの実績を見て、12月末までに認定の申請を出す扱いです。見る期間が年度を通じて続く扱いの主任保育士専任加算とは、見方が異なります。年間総雇用時間が1200時間以上と認定された場合の施設単位額は1,151,000円です。

乳児と障害児の要件は、4月から11月までの利用で確認します。

3月初日の利用子ども数で配分する

認定された区分ごとに施設単位額が決まります。この額を3月初日の利用子ども数で割り、同日に利用する子どもの単価へ加えます。通知に従い、除算で生じる所定単位未満の端数は切り捨てます。

このため、試算は3月分だけに対応し、月初在籍数は3月初日の利用子ども数と一致する場合だけに使います。

施設単位額を3月初日の利用子ども数で配分すると、次のようになります(利用子ども数は説明用の仮の値です)。年間総雇用時間区分「400時間以上800時間未満」の施設単位額493,000円を、3月初日の利用子ども数45人で配分すると、493,000円÷45人=10,955.5…円となり、10円未満の端数を切り捨てて10,950円が3月初日に利用する子ども1人あたりの単価に加わります。

区分ごとの施設単位額と、3月初日の利用子ども数別の単価の例(利用子ども数30人・45人・60人は説明用の仮の値)
年間総雇用時間施設単位額30人で配分した単価45人で配分した単価60人で配分した単価
400時間以上800時間未満493,000円16,430円10,950円8,210円
800時間以上1200時間未満822,000円27,400円18,260円13,700円
1200時間以上1,151,000円38,360円25,570円19,180円

単価の欄は、施設単位額を仮の利用子ども数で割り、10円未満を切り捨てた額です。実際の利用子ども数は施設ごとに異なるため、自園の3月初日の利用子ども数で計算し直してください。

同じく3月初日の利用子ども数で配分するものに、第三者評価受審加算・保育ICT推進加算・降灰除去費加算があります。除雪費加算・小学校接続加算・施設機能強化推進費加算も同じ配分方法です。

確認から試算までの手順

認定資料と3月初日の利用子ども数をそろえてから、確認済みの区分を試算へ入れます。

  1. 市町村の認定内容を確認する

    対象要件と年間総雇用時間区分が認定資料で確認できるかを確認します。

  2. 3月初日の利用子ども数を確認する

    試算に入れる月初在籍数が、通知上の利用子ども数と一致するかを確認します。

  3. 確認済みの区分を選び、内訳を見る

    試算画面で認定済みの区分を選び、結果内訳に高齢者等活躍促進加算が含まれることを確認します。

分園がある場合は対象範囲を確認する

通知だけからは、分園がある施設での認定対象と利用子ども数の範囲をこの試算に一意に当てはめられません。

分園がある場合、この試算では高齢者等活躍促進加算を計上しません。認定通知上の対象範囲と利用子ども数を所轄市町村へ確認してください。

分園の定員区分・地域区分の基本的な扱いは分園がある保育所の定員区分・地域区分の確認手順で説明しています。

よくある質問

認定前の見込みや3月以外の月を、試算で加算額へ置き換えないことが重要です。

雇用予定だけで試算に入れられますか。

試算では入れません。通知上の認定に必要な実績・雇用計画や対象事業の確認を市町村へ行い、認定済みの年間総雇用時間区分を確認してから選びます。

3月以外の月も試算できますか。

この加算は通知上、3月初日の利用子ども数で配分して3月初日に利用する子どもの単価へ加えるため、この試算では3月分だけに対応します。

対象要件は何ですか。

通知上の要件は、高齢者等を職員配置基準以外の非常勤職員として、雇用契約または派遣契約により雇用することです。そのうえで、施設の業務のうち比較的高齢者等に適した業務を行わせ、かつ当該年度中の累積年間総雇用時間が400時間以上見込まれることが必要です。

あわせて、通知が掲げる事業等のいずれかを実施していることも確認されます。対象の事業等は、延長保育事業、一時預かり事業(月平均対象子ども1人以上)、病児保育事業、乳児が3人以上利用(4〜11月の各月初日平均)、障害児が1人以上利用(4〜11月の間)などです。

個々の該当性はこの試算では判定せず、市町村の認定資料で確認してください。

認定済みの区分を3月分の試算へ反映する

認定資料、3月初日の利用子ども数、分園の有無を確認してから入力することが、安全な試算の前提です。市町村の認定を先に確認してから試算へ入れる同じ手順は、事務職員雇上費加算でも扱っています。市町村の認定を確認して試算に入れる加算として、栄養管理加算も同様に確認します。

職員配置に関わるほかの加算として、チーム保育推進加算の認定内容と加配人数の数え方を確認できます。併給の可否は通知と市町村の案内で確認します。

チーム保育推進加算の要件と加配人数を確認する

非常勤職員を雇う施設が確認することの多い、療育支援加算の区分と認定の流れです。併給の可否は通知と市町村の案内で確認します。

療育支援加算の対象・区分・認定を確認する

認定済みの年間総雇用時間区分を選び、3月分の内訳を確認します。

公定価格の試算を開く

職員の配置に関わる加算5種の要件を、1つの表で見比べられます。

配置系の加算5種の違いを比較表で確認する

職員の配置に関わる加算とは別に、処遇改善等加算の加算率の決まり方を確認できます。

処遇改善等加算の加算率はどこで決まるかを確認する

自園の条件で金額を確かめるには、利用定員、月初の年齢別在籍数、施設の所在地(市区町村。地域区分が決まります)の3つを用意します。公定価格の試算を開く

試算画面で自園の条件に名前をつけて保存しておくと(このブラウザ内に最大3件。外部へは送りません)、制度が改定されたときに同じ条件で金額を出し直せます。

ほかの記事の確認事項・よくある質問の一覧

この記事が参照した一次資料

ほかの解説

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