解説

他の市町村の子どもを受け入れる保育所の委託費の請求先と地域区分

他の市町村に住む子どもを受け入れる私立保育所について、地域区分は施設所在地、委託費の請求先と利用者負担額は居住地の市町村という公定価格FAQ(第32版)No.13の切り分けと、休日保育加算の費用調整の考え方を整理します。

地域区分は施設所在地、請求先と利用者負担額は居住地の市町村

他の市町村の子どもが利用する場合も、地域区分は施設の所在地の区分が適用されます。

給付費・委託費の請求は、利用者の居住地の市町村に対して行います。

利用者負担額は、利用者の居住地市町村が設定する金額です。

ここまでは、公定価格に関するFAQ(第32版)のNo.13が1つの問いに答える形で示しています。

他の市町村の子どもを受け入れる場合の切り分け(公定価格FAQ第32版 No.13、確認日 2026-10-04)
確認する事項基準になる市町村試算での扱い
地域区分施設の所在地施設所在地の区分を選ぶ
給付費・委託費の請求先利用者(保護者)の居住地試算の対象外。請求は居住地市町村へ行う
利用者負担額利用者(保護者)の居住地試算の対象外。居住地市町村が設定する

地域区分の考え方そのものは保育所の公定価格の計算方法と基本分単価の内訳で説明しています。園児の居住地で単価が変わるわけではない点が、この記事の出発点です。

給付の認定をするのも、保護者の居住地の市町村

子ども・子育て支援法第20条第2項は、教育・保育給付認定を、小学校就学前子どもの保護者の居住地の市町村が行うと定めています。

保護者に居住地がないとき、または明らかでないときは、現在地の市町村が行います。

認定をする市町村と、施設が所在する市町村が一致するとは限りません。

FAQは理由を述べていませんが、請求先が居住地の市町村とされていることは、この認定の仕組みと同じ向きです。

施設所在地の市町村にすべて請求すると決めつけない

地域区分が施設所在地で決まることから、請求や利用者負担額も施設所在地の市町村と思い込むと、他市町村の子どもの分の請求先を誤ります。

子どもごとに支給認定証の交付元の市町村を確認し、請求の窓口と書式は施設所在地の市町村と居住地の市町村の両方に確かめます。

休日保育加算では、費用の調整が認められている

休日保育加算の「休日保育の年間の延べ利用子ども数」には、平日は他の施設を利用している子どもでも、休日保育の利用を受け入れる場合はその子どもの数も含まれます。

FAQ(第32版)No.105は、休日保育のみ近隣市町村からも受け入れる園を例にしています。

他市町村の利用者も含めた延べ利用子ども数による加算は、施設所在地の市町村が支払います。

そのうえで、休日保育の費用相当分を居住地の市町村との間で調整することは差し支えない、とFAQは述べています。

休日保育加算の区分の見方は、休日保育加算の解説で確認できます。調整の方法や時期はFAQに書かれていないため、市町村間の取り決めを所在地の市町村に確認します。

他市町村の子どもを含めて試算する順序

  1. 施設所在地の市町村を、試算の所在地に入れる

    他市町村の子どもが何人いても、試算の地域区分は施設所在地の区分です。居住地ごとに分けて試算しません。

  2. 年齢別の園児数に、他市町村の子どもも含めて入れる

    公定価格の基本分は、施設の利用子ども数と年齢区分で決まります。居住地は入力項目ではないため、年齢と人数だけをそろえます。

  3. 請求先と利用者負担額は、試算の外で確認する

    請求書の宛先と利用者負担額の確認先は、子どもの居住地の市町村です。窓口と書式を、居住地ごとに一覧にして控えます。

  4. 休日保育のように按分が絡む加算は、調整の有無を所在地の市町村に聞く

    FAQは費用の調整を差し支えないとしていますが、実際の扱いは市町村に確認します。加算の区分は認定済みの値を使います。

月初の利用子ども数や請求書の出し方は、委託費・施設型給付費の請求書と支払時期で整理しています。

国のシステム整備について、FAQが示していること

FAQ(第32版)No.372は、保育業務施設管理プラットフォームにおける広域請求に係る機能のリリースを令和9年度中と予定していると述べています。

この記載は保育ICT推進加算の要件を説明する問いの中にあり、施設の請求の手順がどう変わるかは、FAQのこの箇所からは分かりません。

独自のシステムを使う場合の詳細は、別途示すとFAQ(No.348・No.372)にあります。

請求の方法は、FAQに変更の記載がなくても、請求のたびに市町村の最新の案内で確認してください。

よくある質問

他の市町村の子どもの分は、地域区分が居住地の区分になりますか。

なりません。FAQ(第32版)No.13は、他の市町村の子どもが利用する場合も、地域区分は施設の所在地の区分が適用されると示しています。

利用者負担額は、施設所在地の市町村の額ですか。

FAQ No.13は、利用者負担額は利用者の居住地市町村が設定する金額と示しています。負担額は、居住地の市町村が定める額を確認してください。

請求先の市町村が複数になる場合、手続は市町村ごとに同じですか。

No.13は請求先を示すだけで、請求の書式や提出期限には触れていません。市町村ごとに異なる場合があるため、それぞれの市町村に確認してください。

この試算で、他市町村の子どもの請求額まで分かりますか。

分かりません。この試算は施設所在地の地域区分によるモデル計算です。実際の請求額や利用者負担額は、居住地の市町村に確認してください。

施設所在地の地域区分で公定価格を試算する

施設所在地の市町村と、年齢別の園児数を入力します。他市町村の子どもの請求先や利用者負担額は試算結果に含まれません。

施設所在地の市町村を選んで公定価格を試算する

ほかの記事の確認事項・よくある質問の一覧

  • 試算前の確認事項の一覧

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ほかの解説

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