解説

委託費・施設型給付費の請求書と支払時期(月初日の利用児分と月途中分の精算)

私立保育所の委託費は、施設が毎月請求書を出して市町村が支払います。月初日に利用する子ども分は当月中、月途中の入退園分は翌月に精算される運用を、留意事項通知の「施設型給付費等の支弁方法」に沿って整理します。

委託費は毎月、施設の請求書で支払われる

施設型給付費等は、毎月、施設・事業者から請求書を受け取って支払うものと、留意事項通知は定めています。

私立保育所の場合は、法定代理受領に係る請求書ではなく、委託費に係る請求書を指します。

通知は、施設の利用状況や加算の認定状況を市町村が把握していれば、職権で支払える場合に請求を簡素化できるとも述べています。

留意事項通知「施設型給付費等の支弁方法」の要点
確認項目通知が定める内容試算での意味
請求の頻度毎月、施設・事業者から請求書を徴して支払う試算は1か月分の額を求める
私立保育所の請求書委託費に係る請求書施設型給付費の請求書とは名称が異なる
支払の基礎施設を利用する子どもの実人員月初日の人数と月途中の増減が分かれる
請求の簡素化利用状況や加算の認定状況を把握していれば職権で支払える場合がある手続の有無は市町村ごとに確認する

委託費と施設型給付費が別の条文に基づく支払である点は、私立保育所の公定価格「委託費」の法的根拠で説明しています。この記事は、どちらにも共通する請求と支払時期の運用に絞ります。

委託費の支払時期(月初日の利用児分は当月、月途中の入退園分は翌月)

各月初日に利用する子ども分の施設型給付費等は、当月分を遅くともその月中に支払うと通知は定めています。

月の途中で利用を開始または終了した子ども分は、翌月の支給時に、翌月初日に利用する子ども分と併せて支払うか、精算します。

対象月と支払時期の関係
子どもの利用状況通知が定める支払時期確認の観点
月初日に利用している当月分は遅くともその月中対象月の月初日の人数で請求する
月途中で利用を開始した翌月の支給時に併せて支払または精算日割りで算定した額が翌月に動く
月途中で利用を終了した翌月の支給時に併せて支払または精算終了日の前日までの開所日数で日割りする

日割りの分母や端数の扱いは月途中の入園・退園時の公定価格の計算方法で、月途中の利用を試算へ入れる手順は月途中利用の扱い(月初在籍数の試算との違い)で説明しています。

試算額と入金額が一致しない月を見込む手順

  1. 月初日の人数で当月分の試算を出す

    当月中に支払われる基本の額は、月初日に利用する子どもの分です。年齢別の月初在籍数と加算の認定内容を入力して、当月の試算額を確認します。

  2. 月途中の入退園を別枠で一覧にする

    利用を開始した日、終了した日、開所日数を子どもごとに控えます。日割りの額は翌月の支給時に動くため、当月分の試算とは別枠で管理します。

  3. 請求書の様式と提出期限を市町村に聞く

    通知は請求書を徴すると定めますが、様式、提出期限、実際の支払日は定めていません。施設の所在地の市町村に、書式と日程を確認します。

試算額と同じ金額が同じ月に入るとは限らない

月初日の利用児分は当月中に支払われますが、月途中の入退園分は翌月の支給時に支払または精算されます。月ごとの入金額を、その月の試算額とそのまま比べると差が出ます。

月初日の人数に基づく額と、月途中の入退園に基づく翌月の増減を分けて見込みます。資金繰りの予定を立てる前に、市町村から支払予定日の案内を受けます。

加算の認定が虚偽や不正によるものだった場合の返還措置

同じ留意事項通知には、支払の後に起こりうる返還についても短い定めがあります。市町村長は、職員の配置状況や各加算の要件に園が合っているかを、指導監督などを通じて把握します。

調べた結果、園が虚偽または不正の手段で加算の認定を受けていたと認められた場合は、すでに支給した加算などの全部または一部を返してもらう措置を取る、とされています。

通知には、この返還がどこまでさかのぼるかの期間と、虚偽や不正ではない単なる誤りが見つかった場合の是正や返還の扱いは、書かれていません。実績が見込みを下回った場合や認定内容に誤りがあった場合の扱いは、市町村に確認してください。出典: 特定教育・保育等に要する費用の額の算定に関する基準等の実施上の留意事項について(令和8年4月8日最終改正)第5(確認日 2026-10-03)。

通知が定めない範囲は市町村に確認する

通知は都道府県知事に宛てて出され、都道府県から管内の市町村へ周知されます。

請求書の様式、提出方法、実際の支払日、過誤があったときの調整方法は、通知のこの部分には書かれていません。

不正な受給があった場合の返還と加算金については、子ども・子育て支援法の別の条文が定めており、通常の支払時期の運用とは別の話です。

返還の根拠条文は、請求と支払の運用とは別に確認します。通常の月次の請求で、支払が遅れたり額が変わったりする理由は、市町村の担当課に確認します。公定価格の試算結果は支払額を保証するものではありません。

よくある質問

委託費は毎月どのように請求しますか。

通知は、毎月、施設から委託費に係る請求書を徴して支払うと定めています。請求書の様式と提出期限は、所在地の市町村に確認してください。

月初日に在籍する子どもの分は、いつまでに支払われますか。

遅くともその月中に支払うと通知は定めています。実際の支払日は市町村によって異なる場合があるため、案内を確認してください。

月の途中で入園した子どもの分は、当月に入りますか。

通知では、翌月の支給時に、翌月初日に利用する子ども分と併せて支払または精算すると定めています。日割りの額は、翌月の入金で調整されます。

この試算で、入金される月まで分かりますか。

分かりません。この試算は公定価格の月額をモデルとして計算するもので、入金日や月途中分の精算の結果は示しません。支払時期は市町村に確認してください。

月額の公定価格を試算する

所在地・利用定員・年齢別の月初在籍数を入力して、1か月分の公定価格を確認します。入金日や月途中分の精算は試算結果に含まれません。

公定価格の月額を試算する

次に知りたいこと:委託費の弾力運用の要件、委託費の法的根拠と施設型給付費との違い、保育料の滞納・未納と委託費。

ほかの記事の確認事項・よくある質問の一覧

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