解説

特別利用保育の公定価格(2号短時間の単価・満2歳の減額・加算の人数)

特別利用保育は、1号認定の子どもが保育所を利用する仕組みです。留意事項通知(別紙11)が定める実施基準の2つの場合に2号認定(保育短時間)の公定価格を適用する扱い、満2歳の子どもの減額、加算の要件確認で人数に含める扱いの3点を整理します。

特別利用保育とは、教育標準時間認定の子どもが保育所を利用する仕組み

特別利用保育は、教育標準時間認定(幼稚園や認定こども園の教育部分を利用するための認定、1号認定)を受けた子どもが、保育所を利用する仕組みです。

支給は、通知が定める事情があり、市町村が必要と認めた場合に限られます。

公定価格は、特例施設型給付費という名前の給付として扱われます。留意事項通知の別紙11が、この実施基準と価格の扱いを定めています。

特別利用保育の実施基準(留意事項通知 別紙11、令和8年度、確認日 2026-10-05)
場合通知が示す事情あわせて通知が示す点
地域に受け皿がないとき保護者の居住地域に幼稚園や認定こども園がない場合、または教育標準時間認定に係る利用定員に空きがない場合保育認定子どもに係る利用定員の範囲内での受入が原則
就労状況が変わったとき保育所を利用する保育認定の子どもについて、保護者の就労状況の変化で教育標準時間認定を受けることになったが、翌年度に小学校への就学を控えるなど、子どもの環境の変化への配慮が必要な場合市町村が必要と認めた場合に限る

通知の表現は「以下のような事情がある場合で、市町村が必要と認めた場合に限り」です。受け入れてよいかは、自園で決めず、市町村に確認します。

公定価格は、保育所の2号認定(保育短時間)の価格を使う

特別利用保育の公定価格は、保育所に適用される2号認定(保育短時間認定)の公定価格を適用すると、通知が定めています。

子どもが教育標準時間認定でも、試算では保育短時間の区分を選びます。

2号認定は、3歳以上で保育が必要な子どもの認定です。保育短時間は、保育が必要な時間が短い区分を指します。

ただし、年度の初日の前日における年齢が満2歳の子どもは、基本分単価(保育短時間認定)から、通知が定める額を減じた額になります。

減じる額は、副食費の徴収が免除される子どもとそれ以外の子どもで別に定められています。

免除の対象は、年収360万円未満相当の世帯の子ども、第3子以降の子ども、市町村民税を課されない者に準ずる世帯の子どもです。市町村から免除の通知がされた子どもに限ります。

満2歳の子どもを、通常の2号認定と同じ単価で試算しない

満2歳の特別利用保育の子どもは、基本分単価から通知が定める額を減じます。同じ保育短時間でも、減額のない単価で入れると、試算が過大になります。

年度の初日の前日の年齢が満2歳の子どもを分けて数え、減額の額と、副食費の免除対象かどうかを、通知と市町村の通知で確認します。

副食費の徴収免除が公定価格に与える影響は、『副食費徴収免除加算は、市町村の通知で対象児童を確認して試算する』で説明しています。

加算の要件確認では、特別利用保育の子どもも人数に含める

通知は、特別利用保育を提供する保育所に、特別利用保育の子どもの人数を含めて確認するよう定めています。確認するのは、公定価格の算定と加算要件への適合状況です。

公定価格の算定でも加算要件の確認でも、特別利用保育の子どもを外しません。

年齢別の人数の出し方は、『基本分単価の保育士数は年齢区分ごとの比率で決まる』で確認できます。個々の加算でどう数えるかは、各加算の要件の定めによります。

名前の似た「特例保育」は、離島その他の地域で行われる別の制度で、特別利用保育とは対象も給付の条文も異なります。『特例保育と特例地域型保育給付費』で説明しています。

特別利用保育の子どもを含めて試算する順序

  1. 市町村から、特別利用保育として受け入れる子どもの認定を確認する

    受け入れる子どもが、通知が示す事情に当たるかは、市町村が必要と認めるかで決まります。受け入れの可否を、自園で判断しません。

  2. 子どもを2号認定(保育短時間)の区分で、年齢別に入れる

    教育標準時間認定の子どもでも、保育所では保育短時間の区分の価格が使われます。

  3. 満2歳の子どもを分けて数える

    年度の初日の前日の年齢が満2歳の子どもは、減額の対象です。副食費の免除対象かどうかも確認します。

  4. 加算の要件確認では、特別利用保育の子どもも人数に含める

    定員や配置の人数を数えるときに、特別利用保育の子どもを外していないかを確認します。

よくある質問

特別利用保育の公定価格は、1号認定の価格ですか。

そうではありません。留意事項通知(別紙11)は、保育所に適用される2号認定(保育短時間認定)の公定価格を適用すると定めています。

満2歳の子どもの減額は、すべての特別利用保育の子どもにかかりますか。

かかるのは、年度の初日の前日の年齢が満2歳の子どもです。減じる額は、副食費の徴収が免除される子どもとそれ以外で別に定められています。

特別利用保育の子どもは、加算の人数に含めますか。

通知は、特別利用保育の子どもの人数を含めて公定価格の算定と加算要件への適合状況の確認を行うと定めています。個々の加算の数え方は、各加算の要件で確認してください。

自園が特別利用保育を受け入れてよいかを、この記事で判定できますか。

できません。受け入れは、通知が示す事情があり、市町村が必要と認めた場合に限られます。市町村に確認してください。

公定価格を試算する

年齢別の園児数を保育短時間の区分で入力して試算します。満2歳の減額や、市町村の認定の確認は、試算の結果には含まれません。

所在地と年齢別の園児数から公定価格を試算する

ほかの記事の確認事項・よくある質問の一覧

  • 試算前の確認事項の一覧

    この記事の「つまずきやすい確認事項」1件を、ほかの記事の確認事項と対処とあわせて見られます。

この記事が参照した一次資料

ほかの解説

  • 公定価格とは・決まり方:保育所の計算方法と基本分単価の内訳

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  • 月途中利用の扱い(月初在籍数の試算との違い)

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  • 月途中の入園・退園時の公定価格の計算方法

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