解説

定員の減少は3か月前まで、設置者の変更は10日以内に届出

利用定員を減らすときは減少の日の3か月前までに、設置者の名称や所在地などが変わったときは10日以内に、市町村長へ届け出ます。定員を増やす変更申請との違いを、子ども・子育て支援法の条文に沿って説明します。

減らすのは「届出」、増やすのは「変更の申請」

施設型給付の対象になっている施設(特定教育・保育施設)の利用定員は、市町村の確認で定められています。この定員を変えるとき、子ども・子育て支援法は減らす場合と増やす場合で手続きを分けています。

減らすときは、減少の日の3か月前までに市町村長へ届け出ます(第35条第2項)。増やすときは、確認の変更を申請します(第32条第1項)。

増やす側は「申請することができる」という書き方で、減らす側は「届け出なければならない」という義務の書き方です。

利用定員を変えるときの手続きの違い
項目利用定員を減らす利用定員を増やす
手続きの名前減少の届出確認の変更の申請
相手市町村長市町村長(確認をした市町村)
時期減少の日の3か月前まで条文に期限の定めなし。受付の時期は市町村に確認
根拠子ども・子育て支援法第35条第2項同法第32条第1項

増やす側の考え方は、利用定員の変更で定員区分が変わる条件で説明しています。この記事は、減らす場合と、設置者の情報が変わる場合を扱います。なお、利用定員を変えずに、年度中の需要などで定員を超えて受け入れてよい場合は、保育所が利用定員を超えて受け入れてよい場合(運営基準第22条)で扱っています。

定員を減らす届出に書くこと

減少の届出に記載する事項は、子ども・子育て支援法施行規則第34条が4つ定めています。

  1. 減少しようとする年月日

    3か月前までという期限は、この日から数えます。

  2. 減少する理由

    なぜ減らすのかを記載します。

  3. いま利用している子どもへの措置

    すでに利用している就学前の子どもに、どう対応するかを記載します。

  4. 区分ごとの減少後の利用定員

    法第19条各号の子どもの区分ごとに、減らしたあとの定員を記載します。3号(0〜2歳)は、1歳未満と1歳以上に分けます。

届出の様式、提出先の窓口、添付書類は市町村ごとに異なる場合があります。届出の事前の相談は、所在地の市町村の担当課に問い合わせてください。

届出をしたあとも、利用している子どもへの対応が残る

同法第34条第5項は、減少の届出をしたとき(または確認を辞退するとき)の前1か月以内に教育・保育を受けていた子どものうち、減少の日以後も引き続き提供を希望する者に対し、他の施設の設置者などとの連絡調整その他の便宜の提供を行うよう、設置者に求めています。

減少の日の3か月前から、対象になる子どもの名簿と、受け入れ先の候補を整理しておく。

設置者の名称や所在地が変わったら10日以内に届け出る

定員の減少とは別に、設置者の情報が変わったときの届出があります。同法第35条第1項は、設置者の住所その他の内閣府令で定める事項に変更があったときは、10日以内に市町村長へ届け出ると定めています。

10日以内という期限は法律の文言で、どの事項が対象かは施行規則第33条が決めています。

施行規則第33条が定める、変更の届出の対象事項(確認申請の記載事項から選ばれたもの)
対象になる事項確認申請の記載事項(第29条)の号
施設の名称、設置の場所(教育・保育施設の種類は除く)第1号
設置者の名称、主たる事務所の所在地、代表者の氏名など第2号
定款・寄附行為等、登記事項証明書(当該確認に係る事業に関するもの)第4号
建物の構造概要、図面、設備の概要第6号
施設の管理者の氏名など第8号
運営規程第9号
施設型給付費等の請求に関する事項第14号
役員の氏名など第16号

設置者の役員または長が変わった場合の届出には、誓約書を添付します(施行規則第33条第2項)。定款などは、市町村長がインターネットで閲覧できる場合に届出を要しないとする例外が、同条第1項のただし書にあります。登記事項証明書は、この例外の対象から除かれています。

表に載っていない事項(たとえば利用定員の増加)は、この10日以内の届出ではなく、前の節の変更の申請で扱います。

小規模保育などの地域型保育事業の場合

小規模保育などの特定地域型保育事業者にも、同じ構造の規定があります。子ども・子育て支援法第47条は、事業所の名称・所在地などの変更は10日以内に、利用定員の減少は減少の日の3か月前までに、市町村長へ届け出ると定めています。

減少の届出の記載事項は、施行規則第41条第3項により第34条が準用されます。ただし、子どもの区分は「1歳未満」と「1歳以上」の2つに読み替えます。

変更の届出の対象事項は、施設型より1つ多く、第39条第17号(その他確認に関し必要と認める事項)も含みます(同第41条第1項)。

よくある質問

定員を減らす届出は、減らす日の3か月前を過ぎてからでも出せますか。

法律は、減少の日の3か月前までに届け出ると定めています。期限に間に合わない場合の扱いは、この記事が確認した条文には書かれていません。予定している減少の日が3か月先に満たないときは、届出の前に市町村へ相談してください。

設置者の住所が変わったときの10日は、いつから数えますか。

条文は「変更があったときは、十日以内に」と定めています。起算日の細かな取扱いは、この記事では確認できていません。所在地の市町村に確認してください。

定員を増やすときにも、3か月前までの届出が要りますか。

増やす場合の根拠は第32条第1項で、3か月前という期限は書かれていません。確認の変更の申請になり、受付の時期や必要書類は市町村の案内で確認します。

認可保育所の認可定員を変える手続きも、この届出ですか。

この記事が扱うのは、子ども・子育て支援法に基づく市町村の確認で定められた利用定員です。児童福祉法に基づく認可の変更は別の手続きで、この記事では扱いません。

減らした後の公定価格を試算する

利用定員を入力すると、定員区分ごとの基本分単価を確認できます。届出の可否や期限は判断しないので、手続きは所在地の市町村に確認してください。

減らした後の利用定員で基本分を試算する

この記事は条文が定める届出の期限と記載事項の整理です。個別の施設での届出の要否や、期限に間に合うかの判断はしません。

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