この記事が答えること:船橋市の条例の本則は、国の省令より乳児室もほふく室も広い
国の省令(児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第32条)は、乳児室を1人1.65平方メートル以上、ほふく室を3.3平方メートル以上、満2歳以上の保育室または遊戯室を1.98平方メートル以上と定めます。
公布時点の船橋市の条例は、第4条で、乳児室またはほふく室を1人4.95平方メートル以上、保育室と遊戯室の合算を3.0平方メートル以上としています。
| 項目(1人あたり) | 国の省令(第32条) | 船橋市の条例(第4条の本則) | 船橋市の附則第3項の特例 |
|---|---|---|---|
| 乳児室 | 1.65平方メートル以上 | 乳児室またはほふく室として4.95平方メートル以上 | 3.3平方メートル以上 |
| ほふく室 | 3.3平方メートル以上 | 同上(4.95平方メートル以上) | 3.3平方メートル以上 |
| 満2歳以上の保育室・遊戯室 | 1.98平方メートル以上 | 保育室と遊戯室を合算して3.0平方メートル以上 | 1.98平方メートル以上 |
| 屋外遊戯場(満2歳以上) | 3.3平方メートル以上 | 3.3平方メートル以上(国と同じ) | 特例の対象外(本則どおり) |
船橋市の条文は、令和5年3月28日に公布された条例の全文(令和5年船橋市条例第8号)で確認したものです。その後の改正は確認していないので、現行の条文は船橋市の例規集で照合してください。個別の施設が基準に適合するかは、所轄の船橋市への確認が必要です。
第4条第1項:乳児室とほふく室を分けず、満2歳未満1人4.95平方メートル
条例第4条第1項は、保育所の乳児室またはほふく室の面積を、乳児または満2歳に満たない幼児1人につき4.95平方メートル以上と定めます。
国の省令は、乳児室とほふく室を別の号で、別の面積(1.65と3.3)として定めています。船橋市の本則は、この区別を置かず、どちらの部屋にも同じ4.95平方メートルを求めています。
国の乳児室との差
国の1.65平方メートルに対し、船橋市の本則は4.95平方メートルです。同じ部屋に入れられる乳児の人数は、国の基準で割った場合より少なくなります。
国のほふく室との差
国の3.3平方メートルに対し、船橋市の本則は4.95平方メートルです。ほふく室も国の基準より広く求められます。
国の1.65平方メートルで乳児の定員を割っていないか
船橋市の園で、乳児室の面積を国の1.65平方メートルで割って乳児の定員を決めると、条例の本則の人数を上回ることがあります。
定員を考えるときは、条例第4条第1項の4.95平方メートルで割った人数と、附則第3項の特例を市長が認めているかを、あわせて船橋市に確認する。
第4条第2項:保育室と遊戯室は合算で3.0平方メートル、屋外遊戯場は国と同じ
第4条第2項は、保育室と遊戯室の面積を合算した面積を、満2歳以上の幼児1人につき3.0平方メートル以上と定めます。国の1.98平方メートルは、保育室または遊戯室の面積です。
船橋市は、保育室と遊戯室の両方を足して3.0平方メートル以上としている点が、国の定め方と違います。屋外遊戯場は、国と同じ3.3平方メートル以上です。
保育室の面積に何を数えるか(壁芯か内法か、廊下や収納を含むか)は、この条文には書かれていません。数え方は、保育室の有効面積の数え方で一般的な考え方を説明していますが、船橋市の取扱いは市に確認してください。
附則:現存の園の経過措置と、市長が認めたときの特例
本則が国より厳しい分、附則に2つの例外が置かれています。経過措置は平成25年4月1日に現存する保育所、特例は市長が適当と認めた場合に使えます。
| 附則 | 対象 | 基準 | 条件・注意 |
|---|---|---|---|
| 第2項(経過措置) | 平成25年4月1日において現に存する保育所 | 国の省令第32条第2号・第3号・第6号によることができる | 第4条の規定にかかわらず、国の面積(1.65・3.3・1.98)によることができる |
| 第3項(面積の特例) | 乳児または幼児の受入れの体制その他の事情を考慮して、市長が適当と認めた保育所 | 当分の間、乳児室またはほふく室は3.3平方メートル以上、保育室または遊戯室は1.98平方メートル以上 | 屋外遊戯場の基準は対象外。第4条の規定を適用すると利用定員の数に満たなくなる保育所には適用しない |
附則第3項を「3.3平方メートルまで下げられる」とだけ読んでいないか
附則第3項は、市長が適当と認めたときに使える特例です。さらに、本則(第4条)を適用すると利用定員の数に満たなくなる保育所には適用しません。「当分の間」とされているので、いつまで続くかも条文からは分かりません。
特例を前提に定員や面積を決める前に、市長の認定の有無と、自園が適用対象かを船橋市に確認する。
附則第4項は、市長が子ども・子育て支援法の市町村子ども・子育て支援事業計画を定めたり変更したりするときに、保育の需要などを考えて必要があると認めれば、第3項について必要な措置をとると定めます。特例は固定のものではなく、計画の見直しに合わせて扱いが変わる可能性があります。
自園の定員を考える前に確認する順序
本則、経過措置、特例の順に、自園がどれに当たるかを確かめます。
現行の条例を例規集で確かめる
この記事は公布時の全文で確認しています。船橋市の例規集で、第4条と附則が改正されていないかを確かめます。
本則の面積で割った人数を出す
乳児室またはほふく室の面積を4.95平方メートルで、保育室と遊戯室の合算面積を3.0平方メートルで割った人数を出します。
平成25年4月1日に現存していたかを確認する
現存していた保育所は、附則第2項で国の面積によることができます。開設の時期を資料で確かめます。
特例の適用を市に確認する
附則第3項の特例を市長が認めているか、利用定員に満たなくなる場合の扱いに当たるかを、船橋市に確認します。
確認した定員を試算に入れる
市に確認した利用定員と年齢別の園児数を、公定価格の試算に入力します。
よくある質問
本則の面積、保育室の合算、特例の条件が、よく聞かれる3点です。
- 船橋市の乳児室は、国の1.65平方メートルでよいですか。
条例第4条第1項の本則は、乳児室またはほふく室を1人4.95平方メートル以上としています。国の面積によることができるのは、平成25年4月1日に現存していた保育所(附則第2項)などの例外に限られます。適用は船橋市に確認してください。
- 保育室と遊戯室は、それぞれ1.98平方メートル必要ですか。
条例第4条第2項は、保育室と遊戯室の合算で3.0平方メートル以上としています。国の省令が保育室または遊戯室の面積を1.98平方メートルと定めるのとは、定め方が違います。
- 附則第3項の特例は、どの園でも使えますか。
いいえ。市長が適当と認めたときに限られ、本則を適用すると利用定員に満たなくなる保育所には適用しません。使えるかどうかは船橋市に確認してください。
次に読む記事
ほかの自治体の条例との比べ方も確認しておくと、自園の所在地の条文を読みやすくなります。札幌市・広島市は札幌市・広島市の保育所条例(乳児室3.3平方メートル)、秋田県・埼玉県・千葉県は国の基準と違う県条例の例、利用定員との関係は保育所の面積基準と利用定員で説明しています。
自園の条件で試算する
ほかの記事の確認事項・よくある質問の一覧
この記事が参照した一次資料
- 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準
昭和23年厚生省令第63号/複数年度対象外/確認日 2026-09-28
- 船橋市児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を定める条例
令和5年3月28日公布、船橋市条例第8号/対象外対象外/確認日 2026-10-20