解説

保育士の登録日と保育士登録証:配置基準の人数に数えられるのはいつからか

保育士として働くには児童福祉法の登録が必要で、登録後に保育士登録証が交付されます。登録日と配置基準・加算の人数に数える時期の関係について、国の法令と公定価格の通知で確認できること・できないことを整理し、市区町村へ確認する点を示します。

この記事で確認すること

保育士の資格を取った人を新しく採用するとき、いつから配置基準の人数に数えてよいかが問題になります。

保育士になる資格があることと、保育士の登録を受けていることは、法律の上では別です。

この記事は、児童福祉法と同法の施行規則、公定価格の留意事項通知とFAQで、登録の位置づけと、数え始める時期について書かれていることを整理します。

登録日が月の途中のときに、その月から数えられるかどうかを定めた記載は、国の資料では確認できませんでした。この点は市区町村ごとの運用になっている可能性があるため、最後に確認の手順を示します。

保育士になるには、登録を受ける必要がある

児童福祉法は、保育士となる資格を持つ人が保育士になるには、保育士登録簿に氏名や生年月日などの登録を受けなければならない、と定めています。

登録簿は都道府県が備えます。

都道府県知事は、登録をしたときに、申請者へ保育士登録証を交付します。

資格を持っているだけでは、まだ保育士ではありません。登録を受けて初めて保育士になる、という順番です。

保育士の登録に関する国の定め
項目内容出典
登録の要否保育士となる資格を有する者が保育士となるには、保育士登録簿への登録が必要児童福祉法 第18条の18第1項
登録簿を備える者都道府県児童福祉法 第18条の18第2項
登録証の交付都道府県知事が登録をしたときに、申請者へ保育士登録証を交付児童福祉法 第18条の18第3項
登録の手順申請書を審査し、資格があると認めたとき、登録簿に登録し、保育士登録証を交付する児童福祉法施行規則 第6条の32第1項

施行規則は、保育士登録証の様式を定めたうえで、登録と登録証の交付を、審査のあとに一続きで行うように書いています。

なお、法令の用語は「保育士登録証」です。自治体の様式や手引きにある「保育士証」や「登録済通知書」は、法令の条文には出てきません。

公定価格の通知とFAQには、数え始める時期の定めがない

公定価格の留意事項通知(令和8年度)は、認定こども園の職員配置の注で、幼稚園教員免許状を有する者または「保育士登録を受けた者」という書き方をしています。

通知は、保育士の資格を持つ人ではなく、登録を受けた人という言葉を使っています。

ただし、登録の年月日と、人数に数える月や日の関係は、通知に書かれていません。公定価格FAQ(第32版)にも、保育士登録や保育士証についての質問と回答は見つかりませんでした。

同じ通知は、家庭的保育事業の資格保有者加算の認定で、事業者の申請に、家庭的保育者の保育士証、看護師免許証または准看護師免許証の写し等を添えるよう定めています。これは家庭的保育の加算の認定のための書類で、保育所の配置基準の数え方の定めではありません。

「登録日が月の途中なら、その月は数えられない」を国の基準と読まない

自治体の様式に、登録の年月日と、数え始める月についての注意が書かれていることがあります。この記事で確認した国の法令・通知・FAQには、同じ内容の定めは見つかっていません。国の基準か、市区町村の運用かは、この記事の資料だけでは決められません。

採用する保育士の登録の年月日と、保育士登録証の写しを手元に置き、人数に数えてよい日を、所管の市区町村に確認します。

登録前の人は、どう扱うのか

資格はあるが登録が済んでいない人を、保育士として配置基準に数えてよいかは、国の資料に書かれていません。

法律の文言どおりなら、登録を受けていない人は保育士ではありません。

そのため、登録の申請中の人を数えるかどうかは、自治体の取扱いに従います。登録の手続きには審査があるため、採用の予定日より前に、本人が申請を済ませているかを確かめておくと安全です。

短時間勤務の保育士を最低基準の人数に数える条件は短時間勤務の保育士の最低基準上の算入で、年齢別の人数の計算は年齢別配置基準の確認で整理しています。

確認の手順

  1. 登録の有無と年月日を確かめる

    採用前に、本人の保育士登録証の写しで、登録の年月日を確認します。

  2. 登録前の人を人数から分ける

    資格はあるが登録が済んでいない人は、配置基準の人数と分けて職員体制図に載せます。

  3. 数え始める日を市区町村に確認する

    登録日が月の途中のときの扱いと、登録前の人を数えられるかを、所管の市区町村に確認します。

  4. 自治体の運用を記録する

    聞いた内容は、担当者名と日付とともに記録し、次の採用でも同じ扱いを確認します。自治体ごとの違いは自治体ごとの確認事項にまとめています。

自園の条件で試算する

認可保育所の所在地・定員・年齢別の園児数を入力すると、公定価格(施設型給付費・委託費)を試算します。

保育士の登録の有無や、配置基準の人数に数えられる時期は試算に含まれないため、配置の確認は所管の市区町村へ行ってください。

公定価格の試算を開く

よくある質問

保育士の資格があれば、登録しなくても保育士として働けますか。

児童福祉法は、保育士となる資格を持つ人が保育士になるには、保育士登録簿への登録が必要としています。資格だけでは保育士になりません。

保育士登録証と保育士証は同じものですか。

法令の用語は保育士登録証で、都道府県知事が登録をしたときに交付します。自治体の様式にある保育士証が同じものを指すかは、様式の説明で確かめてください。

登録日が月の途中だと、その月は配置基準の人数に数えられませんか。

国の法令、公定価格の通知、FAQには、この点を定めた記載を確認できませんでした。国の基準か市区町村の運用かは、所管の市区町村に確認してください。

登録の申請中の人は、配置基準の人数に数えてよいですか。

国の資料には書かれていません。法律では登録を受けて初めて保育士になるため、数えるかどうかは自治体の取扱いに従います。

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この記事が参照した一次資料

ほかの解説

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