解説

子育て支援員は保育所・小規模保育・認定こども園の配置でどう扱われるか

子育て支援員研修の修了者は、保育所の配置基準では保育士に数えられず、小規模保育B型の保育従事者や家庭的保育の補助者として位置づけられます。事業ごとの扱いの違いと、確認先を整理します。

子育て支援員とは何か:研修を修了した人であり、国家資格ではない

子育て支援員は、国の要綱に基づく基本研修と専門研修を修了し、修了証書の交付を受けた人です。

専門研修は「地域保育コース」「地域子育て支援コース」「放課後児童コース」「社会的養護コース」の4コースで、受講者は4コースのうち1つを選びます(地域保育コースと地域子育て支援コースは、さらに分類があります)。

実施するのは都道府県・市町村か、都道府県知事等が指定した研修事業者です。

保育士や社会福祉士は基本研修を免除しても差し支えないとされ、そのほかの国家資格者も、実務経験を踏まえて都道府県知事等が認めれば免除されます。

別のコースの専門研修を受けるとき、基本研修は再度受ける必要がありません。

平成27年の旧通知で修了した人は、令和6年4月1日適用の現行通知で修了したものとみなされます。

事業ごとの扱い:保育所は保育士、小規模保育B型は保育従事者、家庭的保育は補助者

配置基準の条文が「保育士」と書いているか、「研修を修了した者」と書いているかで扱いが分かれます。

保育所の基準(児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第33条)は保育士を置くと定め、条文に「子育て支援員」の語はありません。

小規模保育B型の基準は、市町村長が行う研修を修了した者を保育従事者に含められると定めています。

家庭的保育事業の基準は、同じ研修を修了した者を、家庭的保育者を補助する家庭的保育補助者とします。

子育て支援員研修の修了者の扱い(事業別)
事業職員の数え方研修修了者の位置づけ根拠
保育所保育士の数で配置基準を満たす保育士としては数えない。例外は附則の特例など(次の節)児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第33条
小規模保育A型保育士の数で満たす保育士としては数えない家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準第29条
小規模保育B型保育従事者の数を満たし、そのうち半数以上は保育士市町村長が行う研修を修了した者は保育従事者に含められる。要綱は「保育士以外の保育従事者」を研修の対象者に挙げる同基準第31条、研修事業実施要綱4
家庭的保育事業家庭的保育者1人につき3人以下。補助者とともに保育する場合は5人以下家庭的保育補助者(置くと受け持ちが5人以下になる)は、市町村長が行う研修を修了した者同基準第23条、研修事業実施要綱4
幼保連携型認定こども園園の基準の職員規定による基準に「子育て支援員」の語はない幼保連携型認定こども園の基準

基準の条文は「市町村長が行う研修」と書くだけで、研修の名前を指定していません。子育て支援員研修との対応は、研修事業実施要綱が、小規模保育B型の保育士以外の保育従事者や家庭的保育補助者などを対象者に挙げていることによります。どの研修を修了した人が自市町村で保育従事者や補助者になれるかは、市町村の条例と案内で確認します。

保育所では保育士に数えない。例外は附則の特例や看護師等の要件の中にある

保育所の配置基準で、子育て支援員研修の修了だけを理由に保育士の人数に数えることはできません。

保育士以外の人が関わるのは、基準の附則で定める特例を自治体が認めて使う場合です。

朝夕の少数時間帯の特例と、保育の実施に必要な保育士を追加で置く特例では、通知が「知事等が認める者」の例として、子育て支援員研修の地域型保育コースを修了した者などを挙げています。

乳児が3人以下の保育所で看護師等を保育士とみなす場合は、看護師等に保育の知識・経験が求められ、勤務経験が概ね3年未満なら子育て支援員研修等の修了が要件に入ります。

これは研修修了者を保育士に数える規定ではなく、みなされる看護師等側の要件です。

特例の種類と使える場面は、保育所の保育士配置の特例3種類で整理しています。

特例を使うとき、研修修了者の要件を全国共通と決めつけない

特例の実施の可否と、知事等が認める者の具体的な要件は、都道府県・指定都市・中核市が定めます。通知の例示は技術的助言で、自治体の要件そのものではありません。

特例を使う前に、所轄の自治体の通知で「知事等が認める者」の範囲を確かめます。

認定こども園・小規模保育A型で確認できること、できないこと

幼保連携型認定こども園の基準にも、小規模保育A型の基準にも、「子育て支援員」の語は出てきません。

A型の職員は保育士で満たす形で、研修修了者を保育従事者に含められるのはB型です。

認定こども園の職員の数え方と看護師等の特例は、みなし保育士(看護師)の特例で保育所との違いを扱っています。

幼保連携型以外の認定こども園(幼稚園型・保育所型・地方裁量型)、小規模保育C型の職員の数え方、自治体の独自基準は、この記事では確認していません。所轄の自治体にお問い合わせください。

よくある質問

配置で迷いやすいのは、保育所で保育士に数えられるかと、B型で保育従事者に含められるかの2点です。

子育て支援員研修を修了すれば、保育所で保育士として配置基準に数えられますか。

数えられません。保育所の基準は保育士を置くと定めており、研修の修了だけでは保育士の人数に入りません。附則の特例を自治体が認めて使う場合に限り、知事等が認める者の例として研修修了者が挙げられています。

小規模保育B型の保育従事者に、子育て支援員を置けますか。

置けます。B型は、保育士その他市町村長が行う研修を修了した者を保育従事者とし、そのうち半数以上を保育士にします。どの研修が対象かは市町村の案内で確認します。

保育士なら子育て支援員研修を受ける必要はありますか。

保育士は基本研修を免除しても差し支えないとされています。専門研修を受けるかどうかは、従事する事業と自治体の求めによります。

自園の条件で試算する

所在地・定員・年齢別の園児数を入力すると、公定価格(委託費)を試算します。

職員配置基準の判定は、この試算の対象外です。

公定価格の試算を開く

この記事で扱わないこと

個別の職員が配置基準上どう数えられるかの判定はしません。

研修の科目・時間数、修了証書の自治体間の扱い、公定価格の算定上の取り扱いも扱いません。

配置の判断は、所轄の自治体にお問い合わせください。

次に知りたいこと:小規模保育A・B・C型の職員配置、保育補助者雇上強化事業

ほかの記事の確認事項・よくある質問の一覧

  • 試算前の確認事項の一覧

    この記事の「つまずきやすい確認事項」1件を、ほかの記事の確認事項と対処とあわせて見られます。

この記事が参照した一次資料

ほかの解説

  • 公定価格とは・決まり方:保育所の計算方法と基本分単価の内訳

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