A型・B型・C型で、職員の決め方が違う
小規模保育事業は、A型・B型・C型の3つに区分されています(家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準の第27条。以下「家庭的保育事業等基準」といいます)。
職員の定めは型ごとに別の条に置かれています。A型は第29条、B型は第31条、C型は第34条です。
| 型 | 置く職員 | 保育に当たる人の資格の考え方 | 根拠条文 |
|---|---|---|---|
| A型 | 保育士、嘱託医、調理員 | 保育士の数を満たす(保育士のみが数に入る。看護師等・特定理学療法士等は各1人まで保育士とみなせる) | 第29条 |
| B型 | 保育従事者(保育士その他、市町村長が行う研修を修了した者)、嘱託医、調理員 | 保育従事者の数を満たし、そのうち半数以上は保育士 | 第31条 |
| C型 | 家庭的保育者、嘱託医、調理員 | 家庭的保育者1人が保育できる乳幼児は3人以下(家庭的保育補助者と保育するときは5人以下) | 第34条 |
調理業務の全部を委託する事業所や、搬入施設から食事を搬入する事業所は、調理員を置かないことができると、A型・B型・C型の各条のただし書きに書かれています。
A型・B型は、年齢別の人数を足して1を加える
A型の保育士の数、B型の保育従事者の数は、年齢区分ごとに必要な人数を出して合計し、1を加えた数以上とします(第29条第2項、第31条第2項)。
年齢区分ごとの比率は、A型とB型で同じです(3歳児を受け入れられる場合の範囲だけ、表のとおりA型のほうが広く書かれています)。保育士には、認定地方公共団体や事業実施区域内では地域限定保育士なども含まれます。C型の利用定員(第35条)も従うべき基準です。
| 年齢区分 | おおむねの比率 |
|---|---|
| 乳児 | 3人につき1人 |
| 満1歳以上満3歳に満たない幼児 | 6人につき1人 |
| 満3歳以上満4歳に満たない児童 | 15人につき1人(受け入れる場合に限る。A型は児童福祉法第6条の3第10項第2号・第3号、B型は同項第2号に基づく場合) |
| 満4歳以上の児童 | 25人につき1人 |
合計に1を加える点が、保育所との大きな違いです。保育所は、年齢区分ごとの人数を満たしたうえで、保育所1つにつき2人を下ることはできないと定められています(児童福祉施設の設備及び運営に関する基準の第33条第2項)。
小規模保育事業のA型・B型は、年齢別の人数の合計に1を加えます。
仮の数字で考えます。乳児6人と1歳児6人なら、6÷3=2、6÷6=1で合計3、1を加えて4人以上です。実際の事業所の人数ではなく、計算の考え方を示す例です。
| 比べる点 | 保育所(第33条) | 小規模保育事業A型・B型(第29条・第31条) |
|---|---|---|
| 年齢別の比率 | 乳児3人・1〜2歳6人・3歳15人・4歳以上25人につき各1人 | 同じ比率 |
| 合計への加算 | なし(保育所1つにつき2人を下れない) | 合計に1を加えた数以上 |
| 保育士の割合 | 数える人は保育士 | A型は保育士。B型は保育従事者のうち半数以上が保育士 |
B型の「半数以上は保育士」を、人数の半分だけ保育士と読まない
B型は、保育従事者の必要数(年齢別の合計に1を加えた数)を出し、そのうち半数以上を保育士にします。保育従事者には、市町村長が行う研修を修了した保育士以外の人も含まれます。
必要な保育従事者の数を先に出してから、その半数以上を保育士で満たしているかを確かめます。端数の扱いは市町村の条例と所管の案内で確認します。
看護師等・特定理学療法士等は、型ごとに1人までみなせる
A型・B型では、保健師・看護師・准看護師(看護師等)と特定理学療法士等を、それぞれ一人に限って保育士とみなせます。
A型・B型の看護師等は、第29条第3項、第31条第3項が根拠です。
理学療法士・作業療法士・言語聴覚士などの特定理学療法士等も、一人に限って保育士とみなせます(第29条第4項、第31条第4項)。
特定理学療法士等が保育を行うときは、事業所の保育士による支援を受けられる体制を確保します。看護師等と特定理学療法士等の両方が保育を行う場合は、看護師等も保育士による支援を受けられる体制を確保します(第5項)。
保育所のみなし特例は、みなし保育士(看護師)の特例と専門職のみなし特例で扱っています。小規模保育事業の特例は条文が別なので、保育所の条件をそのまま当てはめません。
C型は、家庭的保育者一人あたりの人数で決める
C型は、年齢区分ごとの比率ではなく、家庭的保育者一人が保育できる乳幼児の人数で定めます。
第34条第2項は、家庭的保育者一人が保育できる乳幼児を3人以下とし、家庭的保育補助者とともに保育するときは5人以下としています。
C型の利用定員は、第35条で6人以上10人以下と定められています。
実際の配置は、市町村の条例と認可の内容で確認します。
適用されるのは市町村の条例(職員は従うべき基準)
児童福祉法第34条の16は、市町村に、家庭的保育事業等の設備と運営の基準を条例で定めることを求めています。
職員とその員数は、内閣府令の基準に「従い」条例を定めるものとされています(同条第2項第1号)。
家庭的保育事業等基準の第1条第1号は、従うべき基準として、第29条・第31条・第34条を挙げています。
職員の数の比率や、B型の保育士の割合は、国の省令と同じ内容を市町村の条例で確認することになります。
型の名前だけで、配置の基準を決めつけない
「A型だから保育士のみ」「B型だから半数が保育士」といった覚え方だけでは、条例の定めや認可の内容とずれることがあります。経過措置や特例は、附則や条例に置かれる場合があります。
事業所の所在地の市町村の条例と、認可の担当課の案内を確認します。条文番号と施行日を控えます。
地域型保育の連携施設を設定しない場合の減算は、連携施設を設定しない場合の公定価格の減算で確認できます。
よくある質問
- 小規模保育事業A型とB型の職員配置の違いは何ですか。
年齢別の比率は同じで、数える職員の資格が違います。A型は保育士の数を満たし、B型は保育従事者の数を満たしたうえで半数以上を保育士にします。どちらも年齢別の合計に1を加えます(第29条・第31条)。
- C型には、年齢別の配置の比率はありますか。
C型は年齢別の比率ではなく、家庭的保育者一人が保育できる乳幼児を3人以下(家庭的保育補助者とともに保育するときは5人以下)と定めています(第34条第2項)。
- 小規模保育事業の配置は、保育所より手厚いのですか。
A型・B型は、保育所と同じ年齢別の比率に、合計への1人の加算が付きます。ただし保育所には保育所1つにつき2人を下れないという定めがあります。どちらが手厚いかは、定員と年齢構成で変わるため、一律には言えません。
- 看護師や理学療法士を保育士の数に入れられますか。
A型・B型では、看護師等を一人に限り、特定理学療法士等も一人に限り、保育士とみなせます。保育士による支援体制の確保など条件があります(第29条・第31条)。C型は第34条に同じ定めがありません。
- この試算で、配置基準を満たすか判定できますか。
判定できません。この試算は公定価格のモデル計算で、職員配置の適合や認可の可否は扱いません。所管の市町村へ確認してください。
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この記事が参照した一次資料
- 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準
昭和23年厚生省令第63号/複数年度対象外/確認日 2026-09-28
- 家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準
平成26年厚生労働省令第61号(最終改正: 令和8年内閣府令第3号、令和8年4月1日施行)/複数年度(改正を重ねる現行の省令)対象外/確認日 2026-09-17