教育・保育等情報は、確認を受けて開始するときなどに都道府県知事へ報告する
子ども・子育て支援法第58条第1項は、特定教育・保育提供者に、教育・保育等情報の報告を求めています。
報告先は、施設または事業所の所在地の都道府県知事です。
市町村の確認を受けて教育・保育を始めるときなどに、都道府県知事へ報告します。
同じ第58条の第2項は、毎事業年度の経営情報の報告を定めています。この記事は第1項の教育・保育等情報を扱い、第2項は『経営情報等の報告は、誰が・いつ・どこへ行うか』で整理しています。
開始時以外の報告の時期は、都道府県知事が定める
第58条第1項は、開始しようとするときのほか、内閣府令で定めるときにも報告を求めています。
施行規則第49条は、そのときを、災害などで報告できない正当な理由がある者を除き、都道府県知事が定めるときとしています。
施行令第21条第1項も、報告は都道府県知事が定めるところにより行うと定めています。
開始時以外の報告の時期と方法は、条文では決まっておらず、都道府県が定めます。
毎年の報告の日を、国の条文から探さない
報告の時期や提出の方法を、国の条文だけで確かめようとしても、日付は見つかりません。日付は都道府県が定めます。
所在地の都道府県の保育担当課などが出している報告の案内で、時期と方法を確認する。
報告する項目は、開始時は別表第一、それ以外は別表第一と別表第二
報告する項目は、施行規則第50条が決めています。
教育・保育等の提供を開始しようとするときは、別表第一の項目です。
都道府県知事が定めるそれ以外のときは、別表第一と別表第二の項目です。
別表第二の項目が加わるのは、開始時以外の報告です。
| 区分 | 項目の例 |
|---|---|
| 法人に関する事項 | 法人の名称・所在地・連絡先、代表者の氏名・職名、設立年月日、同じ都道府県内で法人が設置する施設や事業 |
| 施設等に関する事項 | 施設の種類、名称・所在地・連絡先、事業所番号、管理者の氏名・職名、認可を受けた年月日、事業の開始年月日と確認を受けた年月日 |
| 従業者に関する事項 | 職種別の従業者の数、勤務形態・労働時間、経験年数、教育や保育に係る免許・資格の状況 |
| 教育・保育等の内容 | 開所時間・利用定員、保育の内容、居室面積・園庭の面積、利用手続、苦情の窓口、賠償すべき事故への対応、施設の特色 |
| 利用料等 | 教育・保育等を利用するときの利用料等に関する事項 |
| 区分 | 項目 |
|---|---|
| 教育・保育等の内容 | 提供開始時の利用者への説明と同意の状況、利用料等の説明の状況、相談・苦情への対応の取組 |
| 施設等の運営状況 | 安全管理・衛生管理の措置、情報管理・個人情報保護の取組、提供内容の改善の実施状況 |
どちらの別表にも、都道府県知事が必要と認める事項が入っています。表は主な項目の要約です。実際に報告する項目と様式は、都道府県が示す案内に従ってください。
報告の内容は、都道府県知事が公表する
第58条第3項と施行規則第51条は、都道府県知事に、報告を受けた後、その内容を公表するよう求めています。
報告した教育・保育等情報は、保護者が施設を選ぶための情報として公表されます。
ただし、都道府県知事が後述の調査を行ったときは、調査の結果を公表することで、報告の内容を公表したことにできます。
公表の方法や掲載の場所は、都道府県によって異なる場合があります。この記事では、公表サイトの運用は扱いません。
報告しない・虚偽の報告をすると、調査や是正の命令を受けることがある
都道府県知事は、報告に関して必要があると認めるときは、報告した設置者などに調査を行えます(第58条第5項)。
報告をしなかったり、虚偽の報告をしたり、調査を受けなかったり、調査を妨げたりしたときは、期間を定めて、報告や是正、調査を受けることを命じられます(同条第6項)。
命令に従わない場合は、確認の取消しなどに向けた通知が市町村長に行われます。
報告をしない、虚偽の報告、調査を受けない
都道府県知事が、期間を定めて、報告や是正、調査を受けることを命じることがあります(第58条第6項)。
命令をしたとき
都道府県知事は、遅滞なく、その旨を確認をした市町村長に通知します(同条第7項)。
命令に従わないとき
確認の取消しや効力の停止が適当と認めるときは、理由を付して、市町村長に通知します(同条第8項)。通知先は、確認をした市町村長です。
報告しなかったことが公定価格の減算になるかは、この記事では扱いません。経営情報の未報告の減算は、別の記事で整理しています。
園で確認しておく順序
所在地の都道府県の案内で、報告の時期と方法を確かめる
時期と方法は都道府県が定めます。開始時と、それ以外の報告で、案内が分かれていないかも見ます。
別表の項目を、園の記録と照らし合わせる
従業者の職種別の数、勤務形態、経験年数、資格、面積、苦情の窓口などを、園の記録から引ける形にしておきます。
報告の内容が、運営規程や重要事項の説明と食い違わないか見る
利用定員、開所時間、利用料などは、公表される情報にも載ります。運営規程の内容は保育所の運営規程に定める11項目と重要事項の説明・同意・掲示で整理しています。
次に知りたいこと:経営情報の報告、業務管理体制の届出、指導監査
教育・保育等情報の報告を押さえたら、経営情報の報告、業務管理体制の届出、指導監査の順に確認します。
毎事業年度の経営情報の報告は『経営情報等の報告は、誰が・いつ・どこへ行うか』、法令遵守責任者の選任と届出は保育園の業務管理体制の整備と届出(法令遵守責任者・施設数別の基準・届出先)、指導監査で見られる点は保育所の指導監査で確認される事項と関連記事の対応表で整理しています。
よくある質問
- 教育・保育等情報は、市町村にも報告しますか。
第58条第1項の報告先は、施設または事業所の所在地の都道府県知事です。市町村への報告が別に求められるかは、条文からは分かりません。市町村の案内で確認してください。
- 毎年報告しますか。
開始しようとするとき以外の報告の時期は、施行規則第49条により都道府県知事が定めます。毎年かどうかは、都道府県の案内で確認します。
- 経営情報の報告と、同じ手続ですか。
同じ第58条にありますが、別の報告です。第1項が教育・保育等情報、第2項が毎事業年度終了後5か月以内の経営情報です。項目も、教育・保育等情報は別表第一・別表第二、経営情報は別表第三です。
- この記事で、自園の報告が足りているか判定できますか。
できません。この記事は、法令の定めを整理したものです。報告の項目、時期、様式は、都道府県の案内で確認してください。
公定価格を試算する
所在地、利用定員、年齢別の園児数を入力します。教育・保育等情報の報告の有無は、試算結果に含まれません。
利用定員を入れて公定価格を試算するほかの記事の確認事項・よくある質問の一覧
この記事が参照した一次資料
- 子ども・子育て支援法(平成24年法律第65号)第58条、子ども・子育て支援法施行令(平成26年政令第213号)第21条、子ども・子育て支援法施行規則(平成26年内閣府令第44号)第49条・第50条・第51条・第52条・第53条および別表第一・別表第二
平成24年法律第65号、平成26年政令第213号、平成26年内閣府令第44号/複数年度対象外/確認日 2026-10-18