年度途中の月から算定でき、退所しても当該年度中は算定できる
公定価格FAQ(第32版、令和8年7月24日時点)のNo.290は、令和8年度の見直し前の療育支援加算では、年度途中に障害児を受け入れても算定でき、その障害児が年度途中に退所しても当該年度中は算定できたが、見直し後はどうなるかを問うています。
答えは、見直し前と同様、年度途中の月から算定でき、年度途中に退所して障害児がいなくなっても、当該年度中は算定できるです。
| 場面 | 加算の算定 | 付く条件 |
|---|---|---|
| 年度途中に障害児を受け入れた | 年度途中の月から算定できる | 取組の時期の目安は、下の節と別の記事で説明 |
| 障害児が年度途中に退所し、施設に障害児がいなくなった | 当該年度中は算定できる | 退所後も続ける取組がある(下の節) |
加算の認定の手続や基本額の区分は療育支援加算の認定と区分の確認で説明しています。この記事は、年度の途中で障害児の利用が始まる・終わる場合の算定期間だけを扱います。
「利用している」は月の初日で見て、以降は年度を通じて満たすものとされる
留意事項通知の保育所の部は、「障害児が利用している」の意味を注2で定めています。
月の初日において障害児が1人以上利用していることをもって満たしているものとし、以降は年度を通じて、この要件を満たしているものとするという書き方です。
入所した月の見方
ある月の初日に障害児が1人以上利用していれば、その月に要件を満たします。
以降の月の見方
要件を満たした月以降は、年度を通じて要件を満たしているものとされます。No.290の、退所後も当該年度中は算定できるという答えと、この注2が対応しています。
障害児がいなくなった月を境に、すぐ加算が外れるとは限らない
障害児が退所して施設に障害児がいなくなっても、No.290では当該年度中は算定できるとされています。月末の人数だけを見て「いなくなったから算定をやめる」と処理すると、算定できる月を落とすことになります。
算定の可否は、障害児の在籍の有無ではなく、No.290と注2が定める年度単位の扱いで確認する。判断に迷う場合は、認定を行う市町村に確認する。
退所後に続ける取組は、障害児がいなくてもなくならない
No.290の答えは、算定できるだけでは終わりません。年度途中に退所となり、障害児がいなくなった場合でも、次の取組を続けるよう求めています。
| 続ける取組 | 内容 | 専門職を活用する場合 |
|---|---|---|
| ⅴ(地域の関係機関と連携したインクルージョン推進に向けた取組) | 引き続き実施する必要がある | 同様に必要 |
| 気になる特性がある子どもへの対応 | 必ずしも障害児に該当しないものの、気になる特性がある子どもに対して、ⅰ〜ⅳに沿った取組を行うなどの対応をする | 同様に必要 |
取組のⅰ〜ⅴの意味と、時期の目安は取組が一部できないときの要件の判断で説明しています。
退所したときは、ⅴの連携を止めず、気になる特性がある子どもに、ⅰ〜ⅳに沿った取組を向けるというのが、No.290の求めるところです。
障害児がいなくなったので取組を終える、としていないか
No.290は、算定できることとあわせて、取組の継続を求めています。障害児が退所した後に、ⅴの連携や、気になる特性がある子どもへの取組を止めると、No.290の求めに合わなくなります。
退所した月に、その後の月に続ける取組と、対象にする子どもの範囲を職員で確認し、記録に残す。
年度途中に受け入れたときの取組の始め方、専門職の区分
年度途中の受け入れでは、ⅰなど一部の取組は算定開始の月から早々に始め、専門職の90時間以上の区分は入所の翌月(月の初日に適合した場合はその月)からです。
取組の時期は、別の記事で説明しています。FAQのNo.304は、ⅰと、ⅳのうち体制の整備と保護者への周知を、4月(年度途中から算定する場合は算定開始の月)から早々に実施するよう求めています。年度途中の開始でⅰ〜ⅴの全部が難しいときの考え方は、No.306が答えています。
専門職を活用する場合に、年度途中に特別児童扶養手当の支給対象の障害児が入所したときは、入所した月の翌月(月の初日に適合した場合はその月)から、月90時間以上の区分で算定できます(No.291)。
時間の数え方は専門職の月60時間・90時間の数え方で説明しています。
No.290は、年度の途中の入所と退所を扱っており、翌年度の算定の扱いには触れていません。注2が年度を単位に定められていることから、翌年度は改めて月の初日に障害児が利用しているかを見ることになると考えられますが、FAQに明文はありません。
翌年度への切り替えの扱いは、認定を行う市町村に確認してください。
年度途中の入所・退所があったときの確認の順序
入所・退所の月、年度単位の算定、続ける取組、記録の順に確認します。
入所または退所の月を確かめる
障害児が利用した月の初日の状況と、退所した月を、利用の記録で確認します。
当該年度中の算定の扱いを確認する
退所後も当該年度中は算定できる(No.290)ことを前提に、算定期間を整理します。
続ける取組を決める
ⅴの地域の関係機関との連携を続け、気になる特性がある子どもに、ⅰ〜ⅳに沿った取組を行う計画を立てます。
専門職の時間の区分を確認する
特別児童扶養手当の支給対象の障害児が入所した場合の90時間以上の区分の開始月を確認します(No.291)。
記録を残す
利用の開始・終了と、続けた取組の内容を、市町村に説明できる形で残します。
この記事は、公定価格FAQ(第32版、令和8年7月24日時点)のNo.290と、留意事項通知の保育所の部の注2の整理です。個別の施設が算定できるかどうかの判断は、施設の所在地の市町村が行います。自園の扱いは、所轄の市町村に確認してください。
よくある質問
退所後の算定、続ける取組、入所した月の扱いが、よく聞かれる3点です。
- 対象の障害児が年度の途中で退所したら、その月から加算は算定できなくなりますか。
No.290では、年度途中に退所して障害児がいなくなった場合でも、当該年度中は算定できるとされています。
- 障害児が退所した後は、取組をしなくてよいですか。
No.290では、ⅴの地域の関係機関と連携したインクルージョン推進に向けた取組を引き続き実施する必要があり、気になる特性がある子どもに、ⅰ〜ⅳに沿った取組を行うなどの対応をするよう求めています。
- 年度の途中から障害児を受け入れた場合、加算はいつから算定できますか。
No.290では、年度途中の月から算定できるとされています。留意事項通知の注2は、月の初日に障害児が1人以上利用していることで、「利用している」の要件を満たすと定めています。
次に読む記事
認定の手続と専門職の確保の形を先に確かめると、年度途中の変化に備えやすくなります。専門職を法人本部の雇用で確保できるかは専門職の雇用形態と派遣の扱いで、専門職の経験年数の数え方は専門職の5年の経験の数え方で確認できます。
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ほかの記事の確認事項・よくある質問の一覧
この記事が参照した一次資料
- 公定価格に関するFAQ(よくある質問)(第32版)
該当なし/令和8年度当初/確認日 2026-09-03
- 特定教育・保育等に要する費用の額の算定に関する基準等の実施上の留意事項について
こ成保38、5文科初第483号(令和5年5月19日。最終改正: こ成保306、8文科初第172号、令和8年4月8日)/令和8年度当初/確認日 2026-09-03