解説

処遇改善等加算の区分3で人数A・Bの二重計上と他施設への充当はできるか(認定は区分ごと・FAQ No.16〜18)

処遇改善等加算の区分3について、3つの疑問を整理します。研修を2種類修了した職員を人数AとBの両方に数えられるか。加算額を同じ事業者の他の施設に充てられるか。区分1・2・3の認定は別々か。処遇改善等加算通知とFAQ(第4版)のNo.16〜18で確認します。

人数Aと人数Bには、どの研修修了者が入るか

処遇改善等加算通知は、区分3-①の人数Aと区分3-②の人数Bを、基礎職員数×1/3と基礎職員数×1/5で求めるとしています。

ただし、研修修了者が人数Aや人数Bに達しないときは、研修修了者の人数で数えます。

人数A・Bに対応する研修修了者(処遇改善等加算通知)
人数区分数える研修修了者
人数A区分3-①第2の3(1)のⅰ(副主任保育士等)とⅲ(園長・主任保育士等で、対象の研修を修了した人)の研修修了者
人数B区分3-②第2の3(1)のⅱ(職務分野別リーダー等)の研修修了者

ⅰの研修とⅱの研修の両方を修了している職員が、人数Aと人数Bのどちらに入るのか、という疑問が出ます。次の節のNo.16がその答えです。

両方の研修を修了した職員は、AかBのどちらか一方にだけ数える(FAQ No.16)

処遇改善等加算FAQ(第4版、令和7年9月2日時点版)のNo.16は、区分3の加算額の算定で、研修のⅰとⅱの両方を修了している人がいる場合に、人数AとBの両方に計上してよいかを問うています。

答えは次のとおりです。

ⅰとⅱの両方を修了している人は、人数AとBのどちらかにのみ計上してください。どちらに計上するかは施設・事業所の判断です。

二重には数えません。

区分3は同じ事業者の他の施設へ充てられない(FAQ No.17)

No.17の問いは、旧制度の加算Ⅱでは、20%を上限に、同じ事業者の他の施設・事業所の賃金改善へ充てられたことが前提です。

そのうえで、区分3は充当できなくなったという理解でよいかを問うています。

答えは「お見込みのとおりです」です。

通知にも同じ定めがあります。第5の3は、他の施設・事業所の賃金改善への充当について、区分2に係る加算額については、その一部を同一の設置者・事業者が運営する他の施設・事業所における賃金の改善に充てることができると書いています。

区分3は書かれていません。

他の施設・事業所の賃金改善への充当(通知 第5の3)
区分同じ事業者の他の施設への充当
区分2加算額の一部を充てることができる(充当先は特定教育・保育施設と特定地域型保育事業所)
区分3充てられない(FAQ No.17)

認定は区分1・2・3それぞれで行う(FAQ No.18)

認定書類では、区分2の書類として区分1の認定で集める書類を、区分3の書類として区分2の認定で集める書類を求めています。

No.18は、そのため区分1の認定を受けないと区分2の認定も受けられないのか、と問うています。

答えは次のとおりです。

認定自体は、区分1、区分2、区分3それぞれで行います。区分2の認定はしても、区分1は認定しないケースもあり得ます。

書類の求め方が重なっていても、認定の単位は別々です。

自園で確認すること

人数A・Bの数え方、充当、認定の範囲の3点を、申請の前に確認します。

  1. 職員ごとの修了研修を確認する

    対象職員がⅰとⅱのどちらの研修を修了しているかを名簿にします。両方を修了している人は、AかBのどちらに数えるかを決めて記録します。

  2. 区分3の賃金改善の範囲を自園に限る

    区分3の加算額は、同じ事業者の他の施設の賃金改善に回さず、自園の対象職員の改善に充てる計画にします。

  3. 区分ごとの認定を確認する

    区分1・2・3は別々に認定されます。認定通知で、どの区分が認定されたかを確認します。

この記事は、処遇改善等加算通知とFAQ(第4版)の整理です。個別の職員の数え方や、認定の可否を判定するものではありません。

最終的な判断は、加算の認定を行う所轄の自治体に確認してください。

よくある質問

区分3の人数と配分について、よく聞かれる3点です。

2種類の研修を修了した職員は、人数AとBの両方に数えられますか。

数えられません。FAQ No.16は、AとBのどちらかにのみ計上するとし、どちらにするかは施設・事業所の判断としています。

区分3の加算額を、同じ法人の別の園の賃金改善に充てられますか。

充てられません。通知の第5の3が他の施設・事業所への充当を認めているのは区分2の加算額で、FAQ No.17も区分3は充当できなくなったとの理解を「お見込みのとおり」としています。

区分1の認定を受けていないと、区分2・区分3の認定も受けられませんか。

そうとは限りません。FAQ No.18は、認定は区分ごとに行うため、区分2の認定はしても区分1は認定しないケースもあり得るとしています。

次に読む記事

区分3の人数と研修修了見込みの者の扱いは、別の記事で整理しています。研修修了見込みの者の数え方は処遇改善等加算の区分3で研修修了見込みの職員をどう数えるか、人数A・Bの算式は処遇改善等加算(区分3)の人数A・Bとは、区分2の充当は処遇改善等加算の区分2(賃金改善分)とはで説明しています。

自園の条件で試算する

認定を受けた人数A・Bを入力し、区分3の内訳を確認します。

結果には計算過程、使った告示・通知、確認日、そしてこの試算に含まれていない項目を必ず表示します。

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この記事が参照した一次資料

ほかの解説

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