解説

公定価格の人件費改定(年度途中の国家公務員の給与改定に連動)の仕組みと差額の扱い

国家公務員の給与改定に連動して公定価格の人件費が年度の途中で改定されるときの仕組み、補正予算での反映、差額分の使いみち、市町村からの通知を、処遇改善等加算の通知と補正予算の資料で整理します。

人件費の改定は、国家公務員の給与改定を受けて補正予算で行われる

公定価格のうち、基本分単価の対象になる常勤職員の人件費は、国家公務員の給与に準じて算定されています。国家公務員の給与が改定されると、公定価格の人件費もそれに合わせて改定されます。

令和7年度の例では、こども家庭庁の補正予算の概要に、令和7年の人事院勧告に準じて令和7年4月まで遡って公定価格を引き上げると書かれています。

年度の途中で決まる改定でも、効力は年度の初めまで遡ります。

年度途中の告示改正が、すべて人件費の改定とは限らない

公定価格の算定基準を定める告示は、令和6年12月27日と令和7年12月22日にも別表が改められました。ただし告示本文は改正の理由を書いておらず、令和7年12月の改正には運営継続支援臨時加算の新設も含まれています。

告示の日付だけで人件費の改定と決めず、補正予算の資料や自治体の通知で、改定の内容を確かめる。

差額は、当初予算の単価から補正後の単価への増額分

処遇改善等加算の通知(こ成保296、7文科初第250号、令和8年4月8日最終改正)は、実績報告のときの人件費の改定分の額を、補正予算で人件費が改定される場合は当初予算に基づく公定価格からの増額分とすると定めています。

ただし、補正予算で措置される内容が人件費の改定とは限らないため、具体的な扱いは補正予算の成立の際に別途示されます。

差額は、支払っている給与に増額の割合を掛けた額ではありません。

人件費の改定分の額の決め方(処遇改善等加算の通知 第4の5)
場面通知の記載
原則補正予算で人件費が改定されるとき、当初予算に基づく公定価格からの増額分を改定分の額とする
原則によりにくいとき通知が示す算式(加算当年度は算式1・2、実績報告時は算式3・4)で計算した額とすることができる
算定する時期加算当年度と、実績報告時の2回

算式の中身と、見込時・実績報告時で算式が違う点は、『処遇改善等加算は翌年度の実績報告と差額精算が必要』で説明しています。

差額は全額を賃金の改善に充て、市町村が影響額を通知する

通知は、区分2・区分3の加算額の全額を職員の賃金の改善に充てることに加え、その前提として、人件費の増額改定分に係る支給額も全額を賃金の改善に充てることを求めています。法定福利費等の事業主負担分に充ててもよいとされています。

加算当年度の途中に国家公務員の給与改定に伴う増額改定が生じた場合は、それに応じた賃金の追加的な支払を行うことが、区分2・区分3の共通の要件です。

増額改定があったときの流れ(通知 第4の5・第5の1)
段階通知の記載
市町村の通知市町村の長は、加算当年度内に公定価格の人件費の改定があった場合、その影響額を設置者・事業者に速やかに通知する。広域利用子ども分は施設の所在する市町村が通知する
支払い市町村は、加算額の増加分を含む給付増加額を、一時金等による迅速かつ確実な賃金や法定福利費等の事業主負担の支払に充てるよう指導する
次年度増額改定を加味した次年度以降の給与表・給与規程等の改定にも計画的に取り組むよう要請する

減額改定のときも、通知に定めがある

減額改定があった場合、通知は、公定価格の年間の減額相当額を超える賃金の引き下げが行われないよう市町村が指導するとしています。

減額の通知を受けたら、引き下げ幅が減額相当額を超えていないかを、自治体の通知の算定方法とあわせて確認する。

次に確認すること

年度ごとの改定の全体は『保育所の公定価格の年度版比較』で、令和7年12月の告示で加わった加算は『運営継続支援臨時加算の確認』で整理しています。改定のたびに何から見直すかは公定価格の改定で見直す項目の順番にまとめています。

自園の差額の額と支払い方法は、所轄の市町村からの通知で確認します。この試算ツールは、差額分の使途を計算しません。

所在地・利用定員・年齢別在籍数を入力し、現行の保育所版としての内訳と、資料版・確認日を確認できます。

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