解説

東京都の保育所の便所・手洗設備・汚物流し・沐浴設備:手洗は保育室等用と便所用を別に、乳児を保育する施設は原則として沐浴設備を設置

東京都の保育所設備・運営基準解説(令和5年9月21日版)が示す、フロアごとの便所の整え方、保育室等用と便所用の手洗設備の分離、汚物流しの蓋、乳児を保育する施設の沐浴設備と幼児用シャワーブースとの兼用を整理します。

この記事が答えること:東京都で、便所と水回りの設備をどう整えるか

東京都の解説は、便所と、手洗設備・汚物流し・沐浴設備といった水回りの衛生設備について、設ける場所や分け方を書いています。

東京都福祉局の「東京都保育所設備・運営基準解説」(令和5年9月21日版)は、保育室等の基準設備の項目として、便所とその他衛生関係設備を並べています。

この記事では、その2項目を、図面を描く順に整理します。

この記事は、東京都が公表している解説書の記載を整理するものです。個別の設備が基準に合うかの判断や、認可の可否は扱いません。東京都の取扱いなので、他の自治体は各自治体の手引きで確かめてください。

便所:フロアごとに、年齢構成や定員に合った設備を整える

解説は、一人一人の排泄の感覚や発達段階等に応じた対応ができるよう、保育室等が設置されたフロアごとに、そのフロアで保育を予定している児童の年齢構成や定員に合った設備を整えるよう書いています。

便所は、保育室等があるフロアごとの年齢構成と定員で考える書き方です。

便所に求められる条件(東京都の解説、確認日 2026-10-22)
項目解説の書き方
設ける単位保育室等が設置されたフロアごと
設備の内容そのフロアで保育を予定している児童の年齢構成や定員に合ったもの
手洗設備保育室等用とは別に、便所専用の手洗設備を設ける
区画保育室等および調理室と区画されている
安全性児童が安全に使用できるもの

解説の設備全般の留意事項では、児童用トイレの扉の指つめ防止や、便所での転落防止の柵なども例示されています。便所の設計では、この項目とあわせて確かめます。

手洗設備:保育室等用と便所用を別に設ける

解説は、水回りの衛生関係設備として、手洗設備のほか、原則として汚物流しと沐浴設備を設置するよう書いています。

衛生面の配慮から、保育室等用の手洗設備と便所用の手洗設備は別に設けます。

手洗用設備の考え方(確認日 2026-10-22)
項目解説の書き方
保育室等用と便所用別に設ける
保育室等用の置き場所幼児の生活習慣の指導を行えるよう、保育室等内に設けることが望ましい。難しい場合は、できる限り保育室等に近接して設ける
給湯できる児童用手洗いあらかじめ熱湯が出ないよう設定する
排水パイプ熱傷等の危険のあるものは、児童に触れない仕様にする

児童用の手洗いで給湯できるときは、熱湯の設定と排水パイプの仕様を確かめる

解説は、給湯可能な児童用手洗いに熱湯が出ない設定をすることと、熱傷等の危険のある排水パイプを児童に触れない仕様にすることを求めています。設備の仕様書だけでなく、設定の方法も設計の段階で確かめる必要があります。

熱湯が出ない設定の方法と、排水パイプが児童に触れない仕様になっているかを、設計者と設備業者に確かめます。

汚物流しと沐浴設備

汚物流しについて、解説は、衛生面への配慮から原則として設置するよう書いています。

児童が立ち入る可能性がある場所に置く場合は、児童が外したりずらしたりすることができない仕様の蓋を設けることなどにより、感染防止と事故防止を図るとされています。

乳児の保育を行う施設は、原則として沐浴設備を設けます。

解説は、乳児を受け入れる場合、沐浴設備は衛生面と安全面から本来は必要不可欠であると書いています。

ただし、児童の発達段階に応じて、幼児用のシャワーブースとの兼用も可能とされています。

汚物流しと沐浴設備の置き方(確認日 2026-10-22)
設備解説の書き方
汚物流し原則として設置。児童が立ち入る可能性がある場所では、児童が外したりずらしたりできない蓋を設ける
沐浴設備乳児の保育を行う施設は原則として設置。幼児用のシャワーブースとの兼用も可能

解説は、参考として、平成10年4月9日付けの厚生省児童家庭局長通知(児発第305号)の抜粋を載せています。

この通知は、乳児を保育する保育所について、従来の指定保育所等の要件だった設備・職員の基準(乳児室およびほふく室の面積基準、保健室・調乳室・沐浴室の設置など)を満たすよう指導するものです。乳児の待機が多い地域では、一時的に満たせなくてもやむを得ないが、最低基準は遵守し、満たすよう努力するとされています。

図面と運用で確かめる順番

フロアごとの便所から決め、手洗設備の分離、汚物流し、沐浴設備の順に確かめます。

以下の順番は、この記事の確認の並べ方で、解説に順番の指定はありません。

  1. フロアごとの児童の年齢構成と定員を整理する

    保育室等があるフロアごとに、そのフロアで保育する児童の年齢構成と定員を整理し、便所の設備を合わせます。

  2. 便所を保育室等・調理室と区画する

    便所が保育室等および調理室と区画され、便所専用の手洗設備を備えているかを、図面で見ます。

  3. 保育室等用の手洗設備の位置を決める

    保育室等内に置けるかを見て、難しい場合は保育室等にできる限り近い位置にします。

  4. 汚物流しの位置と蓋の仕様を決める

    児童が立ち入る可能性がある場所に置くなら、蓋などで感染防止と事故防止を図ります。

  5. 乳児を受け入れるなら沐浴設備を置く

    沐浴設備を置くか、幼児用シャワーブースと兼用するかを決め、担当課に確かめます。

よくある質問

保育室等用と便所用の手洗設備は、兼用できますか。

解説は、衛生面の配慮から、保育室等用の手洗設備と便所用の手洗設備は別に設けると書いています。兼用の可否は、担当課に確かめてください。

沐浴設備は、必ず設けなければなりませんか。

解説は、乳児の保育を行う施設は原則として沐浴設備を設けると書いています。児童の発達段階に応じて、幼児用のシャワーブースとの兼用も可能とされています。

汚物流しは、必ず設けなければなりませんか。

解説は、衛生面への配慮から、原則として汚物流しを設置すると書いています。個別の事情は、担当課に確かめてください。

この試算で、便所や水回りが基準に合うか判定できますか。

判定できません。この試算は公定価格のモデル計算で、設備基準の適合や認可の可否は扱いません。

設備の条件を確かめたうえで、公定価格を試算する

市町村に確認した利用定員と、所在地、年齢別の園児数を入力します。便所や水回りの設備の適合は試算結果に含まれません。

利用定員を入れて公定価格を試算する

次に知りたいこと:東京都の調理室と調乳スペース、東京都の設備全般の安全対策、保育所に必要な部屋の基準

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