適用されるのは、未策定の場合と、3つの要件のどれかが1年間欠けた場合
安全計画の策定等をしていない場合の調整は、令和8年7月から適用されます。
適用されるのは、安全計画を策定していない施設、または次の3つの要件のどれかを満たさない状態が1年間続いた施設です。
安全計画は、児童福祉施設設備運営基準第6条の3第1項に定めるものです。
| 要件 | 内容 |
|---|---|
| ⅰ 職員への周知・研修・訓練 | 職員に安全計画を周知し、研修と訓練を実施している |
| ⅱ 保護者への周知 | 利用する子どもの保護者に、安全計画に基づく取組の内容などを周知している |
| ⅲ 見直し | 安全計画の見直しを行い、必要に応じて変更している |
この記事は保育所の取扱いを扱います。FAQ(第32版)には、幼稚園・認定こども園の学校安全計画の取扱いも別に載っていますが、ここでは書きません。調整額は定額で、基本分単価に率を掛ける方式ではありません。
内容が足りない計画は、策定した月にさかのぼって調整される
計画を作っていても、内容が足りなければ調整の対象になります。
FAQ(No.274)は、国の事務連絡(令和4年)の別添資料にある保育所安全計画例と比べて著しく内容が不足している場合を、「策定している」の要件を満たさないものとして、調整の対象にして差し支えないと答えています。
例として、訓練・研修の計画を策定していない場合が挙げられています。
この場合の調整月は、内容に不足がある計画が策定された月にさかのぼります。
不足している内容を追記した計画が策定された月の翌月から、調整の適用がなくなります。
「計画がある」だけでは、要件を満たしたことにならない
安全計画の様式があっても、研修・訓練の計画が入っていないなど著しく不足していると、策定していない扱いになりえます。
FAQの例が引く国の保育所安全計画例と見比べ、研修・訓練の欄が空でないかを確かめる。適合するかは市町村が判断する。
策定から1年未満と、見直しを見送った場合の扱い
初めて策定してから1年未満
FAQ(No.275)は、安全計画を初めて策定してから1年を経過するまでの間は、見直しを行っていなくても調整は適用されないと答えています。
見直しを検討して、不要と判断した
FAQ(No.280)は、検討の結果、見直しを見送った場合は調整の適用はないものとして差し支えないとしています。ただし、市町村の確認監査で見直しの検討に係る打合せの記録などで、検討を実施したことを確認するとされています。
3つの要件のうち1つだけ行っている
FAQ(No.279)は、保育所と地域型保育事業所では、策定、研修・訓練、保護者への周知、定期的な見直しのいずれも行う必要があり、1つ以上行っていれば適用されないという扱いではないと答えています。
見直しを見送るときは、検討した打合せの記録を残しておきます。
見直しをしなかった理由を示せるかどうかが、確認監査での分かれ目です。
適用の認定と、市町村の確認の仕方
適用を受ける施設の認定は、設置者から要件に合うかの確認を受けたうえで、施設が所在する市町村長が行います。
要件を満たさない場合は、調整の適用と合わせて、市町村から都道府県等へ情報が共有され、指導監督が行われるようにするとされています。
| 確認する内容 | FAQに書かれている確認の方法 |
|---|---|
| 自己申告 | チェックリスト等により、毎年度、施設から自己申告を求める。毎月の報告は必ずしも必要ない |
| 研修・訓練 | 実施や参加の記録の提出によって確認することが考えられる |
| 保護者への周知 | 周知の方法と時期を具体的に報告させ、実施が確認できるもの(園便りなど)を提出させることが考えられる |
| 見直し | 改訂した場合は改訂内容、見送った場合は検討の打合せの記録を提出させることが考えられる |
確認監査で自己申告の内容に反する事実が判明した場合は、要件を満たさない時点まで遡って調整を行うなど、具体的な確認方法は自治体の判断にゆだねられています(FAQ No.277)。
保護者への周知の方法は、入園時の重要事項説明と合わせた周知、保護者の目につく場所への掲示、園便りへの掲載などが例に挙がっています(FAQ No.273)。
いつ外れるか:要件に適合しなくなった状態が解消した月
市町村長は、申請や指導監督を通じて施設の状況を把握し、要件に適合しなくなった場合には、適合しなくなった日の属する月の翌月(月の初日に適合しなくなった場合はその月)から調整の適用がないものとすると、通知に定められています。
外れる月の数え方は、内容不足の計画なら不足を追記した計画を策定した月の翌月です(FAQ No.274)。
実際の月は、市町村の認定で決まります。
計画の内容を、国の保育所安全計画例と見比べる
研修・訓練の計画など、著しく不足している欄がないかを見ます。
研修・訓練、保護者への周知、見直しの記録を残す
研修・訓練の記録、周知した園便りや掲示、見直しや検討の打合せの記録を、年度ごとに保管します。
年1回の自己申告に備える
チェックリストで3つの要件に答える形が、FAQに例として示されています。
適用の有無は市町村の認定で決まることを知っておく
試算での見込みと実際の認定は別です。
よくある質問
安全計画の減算は、計画の有無と、3つの要件が1年間欠けたかどうかで決まります。
- 安全計画の見直しは、年に何回しなければいけませんか。
通知とFAQ(No.273〜282)には、回数の定めは見当たりません。見直しを行い必要に応じて変更していること、検討して見送った場合は検討の記録を残すことが示されています。
- 安全計画を作った1年目に見直しをしていなくても、減算されますか。
初めて策定してから1年を経過するまでは、見直しを行っていなくても調整は適用されません(FAQ No.275)。
- 毎月、実施状況を報告しなければいけませんか。
FAQ(No.277)は、必ずしも毎月の報告を徴して確認する必要はなく、毎年度1回程度の報告で足りる旨を示しています。具体的な確認方法は自治体が決めます。
- この調整は、試算にどう入れますか。
公定価格の試算では、安全計画の策定等をしていない場合のチェックを入れると、定額の調整を引く扱いになります。年度途中の7月から適用されるので、適用外の月は引きません。認定の有無は市町村が決めます。
関連する確認先
次に確認するなら、安全計画と経営情報の年間の運用です。
安全計画と経営情報の年間の運用は安全計画と経営情報等の報告の年間運用、4つの減算の一覧は減算4項目の適用条件、年間の申請・報告の時期は年間の申請・報告の期限の暦で確認できます。経営情報の未報告の減算は経営情報の未報告による減算に書いています。
認可保育所・小規模保育・認定こども園で、減算の適用がどう違うかを項目別に並べています。
園の種別ごとの加算・減算の違いを開く所在地・利用定員・月初在籍数を入力し、減算の適用有無を切り替えて、影響を見られます。
安全計画の減算を含めて公定価格を試算するほかの記事の確認事項・よくある質問の一覧
この記事が参照した一次資料
- 公定価格に関するFAQ(よくある質問)(第32版)
該当なし/令和8年度当初/確認日 2026-09-03
- 特定教育・保育等に要する費用の額の算定に関する基準等の実施上の留意事項について
こ成保38、5文科初第483号(令和5年5月19日。最終改正: こ成保306、8文科初第172号、令和8年4月8日)/令和8年度当初/確認日 2026-09-03