解説

スポットワーク(スキマバイト)の保育士は保育士定数に充てられるか(令和7年2月14日の通知)

令和7年2月14日のこども家庭庁の通知は、スポットワークで採用された保育士を、最低基準上の保育士定数の一部に充てることは望ましくないとしています。当日の欠勤への活用は一概に妨げられないこと、1〜2日程度の短期雇用を繰り返すことの扱いまで、通知の原文に沿って整理します。

スポットワークの保育士を保育士定数の一部に充てることは、望ましくない

令和7年2月14日、こども家庭庁成育局保育政策課長は、都道府県と市区町村の保育主管部(局)へ通知を出しました(こ成保第131号)。

通知は、スポットワークで採用された保育士を、最低基準上の保育士定数の一部に充てることは望ましくありません、としています。

最低基準とは、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準と、家庭的保育事業等の設備及び運営に関する基準を指すと書かれています。

通知は、地方自治法第245条の4第1項に基づく技術的な助言と書かれています。通知は技術的な助言で、本文に禁止や罰則の記載はありません。自園の取扱いは、所在地の市区町村に確認してください。

定数に充てない理由:常勤保育士が原則とされていること

通知は、定数上の保育士の取扱いについて、令和3年3月19日付けの「保育所等における短時間勤務の保育士の取扱いについて」(厚生労働省子ども家庭局長通知)を挙げています。

その通知で、こどもを長時間にわたり保育できる常勤保育士であることが原則であり、望ましいとされていることを踏まえて、望ましくないと整理しています。

短時間勤務の保育士の扱いは、短時間勤務の保育士は、最低基準の保育士定数にどこまで充てられるかで整理しています。

当日の欠勤への活用は一概に妨げられない

通知は、スポットワークの活用を全面的に否定してはいません。

例えば、病気等のやむを得ない事情により当日の欠勤が急遽出た場合に活用すること等は、一概に妨げられるものではないとされています。

そのうえで、保育士について、1〜2日程度の短期の雇用を長期かつ継続的に繰り返すことは、保育所等の運営に当たって望ましくないと考えている、と書かれています。

通知の書き方の整理
場面通知の書き方
保育士定数の一部に充てる望ましくない
例えば、病気等のやむを得ない事情による当日の欠勤が急遽出た場合の活用等一概に妨げられるものではない
1〜2日程度の短期雇用を、長期かつ継続的に繰り返す保育所等の運営に当たって望ましくない

「当日の欠勤に使ってよい」ことと「定数に数えてよい」ことは別

通知が一概に妨げないとしているのは、急な欠勤が出たときの活用です。そのスポットワークの保育士を、定数の一部に充てることは、望ましくないとされています。

園の保育士の配置を考えるときは、通知が挙げる常勤保育士の原則を踏まえ、スポットワークの保育士を定数に数えない運用になっているかを確認する。配置の数え方は市区町村の指導で確認する。

短期雇用を繰り返さない理由:こどもとの安定的・継続的な関わり

通知は、短期の雇用を繰り返すことが望ましくない理由として、こどもとの安定的・継続的な関わりが重要であるという観点を挙げています。

短期雇用の繰り返しを望ましくないとする理由は、こどもとの安定的・継続的な関わりです。

通知の注では、スポットワークを、短時間かつ単発の就労を内容とする雇用契約の下で働くことと定義しています。

よくある質問

スポットワークの保育士を雇うこと自体が禁止されましたか。

通知は禁止を定めていません。定数の一部に充てることは望ましくないとしつつ、当日の欠勤が急に出た場合の活用は一概に妨げられないとしています。自園での扱いは、所在地の市区町村に確認してください。

「1〜2日程度」の雇用を繰り返すと、何が問題になりますか。

通知は、こどもとの安定的・継続的な関わりが重要という観点から、短期の雇用を長期かつ継続的に繰り返すことが望ましくないと書いています。通知は、この点について数値の基準や罰則を示していません。

スポットワークの保育士は、公定価格の試算に関係しますか。

通知は公定価格には触れていません。この試算ツールは公定価格(委託費)の算定のみを行い、スポットワークの保育士の配置は試算に含めていません。配置に関わる加算の見方は、専門職の配置と公定価格の加算・基本分・みなし特例の職種別早見表を参照してください。

自園の条件で試算する

所在地・定員・年齢別の園児数を入力すると、公定価格(委託費)を試算します。

結果には計算過程、使った告示・通知、確認日、そしてこの試算に含まれていない項目を必ず表示します。

公定価格の試算を開く

この記事は、令和7年2月14日の通知の本文だけを扱い、通知が挙げる令和3年3月19日の通知の本文は照合していません。通知のその後の改正の有無は確認していません。園での扱いは、所轄の市区町村に確認してください。

次に知りたいこと:短時間勤務の保育士は、最低基準の保育士定数にどこまで充てられるか、保育は園の職員で行う原則と、勤務体制・研修の確保(運営基準第21条の3つの項)、保育士の一斉退職防止に向けた職場環境の改善(令和6年4月17日の事務連絡の内容)

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