解説

認定こども園で主幹保育教諭等の発令をしていないと専任化の減算調整になるか(公定価格FAQ No.223)

認定こども園で主幹保育教諭等の発令(辞令)をしていない場合に、専任化の減算調整がかかるのかを、公定価格FAQ(第32版)No.223と留意事項通知の要件・認定の手続きで整理します。

発令がないだけで必ず減算されるわけではないが、辞令等で特定しておく必要がある

認定こども園の基本分単価には、年齢別の配置基準の保育教諭等に加えて、主幹保育教諭等2人を配置するための費用が含まれています。このため、主幹保育教諭等の発令をしていない園が、専任化の減算調整を受けるのかが問われます。

公定価格に関するFAQ(第32版、令和8年7月24日時点)のNo.223は、この問いに答えています。

発令がないことをもって必ず減算されるわけではありませんが、主幹保育教諭等をあらかじめ辞令等により特定しておく必要があります。

調整の仕組み全体と、療育支援加算ほかの加算への影響は認定こども園で専任化の調整を受けたときの加算の扱い(FAQ No.114・132・370)で説明しています。この記事は、発令(辞令)の有無という入口の疑問に絞ります。

No.223の問いと答え

No.223の答えは3つの文でできています。発令がなくても必ず減算ではない、辞令等での特定が必要、市町村が配置と取組を確認することが考えられる、です。

公定価格FAQ(第32版)No.223の内容
項目内容
問い基本分単価には主幹保育教諭等2人を配置するための費用が算定されているが、主幹保育教諭等の発令をしていない場合、専任化により子育て支援の取組を実施していない場合の減算調整は適用されるのか
答え(1)必ずしも発令がないことをもって減算されるわけではない
答え(2)主幹保育教諭等をあらかじめ辞令等により特定しておく必要がある
答え(3)調整の適用を受ける施設の認定にあたり、市町村は、主幹保育教諭等の配置や教育・育児相談・地域の子育て支援活動等の内容を徴し、要件への適合状況を確認することが考えられる

答えの(1)と(2)は、組み合わせて読む必要があります。発令の有無は減算の条件そのものではありませんが、誰が主幹保育教諭等なのかが分からない状態では、専任の配置を確認できません。

答えの(3)では、市町村が配置と取組の内容を確認することが考えられるとされています。

No.223の答えは、発令の有無だけで調整の適用が決まらないことを示すものです。個別の園でどの資料があれば調整を受けないと認められるかは、施設が所在する市町村が認定の中で判断します。

留意事項通知が調整を受ける施設としている条件

通知は、次の条件を満たさない施設に、専任化の調整を適用するとしています。

主幹保育教諭等を1人配置し、その人を教育・保育計画の立案や地域の子育て支援活動等の業務に専任させるための代替保育教諭等を配置すること。通知に列挙された事業等を複数実施すること。保護者や地域住民からの教育・育児相談、地域の子育て支援活動等に積極的に取り組むこと。

調整の適用に関する通知の定め(認定こども園の加減調整部分)
確認すること通知の定め
兼務の扱い主幹保育教諭等がクラス担当や学級担任を兼務することは適切ではなく、代理で行う場合でも、1月を超えて兼務が継続しているときは減算調整を行う
認定する者施設が所在する市町村。職員の充足状況の確認とあわせて、設置者から申請を徴して、要件への適合状況を確認する
申請に含まれる事項施設名、調整の適用年月、主幹保育教諭等1人の配置、教育・育児相談・地域の子育て支援活動等の内容、事業等の実施状況、災害等に備える緊急時の対応のマニュアル等

申請に含まれる事項に「主幹保育教諭等1人の配置」があります。申請のときに、だれが配置されているのかを市町村へ示すことになります。

発令がない園が、市町村へ示せるように整えること

辞令等での特定、専任の実態、取組の記録の3つを、市町村へ示せる形にします。

  1. 主幹保育教諭等を辞令等で特定する

    副園長・教頭・主幹保育教諭・指導保育教諭など、専任化の対象となる職を担う人を、辞令や任命の文書で決めておきます。対象職種の範囲は主幹教諭等専任加算の対象職種と兼務の扱いを参照してください。

  2. 専任の実態を勤務表で確かめる

    主幹保育教諭等がクラス担当や学級担任から離れ、計画の立案や子育て支援の業務に専任できているかを、勤務表で確かめます。代理で担任に入る日が1月を超えて続いていないかも見ます。

  3. 代替保育教諭等の配置を確かめる

    専任させるための代替保育教諭等が配置されているかを確かめます。配置が足りない場合の扱いは、No.114・132を整理した上の記事を参照してください。

  4. 教育・育児相談と地域の子育て支援の記録を残す

    申請には相談や地域の子育て支援活動の内容を含めることになっています。実施した日と内容を記録しておくと、申請の資料にできます。

  5. 自園の扱いを市町村に確認する

    調整の適用の認定は、施設が所在する市町村が行います。必要な書式や資料は市町村ごとに異なることがあるため、所轄の窓口に確認してください。

「発令がなくても減算されない」を、特定が不要という意味に読まない

No.223は、発令がないことだけで必ず減算されるわけではないと答えるにとどまり、あらかじめ辞令等で特定しておく必要があるとも述べています。申請では主幹保育教諭等1人の配置を示すことになっているため、文書で特定しておくと説明しやすくなります。

発令の有無にかかわらず、主幹保育教諭等を誰が担うのかを文書で決め、勤務表と取組の記録をあわせて残す。

よくある質問

発令の有無と減算の関係、確認する者、兼務の扱いが、よく聞かれる3点です。

主幹保育教諭等の発令(辞令)を出していないと、必ず専任化の減算調整を受けますか。

No.223では、必ずしも発令がないことをもって減算されるわけではないとされています。ただし、主幹保育教諭等をあらかじめ辞令等により特定しておく必要があるとも示されています。

調整を受けるかどうかは、誰が確認しますか。

留意事項通知は、施設が所在する市町村が、職員の充足状況の確認とあわせて、設置者からの申請をもとに要件への適合状況を確認するとしています。No.223も、市町村が主幹保育教諭等の配置や相談・支援活動の内容を徴して確認することが考えられるとしています。

主幹保育教諭等が急なお休みの代理で担任に入った場合は、どうなりますか。

通知は、代理で行う場合でも、1月を超えて兼務が継続しているときは減算調整を行うとしています。1月以内の一時的な代理かどうかは、勤務表で記録しておくと説明しやすくなります。

この記事は、公定価格FAQ(第32版、令和8年7月24日時点)のNo.223と、留意事項通知の認定こども園の加減調整部分の整理です。調整額の具体的な金額は、この記事では示していません。

調整の適用や認定の扱いは、施設が所在する市町村の判断で決まります。自園の扱いは、所轄の市町村に確認してください。

次に知りたいこと:専任化の調整を受けたときの加算と、対象職種

次に知りたいこと:専任化の調整を受けたときの療育支援加算ほかの扱い、「地域の子育て支援活動等」の要件の中身、配置系の加算5種の比較。

利用定員と年齢別の園児数を入れて、基本分の公定価格を確認できます。

結果には計算過程、使った告示・通知、確認日、そしてこの試算に含まれていない項目を必ず表示します。

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