認定こども園の定員超過は、1号と2・3号を分けて見る
認定こども園は、1号認定(教育標準時間認定)と、2・3号認定(保育認定)の子どもを一つの園で受け入れます。定員を超えて受け入れている園では、減算調整が施設全体で決まるのか、認定区分ごとに決まるのかが問われます。
公定価格に関するFAQ(第32版、令和8年7月24日時点)のNo.84は、この問いに答えています。
認定こども園の定員区分の考え方と同様に、1号の利用定員と、2・3号の利用定員を分けて考えます。
定員を恒常的に超えたときの減算の要件そのもの(直前の連続する2年度、在所率120%以上、市町村長の認定)は利用定員を恒常的に超えて受け入れたときの公定価格の減算で説明しています。この記事は、認定こども園で1号と2・3号のどちらに減算がかかるかという点に絞ります。
No.84の問いと答え
No.84の問いは2つです。施設全体で見るのか、1号・2号・3号それぞれで見るのか。減算されるのは120%以上の分だけなのか、全体なのか、です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 問い | 減算調整は、施設全体の利用定員が120%以上の場合か、1号・2号・3号それぞれの利用定員で見るのか。減算されるのは120%以上の分だけか、全体にかかるのか |
| 答え(1) | 認定こども園の公定価格上適用される定員区分の考え方と同様に、1号の利用定員と、2・3号の利用定員を分けて考える |
| 答え(2) | 2・3号の在所率が120%以上の状態が2年間連続している場合は、2・3号のすべての子どもについて公定価格を減算する(120%未満の児童も含める) |
| 答え(3) | 1号の子どもは、減算の要件を満たしていなければ減算されない |
答えの(1)が基本です。施設全体の合計で在所率を出すのではなく、1号の定員に対する1号の利用子ども数、2・3号の定員の合計に対する2・3号の利用子ども数を、それぞれ見ます。
答えの(2)は、減算の範囲に関する答えです。120%を超えた人数分だけが減るのではなく、その認定区分のすべての子どもが対象になります。
FAQの設例:施設全体で130%でも、減算は2・3号だけ
FAQの設例では、施設全体の実利用が130%でも、減算されるのは2・3号の子どもだけです。
設例は、利用定員100人の施設が2年間連続で130%の実利用がある場合です。1号の定員は30人で利用は30人、2号の定員は40人で利用は52人、3号の定員は30人で利用は48人としています。
| 認定区分 | 利用定員 | 実際の利用 | 在所率 | 減算 |
|---|---|---|---|---|
| 1号 | 30人 | 30人 | 100% | 減算されない(要件を満たしていない) |
| 2号 | 40人 | 52人 | 2・3号の合計で見る | 2・3号の全員が対象 |
| 3号 | 30人 | 48人 | 2・3号の合計で見る | 2・3号の全員が対象 |
| 2・3号の合計 | 70人 | 100人 | 143% | 2年連続なら、120%未満の子どもも含めて減算 |
FAQは、1号の在所率を100%、2・3号の在所率を143%(2・3号の合計定員70人に対して100人が利用)としています。これが2年間連続で続いている場合には、2・3号のすべての子どもについて公定価格を減算します。
この表の在所率は、FAQの設例に書かれた人数から読み取ったものです。実際の在所率の数え方は、通知の定めと所轄の市町村の確認によります。
自園の1号と2・3号を分けて確かめる手順
1号と2・3号で、利用定員と利用子ども数を別々に並べると、どちらが対象になりうるかが分かります。
利用定員を、1号と2・3号に分ける
確認済みの利用定員を、1号と、2号・3号の合計に分けて書き出します。2号と3号は、定員区分の判断では合計して扱われます。定員区分の考え方は認定こども園の定員区分は1号と2・3号の合計で見る(FAQ No.76〜78)を参照してください。
各月初日の利用子ども数を、同じ区分で並べる
直前の2年度について、1号と、2号・3号の合計の利用子ども数を月ごとに並べます。在所率の算式や月ごとの数え方は定員超過の調整率の表の読み方を参照してください。
区分ごとに、定員を超えた状態が続いているかを見る
保育所の留意事項通知は、直前の連続する2年度間、常に利用定員を超えていることを求めています。認定こども園の要件の細部は通知の本文と所轄の市町村で確かめた上で、1号と2・3号のそれぞれが同じ条件に当たるかを見ます。
対象になりうる区分は、全員が減算の対象と考える
2・3号が対象になりうるときは、2・3号の子ども全員が減算の対象になる前提で、収支を見直します。
認定と減算の扱いを市町村に確認する
恒常的な定員超過かどうかは、市町村長が認定します。自園の数え方と認定の見込みを、所轄の窓口に確認してください。
施設全体の合計で在所率を出して、安心しない
FAQの設例では、施設全体の実利用は130%ですが、減算を受けるのは2・3号だけで、1号は減算されません。反対に、施設全体の合計では120%に届かなくても、2・3号だけで見たときに120%を超えている場合があります。
施設全体の合計だけでなく、1号と2・3号の在所率を別々に出して確かめる。
よくある質問
判定の単位、減算の範囲、1号の扱いの3点が、よく聞かれる内容です。
- 認定こども園の定員超過の減算は、施設全体の定員で判定されますか。
No.84では、認定こども園の定員区分の考え方と同様に、1号の利用定員と、2・3号の利用定員を分けて考えるとされています。施設全体の合計では判定しません。
- 2・3号が対象になると、120%を超えた人数分だけが減算されますか。
No.84では、2・3号の全ての子どもについて公定価格を減算する(120%未満の児童も含める)とされています。超過した人数分だけではありません。
- 1号の子どもが定員どおりでも、2・3号が減算になると、1号も減算されますか。
No.84の設例では、1号は減算の要件を満たしていないため、減算は行われないとされています。
この記事は、公定価格FAQ(第32版、令和8年7月24日時点)のNo.84と、その設例の整理です。減算率や金額は、この記事では示していません。
恒常的な定員超過の認定や減算の扱いは、施設が所在する市町村の判断で決まります。自園の扱いは、所轄の市町村に確認してください。
次に知りたいこと:減算の要件と、定員区分の考え方
ほかの記事の確認事項・よくある質問の一覧
この記事が参照した一次資料
- 公定価格に関するFAQ(よくある質問)(第32版)
該当なし/令和8年度当初/確認日 2026-09-03
- 特定教育・保育等に要する費用の額の算定に関する基準等の実施上の留意事項について
こ成保38、5文科初第483号(令和5年5月19日。最終改正: こ成保306、8文科初第172号、令和8年4月8日)/令和8年度当初/確認日 2026-09-03