解説

処遇改善等加算の加算率等認定申請書:「加算率」欄の書き方・申請後に加算が変わったときの出し直し・研修未修了者の確認(FAQ No.58〜60)

処遇改善等加算の別紙様式1「加算率等認定申請書」の「(4)加算率」欄について、国のFAQ(第4版)が答えている3点を原文で整理します。申請時の加算の割合だけ書けばよいこと、申請後に他の加算の算定状況が変わっても申請書を出し直す必要はないこと、自治体の裁量で記載を求めなくできることです。あわせて、研修を修了できなかった職員を実績報告でどう確認するかも説明します。

申請書の「加算率」欄と研修未修了者の確認に、FAQが答えている

処遇改善等加算通知の第3の2(1)は、区分1の認定のために、別紙様式1「加算率等認定申請書」を徴することを定めています。

この申請書の「(4)加算率」には、施設・事業所が自分で加算率(c)を入力する欄があります。

この欄の書き方と、申請後に加算の状況が変わったときの扱いは、FAQで答えが示されています。

FAQ(第4版、令和7年9月2日時点版)のNo.58〜60が、そのうちの3つです。

FAQ No.58〜60が答えていること
FAQ問い答えの要点
No.58「加算率」欄には、申請時に算定している加算の割合だけを書くのか。年度途中に加算が変わったら出し直すのか申請時の加算について割合を書けば足りる。申請後に加算の算定状況が変わっても、出し直しや認定のやり直しは必要ない
No.59都道府県等が、市町村と連携して加算率を確認できるなら、この欄の記載を求めなくしてよいか差し支えない
No.60研修を修了できなかった職員を、実績報告のときどう確認するのか研修未修了者を別にリストアップし、修了後に受講歴の一覧等を出し直してもらって確認する方法を想定している

「加算率」欄は参考情報で、申請時の割合を書けば足りる(FAQ No.58)

No.58の問いは2つです。

1つ目は、「(4)加算率」の加算率(c)に、認定申請時に算定している加算の割合だけを書く理解でよいか、です。

2つ目は、年度の途中で新しく加算を算定するなどして申請書の内容が変わったとき、申請書を出し直す必要があるか、です。

FAQの答えは、この欄の位置づけから始まります。

この欄は、都道府県等が加算の認定を行うときの割合が何%なのかを確認するための、参考情報として設けられた記載欄です。

そのうえで、申請時の加算について割合を書けば足りるとしています。

出し直しについての答えは、次のとおりです。

処遇改善等加算は、「(4)加算率」に並ぶ加算ごとに認定するものではありません。そのため、申請後にそれらの加算の算定状況が変わって処遇改善等加算の加算率が変わっても、改めて申請書の提出を求めて認定し直す対応は必要ない、とされています。

No.58の2つの問いと答え
場面FAQの答え
「加算率」欄に書く割合申請時に算定している加算の割合を書けば足りる
申請後に他の加算の算定状況が変わった申請書を出し直す必要はなく、認定のやり直しも必要ない

都道府県等の裁量で、記載を求めなくできる(FAQ No.59)

No.59の問いは、都道府県等が市町村と連携して、加算率を算定するのに必要な情報を確認するなど、加算率を確認できるようにするなら、施設・事業所に「(4)加算率」の記載を求めなくしてよいか、です。

FAQの答えは「差し支えありません」です。

つまり、この欄を書くかどうかは、都道府県等のやり方で変わることがあります。

自園の自治体が欄の記載を求めているかは、申請の案内や様式で確認してください。この記事の説明は、自治体ごとの運用を決めるものではありません。

研修を修了できなかった職員を、実績報告でどう確認するか(FAQ No.60)

区分3では、研修を修了する見込みの者を、年度内に修了する予定があることなどを条件に、賃金改善の対象にできます。

No.15は、結果として修了できなかった場合に、翌年度に速やかに研修を修了することを求めています。

No.60の問いは、実績報告を確認するときにも修了していない場合に、修了したことをどう確認するのかです。

FAQの答えは、次の順です。

まず、年度内に修了することを原則とします。

それが難しい場合でも、翌年度に実績報告を出すまでに修了することとしています。

実績報告の時点でも修了できない事情があるときは、その研修未修了者を別にリストアップしておきます。

修了し次第、施設・事業所から研修受講歴の一覧等を出し直してもらい、確認する方法を想定している、とFAQは答えています。

このほか、各自治体の実情に応じた適宜の方法で確認しても差し支えない、とも書かれています。

区分3の研修修了見込みの者の数え方は、別の記事で整理しています。

区分3の研修修了見込みの者の扱いを読んでください。

自園で確認すること

認定申請と実績報告の前に、次の3つを確かめます。

  1. 「加算率」欄は、申請時の割合を書く

    この欄は、認定を行うときの割合を確認する参考情報です。申請時に算定している加算について割合を書き、自治体が記載を求めていない場合はその案内に従います。

  2. 申請後に加算が変わっても、FAQでは出し直しは不要

    FAQは、処遇改善等加算の加算率が変わっても、申請書の出し直しや認定のやり直しは必要ないとしています。自治体が独自の運用を定めていないかは、申請の案内で確かめます。

  3. 研修未修了者を、リストにしておく

    実績報告の時点で修了できていない職員がいるときは、別にリストにしておき、修了したら受講歴の一覧等を出し直します。確認の方法は自治体の実情で異なることがあります。

この記事は、処遇改善等加算通知とFAQ(第4版)の整理です。個別の園の申請書の内容が適切かどうかを判定するものではなく、申請書や報告書の作成を代行するものでもありません。

最終的な判断は、加算の認定を行う所轄の自治体に確認してください。

よくある質問

申請書と研修の確認について、よく聞かれる4点です。

申請書の「加算率」欄には、何を書きますか。

FAQ No.58は、認定申請時に算定している加算について割合を書けば足りるとしています。この欄は、認定を行うときの割合が何%なのかを確認する参考情報として設けられています。

年度の途中で他の加算を算定し始めたら、申請書を出し直しますか。

FAQ No.58は、出し直しや認定のやり直しは必要ないとしています。処遇改善等加算は、「(4)加算率」に並ぶ加算ごとに認定するものではないためです。

「加算率」欄を書かなくてよい場合はありますか。

FAQ No.59は、都道府県等が市町村と連携して加算率を確認できるようにするなら、この欄の記載を求めなくしても差し支えないとしています。自園の自治体が求めているかは、申請の案内で確認してください。

実績報告の時点でも研修を修了できていない職員は、どう確認されますか。

FAQ No.60は、研修未修了者を別にリストアップしておき、修了し次第、研修受講歴の一覧等を出し直してもらって確認する方法を想定しています。このほか、自治体の実情に応じた方法でも差し支えないとされています。

次に読む記事

認定の書類と研修の確認は、別の記事でも整理しています。提出する書類の種類は認定の書類と別紙様式、実績報告で確かめる点は実績報告の確認事項、制度の全体像は処遇改善等加算の全体像を読んでください。

自園の条件で試算する

認定を受けた人数A・Bを入力し、区分3の内訳を確認します。

結果には計算過程、使った告示・通知、確認日、そしてこの試算に含まれていない項目を必ず表示します。

公定価格の試算を開く

この記事が参照した一次資料

ほかの解説

「処遇改善等加算を計算・申請・報告するとき」の解説一覧へ