この事業にも、事業所の運営で決まる3つの調整がある
留意事項通知の別紙8(満三歳以上限定小規模保育事業・保育認定2号)のⅣは、連携施設、食事の提供方法、管理者、土曜日の閉所、安全計画、経営情報の報告について、公定価格の加減調整を定めています。
この記事は、そのうち食事の提供方法(⑯)、管理者を配置していない場合(⑰)、土曜日に閉所する場合(⑱)の3つを扱います。
3つとも、認定するのは事業所が所在する市町村長です。
| 調整 | 適用される事業所 | 調整額の対象になる単価 |
|---|---|---|
| 食事の提供方法(⑯) | 事業所で調理する方法、または搬入施設から搬入する方法以外で食事を提供する事業所 | 基本分単価、処遇改善等加算(区分1・2)、夜間保育加算の合計に調整率 |
| 管理者の未配置(⑰) | 要件を満たす管理者を配置していない事業所 | 地域区分等に応じた単価に、処遇改善等加算の分を加えた額 |
| 土曜日の閉所(⑱) | 当該月の土曜日に閉所する日がある事業所 | 基本分単価、処遇改善等加算(区分1・2)、障害児保育加算、夜間保育加算の合計に、調整率と閉所日数 |
調整率などの数値は、この記事では扱いません。試算ツールと告示で確認してください。連携施設を設定していない場合の調整(⑮)は、別の記事で整理しています。
基本分単価は、A型の1・2歳児の単価を元に年齢に応じた割合で決まる
別紙8は、基本分単価を、告示別表第三の小規模保育事業A型の表のうち3号の1・2歳児の単価に、3歳児と4歳以上児それぞれに定められた割合を乗じて決めると定めています。
年度の初日の前日における年齢が満2歳の子どもは、3号認定の1・2歳児の公定価格そのものを適用します。
調整の対象になる「基本分単価」は、この年齢別の単価です。
基本分単価に含まれる職員は、保育士(年齢別配置基準による必要数に加え、保育標準時間認定の子どもが利用する事業所では別に非常勤保育士1人)と、管理者1人、非常勤調理員等、非常勤事務職員、嘱託医などです。
管理者の未配置の調整は、このうち管理者を置いていない場合に当たります。
割合の数値は、この記事では扱いません。A型の職員配置との違いは小規模保育事業A型・B型・C型の職員配置で整理しています。
食事の提供方法:事業所の調理か、定められた搬入施設以外だと対象になる
別紙8は、食事の提供に当たり、事業所で調理する方法、または家庭的保育事業等設備運営基準第16条第2項各号に定める搬入施設から搬入する方法以外の方法による事業所に、この調整を適用すると定めています。
認定は、市町村長が食事の提供状況を確認して行います。
要件に適合しなくなった場合は、適合しなくなった日の属する月の翌月(月初日なら、その月)から調整の適用が無いものとされます。
搬入施設の範囲と、搬入するときの要件は、A型・B型・C型と同じ基準の条文で決まります。
条文の整理は小規模保育事業A型・B型の食事の提供方法の調整を参照してください。
調整額の算定に含まれる単価は、基本分単価、処遇改善等加算(区分1・2)、夜間保育加算です。委託の形が調整の対象になるかは、所在地の市町村に確認してください。
管理者:兼務で管理者として職務を行っていない人は、欠員とみなされる
別紙8は、基本分単価に含まれる管理者について、児童福祉事業等に2年以上従事した者、またはこれと同等以上の能力を有すると認められる者で、常時実際にその事業所の運営管理の業務に専従し、かつ給付費からの給与支出がある者と定めています。
この要件を満たす管理者を配置していない事業所に、調整が適用されます。
2以上の事業所または他の事業と兼務していて、管理者として職務を行っていない者は、欠員とみなされます。
認定は、市町村長が行い、申請または指導監督等を通じて状況を把握します。
通知は、経歴の例示として、児童福祉施設の職員、幼稚園・小学校等の教諭、公的機関の児童福祉の担当部局の職員などを挙げ、同等以上の能力の例として公的機関等の実施する施設長研修等の受講者を挙げています。経歴の整理は小規模保育事業A型・B型の管理者を配置していない場合の調整を参照してください。
土曜日の閉所:開所していても保育を提供しない日は閉所扱い
別紙8は、保育認定子どもについて土曜日の保育の利用希望が無いなどの理由で、当該月の土曜日に閉所する日がある事業所に、この調整を適用すると定めています。
開所していても保育を提供していない場合は、閉所として扱います。
他の特定教育・保育施設、居宅訪問型を除く地域型保育事業所、企業主導型保育施設との共同保育で、土曜日の保育が確保されていれば、開所扱いです。
認定は、市町村長が、設置者の申請(事業所名、調整の適用年月、閉所の理由等)を徴して確認します。
別紙8は、小規模保育事業を原則として土曜日を含む週6日間の開所が求められる事業と位置づけ、利用希望があるのに閉所する場合などは、調整の適用と併せて市町村で指導が行われると定めています。
調整額は、基本分単価、処遇改善等加算(区分1・2)、障害児保育加算、夜間保育加算の合計に、調整率と閉所日数(当該月の土曜日のうち閉所する日の数)を乗じて決まります。
共同保育の扱いの詳細は小規模保育事業A型・B型の土曜日に閉所する場合の調整を参照してください。
定員は19人以下だが、定員を超えて受け入れられる範囲が通知にある
別紙8のⅤ(乗除調整部分)は、定員を恒常的に超過する場合の調整(⑲)の中で、満三歳以上限定小規模保育事業の定員の扱いを書いています。
通知によると、この事業は定員19人以下の事業ですが、離島その他の地域で定員19人を超えて受け入れる事業所を除き、定員を超えて22人までの受け入れが可能です。
ただし、設備や職員数が、定員を超えた利用子ども数に照らして基準を満たしていることが前提です。
恒常的な超過の調整は、直前の連続する2年度間常に利用定員を超え、各年度の年間平均在所率が120%以上の事業所に適用されます。
この調整は、令和10年4月から適用されると通知にあります。
超過した状態の事業所には、利用定員の見直しに向けた指導が行われます。
定員を超えた受け入れの減算の一般的な考え方は利用定員を恒常的に超えて受け入れると、公定価格はどう減るかで整理しています。調整率の数値は告示で確認してください。
確認する順序
食事の提供の実態、管理者の専従と経歴、土曜日の開所の3点を、この順に確かめます。
食事を調理している場所と、搬入している場合の搬入施設を整理する
事業所内の調理室か、搬入施設か、委託かを区別します。搬入施設が基準第16条第2項のどの号に当たるかは、所在地の市町村に確認します。
管理者が、専従で、給付費から給与が出ているかを確かめる
他の事業所や他の事業との兼務の有無、経歴の根拠となる書類、給与の支出元を整理します。
月ごとに、土曜日の保育を提供した日と提供しなかった日を整理する
調整は月ごとに見ます。共同保育で土曜日の保育を確保している日は、相手と確保の状況も書き出します。
申請の要否と時期を、所在地の市町村に確認する
通知は、食事は申請等を通じて、土曜日は設置者の申請を徴して確認すると定めています。様式や提出時期は市町村ごとに異なります。
次に知りたいこと:連携施設、小規模保育事業の設備基準
基本分単価の調整は、連携施設の設定からも決まります。
連携施設を設定していない場合の調整は連携施設を設定していない場合の調整、小規模保育事業の設備の基準は小規模保育事業の設備基準で整理しています。
よくある質問
- 満三歳以上限定小規模保育事業は、A型と同じ調整を受けますか。
食事の提供方法、管理者、土曜日の閉所の3つは、別紙8にも同じ種類の調整があります。適用の要件はほぼ同じ書き方ですが、調整額の対象になる単価は事業ごとに異なります。この事業の食事の調整は、基本分単価、処遇改善等加算、夜間保育加算が対象です。
- 定員を超えて22人まで受け入れれば、必ず調整の対象になりますか。
そうとは限りません。恒常的な超過の調整は、直前の連続する2年度間常に定員を超え、年間平均在所率が120%以上の場合に、令和10年4月から適用されます。個別の判断は所在地の市町村に確認してください。
- この記事で、自園が調整の対象かを判定できますか。
できません。この記事は、通知の定めを整理したものです。認定は市町村長が行うため、個別の判断は所在地の市町村に確認します。
公定価格を試算する
所在地、利用定員、年齢別の園児数を入力します。食事・管理者・土曜日の調整は、試算結果に含まれません。
利用定員を入れて公定価格を試算するこの記事が参照した一次資料
- 特定教育・保育等に要する費用の額の算定に関する基準等の実施上の留意事項について
こ成保38、5文科初第483号(令和5年5月19日。最終改正: こ成保306、8文科初第172号、令和8年4月8日)/令和8年度当初/確認日 2026-09-03