解説

処遇改善等加算の認定が遅れて毎月払いが1/2に届かないとき・別紙様式7の法人収支の説明(FAQ No.24〜26)

処遇改善等加算の区分2・3で、認定の遅れにより「1/2以上を基本給・決まって毎月支払われる手当で改善」を満たせなかったときの扱いを整理します。区分3の毎月払いへの適用と、別紙様式7の届出書で施設ごとではなく法人の収支を説明する点も、国のFAQ第4版の原文で確認します。

区分2・3の「1/2以上を毎月払い」という要件が前提になる

処遇改善等加算通知の第2の2(2)は、区分2と区分3を併せた加算による改善見込額のうち、1/2以上を基本給・決まって毎月支払われる手当で改善するよう求めています(この記事では「毎月払い」と呼びます)。

区分3の質の向上分は、第5の2で、役職手当や職務手当など職位、職責、職務内容に応じて、決まって毎月支払われる手当か基本給で改善する定めです。

加算額の認定が遅れると、4月から毎月払いで改善することが難しくなります。

FAQ(第4版、令和7年9月2日時点版)のNo.24〜26は、この場面と、賃金の総額が基準年度を下回るときの届出書について答えています。

認定が遅れたときは、要件を満たすものとして扱ってよい(FAQ No.24)

No.24の問いは、令和7年度に制度の見直しで加算額が確定せず、4月から毎月払いで賃金改善を図ることが難しい、という事情です。

毎月払いができない場合でも、加算の要件を満たさないものとして扱うのかを問うています。

答えは次のとおりです。

制度変更に伴う事情で区分2・3の加算額の認定が遅れた場合は、毎月払いを満たしていなくても、要件を満たすものとして取り扱って差し支えありません。

No.24の答えの内訳
対象FAQに書かれていること
施設・事業所原則、認定がされてから翌月以降できるだけ速やかに、毎月払いの1/2以上を満たす
自治体(実績報告時)年間を通して毎月払いを満たしていなかったとき、認定の翌月以降に満たしているかまでは、確認する必要がない
自治体(指導監督等の機会)特段の事情もなく、認定の翌月以降できるだけ速やかに満たしていなければ、要件を満たさないものとして取り扱う

要件を満たすものとして扱われるのは、制度変更に伴う事情で認定が遅れた場合です。

認定後は、翌月以降できるだけ速やかに毎月払いへ移すことが前提になります。

区分3の毎月払いにも同じ扱いが当てはまる(FAQ No.25)

No.25は、第5の2にある区分3の定めについての確認です。

区分3の質の向上分は、副主任保育士等と職務分野別リーダー等に、決まって毎月支払われる手当か基本給で改善する決まりでした。

この要件にも、No.24の取扱いが当てはまるのかを問うています。

答えは「お見込みのとおりです」です。

区分3の毎月払いも、認定が遅れた場合はNo.24と同じ扱いになります。

別紙様式7では、施設ごとではなく法人の収支を説明する(FAQ No.26)

処遇改善等加算通知の第2の2(4)には、「加算当年度の加算による改善額等の影響を除いた賃金見込総額」が「基準年度における加算額等の影響を除いた支払賃金総額」を下回った場合でも、要件を満たすものとする取扱いがあります。

この取扱いを受けるときに出すのが、別紙様式7「特別な事情による届出書」です。

届出書には、「当該法人の収支(特定教育・保育施設等に係る事業に限る。)について、利用児童数の大幅な減少などにより経営が悪化し、一定期間にわたり収支が赤字である、資金繰りに支障が生じるなどの状況」を記載します。

No.26は、これが施設・事業所ごとではなく、法人の収支等の状況を説明する意味か、と問うています。

答えは「お見込みのとおりです」です。

説明するのは、施設・事業所ごとの収支ではなく、法人の収支等の状況です。

別紙様式7の記載で押さえる点(FAQ No.26の問いの引用部分から)
項目書かれていること
説明する単位法人(施設・事業所ごとではない)
収支の範囲特定教育・保育施設等に係る事業に限る
記載する状況の例利用児童数の大幅な減少などによる経営の悪化、一定期間にわたる赤字、資金繰りの支障

別紙様式7を出す時期や受理の方法は、FAQ No.68で整理されています。

詳しくは区分2・3の改善額の数え方と届出書の時期を読んでください。

自園で確認すること

認定が遅れた年は、認定後の動きを記録に残しておくことが大切です。

  1. 認定の通知がいつ届いたかを残す

    毎月払いを満たせなかった期間が、制度変更に伴う認定の遅れによるものだと説明できるようにします。

  2. 認定の翌月以降の毎月払いを計画する

    区分2・3を合わせた改善額のうち、基本給と決まって毎月支払われる手当の分を、できるだけ速やかに1/2以上にする予定を決めます。

  3. 別紙様式7が必要になりそうなら法人の資料を揃える

    施設ごとの数字ではなく、特定教育・保育施設等に係る事業の法人全体の収支が説明できる資料を、早めに確認します。

この記事は、処遇改善等加算通知とFAQ(第4版)の整理です。個別の事案が要件を満たすかどうかを判定するものではありません。

最終的な判断は、加算の認定を行う所轄の自治体に確認してください。

よくある質問

認定の遅れと別紙様式7について、よく聞かれる3点です。

認定が遅れて4月から毎月払いにできなかった場合、加算の要件は満たしませんか。

制度変更に伴う事情で認定が遅れた場合は、要件を満たすものとして取り扱って差し支えないとFAQ No.24は答えています。ただし原則として、認定がされてから翌月以降できるだけ速やかに毎月払いの1/2以上を満たす必要があります。

区分3の毎月払いにも、認定遅れの扱いは当てはまりますか。

FAQ No.25は「お見込みのとおり」と答え、区分3の質の向上分の毎月払いにもNo.24の取扱いが当てはまるとしています。

別紙様式7には、施設ごとの収支を書けばよいですか。

FAQ No.26は、施設・事業所ごとではなく、法人の収支等の状況を説明するという理解でよいと答えています。収支は特定教育・保育施設等に係る事業に限ります。

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毎月払いと年度途中の事情は、別の記事でも整理しています。年度途中に1/2を下回ったときは処遇改善等加算の年度途中の事情、区分2の確認は処遇改善等加算(区分2)の確認、配分の方法は処遇改善等加算の配分方法を読んでください。

自園の条件で試算する

認定を受けた人数A・Bを入力し、区分3の内訳を確認します。

結果には計算過程、使った告示・通知、確認日、そしてこの試算に含まれていない項目を必ず表示します。

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