解説

処遇改善等加算の認定申請で出す書類(区分1・2・3別の別紙様式と、省略できる場合)

処遇改善等加算の認定申請で出す書類を、通知の別紙様式1〜5・7の番号で区分1・2・3に分けて整理します。キャリアパス要件届出書や賃金改善計画書を出さなくてよい場合、提出先と提出期限を定める自治体、特別な事情に係る届出書が必要になる場面がわかります。

認定申請の書類は、区分1の書類に区分2・区分3の書類が積み上がる

処遇改善等加算の通知(第3の2「認定書類」)は、施設・事業所の設置者から集める書類を区分ごとに定めています。

区分2を申請するなら区分1の書類も、区分3を申請するなら区分2の書類も、あわせて出す形です。

ここでいう加算当年度は、加算を受ける年度のことです。

区分別の認定申請書類(令和8年4月8日最終改正の処遇改善等加算通知 第3の2。2026-10-19原文確認)
区分出す書類通知が書いている省略できる場合
区分1別紙様式1「加算率等認定申請書」、別紙様式2「キャリアパス要件届出書」、資質向上のための計画を示した書類過年度に様式2と計画の書類を出していて内容に変更がない場合。加算当年度に区分3の認定を行う場合
区分2区分1の書類に加えて、別紙様式4「賃金改善計画書」、別紙様式4別添1「賃金改善明細書」、見込平均利用子ども数の算出方法を示した書類加算当年度の前年度に区分2の適用を受けていて、別紙様式5「賃金改善の誓約書」を出し、設置者がその内容を職員に周知している場合は、様式4と別添を出さなくてよい
区分3区分2の書類に加えて、別紙様式3「加算算定対象人数等認定申請書」、加算算定対象人数の算出方法を示した書類(見込平均利用子ども数を用いて算定した場合は、その算出方法を示した書類も)加算当年度の前年度に区分3の適用を受けていて、様式5を出し職員に周知している場合は、様式4と別添を出さなくてよい

表の「出す書類」は、自治体が徴する書類を定めた通知の文言を整理したものです。実際の提出様式や添付資料の細目は自治体ごとに案内が出るため、公表されている案内を見て確かめます。

区分ごとに何を求められるかを並べています。書類の違いが、どの要件に対応するかを確認できます。

処遇改善等加算の区分1・2・3の比較を開く

出さなくてよい書類は、様式ごとに条件が違う

通知が書類の省略を認めているのは、次の1つ目と2つ目です。

キャリアパス要件届出書は「前に出して内容が変わらない」か「その年に区分3の認定を行う」場合に、賃金改善計画書は「前年度も同じ区分の適用を受けていて誓約書を出す」場合に省けます。3つ目は省略ではなく、追加で出す書類です。

  1. 別紙様式2と資質向上の計画の書類を省ける場合

    過年度に出していて内容に変更がない場合と、加算当年度に区分3の認定を行う場合です。変更がある年は、改めて出します。

  2. 別紙様式4・別添1・別添2を省ける場合

    加算当年度の前年度に、区分2(区分3の書類を出す場合は区分3)の適用を受けている施設が、別紙様式5「賃金改善の誓約書」を出し、設置者がその内容を職員に周知している場合です。誓約書と職員への周知の両方がそろっていることが前提です。

  3. 別紙様式4別添2が必要になる場合

    区分2の加算額の一部を、同じ設置者が運営する別の施設・事業所の賃金改善に充てる場合は、別添2「同一の事業者内における拠出見込額・受入見込額一覧表」を出します。

賃金改善計画書の中身(基準年度の賃金総額との比較、基本給・決まって毎月支払われる手当による改善の割合など)は、通知の第2の要件で決まります。配分の考え方は処遇改善等加算の賃金改善の配分方法で確認できます。

賃金見込総額が基準年度を下回るときは、別紙様式7の届出ができる

区分2の要件の1つは、加算の影響を除いた賃金見込総額が、基準年度の支払賃金総額を下回らないことです。

下回る場合でも、特別な事情に係る届出(別紙様式7)をすれば、要件を満たすものとできる扱いが通知にあります。

特別な事情に係る届出の必要事項(通知 第2の2(4)。2026-10-19原文確認)
書く事項内容
事業継続のための必要性事業の継続を図るために、職員の賃金を引き下げる必要がある状況
引き下げの内容賃金水準の引き下げの内容
改善の見込み経営および賃金水準の改善の見込み
労使の合意賃金水準を引き下げることについて、適切に労使の合意を得ていることなど

届出をすれば認定されると決まっているわけではない

通知は、届出をした場合に要件を満たすものとすることができると書いています。届出が認められるかは認定を行う自治体の判断です。

賃金を下げる見込みがある年は、申請の前に認定を行う自治体へ、届出の様式と添付資料を確かめます。

出す先と期限は、施設のある市町村によって決まる

通知の第3の1は、認定の事務を行う者を、施設・事業所を管轄する市町村の種類で分けています。

期限の日付は通知に書かれておらず、認定を行う自治体が定める日までに出します。

認定を行う者と提出先(通知 第3の1。2026-10-19原文確認)
施設のある市町村認定を行う者書類の出し方
指定都市・中核市・特定市町村(都道府県知事との協議で通知の事務を行う市町村)その市町村の長市町村の長の定める日までに、施設ごとに、市町村の長へ出す
上記以外の市町村都道府県知事(市町村が取りまとめる)都道府県知事の定める日までに、施設ごとに、所在する市町村の長へ出す。市町村が取りまとめて都道府県知事へ提出する

同じ市町村が管轄する複数の施設分は、施設ごとの内訳を明らかにしたうえで、一括して申請させるなど事務処理を簡素化して差し支えない、とも通知は書いています(第3の3)。複数の園を運営する法人は、自治体が一括提出を受け付けているかを確かめると、出し方を揃えられます。

前の年と同じ内容なら、キャリアパス要件届出書は毎年出さなくてよいのですか。

通知は、過年度に様式2と資質向上の計画の書類を出していて、内容に変更がない場合は出さなくてよいと書いています。内容に変更があるときは、改めて出します。

賃金改善の誓約書(別紙様式5)を出せば、賃金改善計画書は毎年いらなくなりますか。

前年度に区分2(区分3の場合は区分3)の適用を受けていて、誓約書を出し職員に周知している場合に限り、様式4と別添を出さなくてよいと通知は書いています。前年度に適用を受けていない年は、計画書から出します。

この試算で、書類がそろっているか、認定されるかを判定できますか。

できません。試算は、認定された加算率を入力して加算額を計算するだけで、書類の過不足や認定の可否は判定しません。

認定を受けた加算率で試算する

書類の提出と認定は自治体の手続きで、試算には認定された加算率を入力します。加算率の決まり方は、処遇改善等加算の加算率はどこで決まるかにまとめています。

認定済みの加算率(a)(b)を入力すると、処遇改善等加算を含めた試算結果を確認できます。

公定価格の試算を開く

次に知りたいこと:区分1のキャリアパス要件、翌年度の実績報告と差額精算、区分3の加算算定対象人数。

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