共通の最低勤務時間は示されていない。勤務実態を見て市町村が認定する
公定価格に関するFAQ(第32版・令和8年7月24日時点版)のNo.113は、療育支援加算、事務職員雇上費加算、家庭的保育補助者加算など、職員の配置に係る加算について、当該職員の勤務時間が最低何時間以上なければならない等の制限はあるかと尋ねています。
答えは、加算の趣旨が実現される勤務実態となっているかどうかを踏まえ、各市町村において適切に認定を行うというものです。全ての配置系加算に共通する「週○時間以上」といった下限は、この答えには書かれていません。
下限が書かれていないことは、短い勤務でも必ず認められるという意味ではありません。認定は市町村が勤務実態を見て行います。
加算によっては、時間の数値が別に示されている
No.113の答えが共通の下限を置かないのと別に、個別の加算では時間の数値が出てきます。共通の下限がないことと、個別の加算に時間の条件がないことは別です。
| 加算 | FAQに出てくる時間の考え方 | FAQの番号 |
|---|---|---|
| 療育支援加算(専門職を活用する場合) | 各月とも60時間以上、または90時間以上の区分の時間の配置等が必要。時間は契約ではなく実際に働いた時間 | No.291〜294 |
| 高齢者等活躍促進加算 | 非常勤職員は1日6時間未満または月20日未満勤務の者。判断は、基本的には雇用契約上の勤務時間 | No.358 |
療育支援加算は、特段の事情があれば、年度の配置等の時間の合計が、加算を算定する月数に60時間等を乗じた時間を超えていれば差し支えないとされています(No.293)。詳しくは『療育支援加算の専門職の月60時間・90時間の数え方』で説明しています。
高齢者等活躍促進加算では、スポット的に基準を超えた日があっても直ちに要件を満たさなくなるものではないとされています。ただし雇用契約と勤務実態が大きく異なる場合は別で、詳しくは『高齢者等活躍促進加算の非常勤職員|6時間以上・月20日以上が散発する場合』で説明しています。
事務職員雇上費加算、家庭的保育補助者加算などの時間の定めは、今回確認したFAQ第32版からは読み取れませんでした。通知本文や市町村の案内で確認してください。
時間の見方が加算で違う。契約の時間か、実際に働いた時間か
療育支援加算の専門職は、月の時間数を契約や雇用の時間ではなく実際に働いた時間で数えます(No.292)。一方、高齢者等活躍促進加算の非常勤職員の判断は、基本的には雇用契約でどのような時間の勤務となっているかによります(No.358)。
同じ配置系の加算でも、実働を数える加算と、雇用契約を見る加算があります。どちらで確認されるかを取り違えると、勤務表と契約書のどちらを根拠に残すかを誤ります。
常勤換算の式は職員数の計算のもので、勤務時間の下限とは別
常勤以外の職員を常勤に換算する式は、FAQのNo.227に示されています。常勤換算値は、常勤以外の職員の1か月の勤務時間の合計を、各施設・事業所の就業規則等で定めた常勤職員の1か月の勤務時間数で割って求め、小数点以下の端数処理は行いません。
この常勤換算は職員数の計算の話で、配置系の加算に勤務時間の下限があるかとは別の論点です。常勤の定義は『常勤換算の計算方法:公定価格の算式と計算例、非常勤・勤務時間短縮保育士の扱い』で説明しています。
園で残しておくもの
勤務表と雇用契約書の両方を残し、加算ごとの見方に合わせて示せるようにします。
加算の要件を確認する
対象の加算に時間の数値があるか、通知とFAQで確認します。
勤務表と雇用契約書を残す
実働を数える加算は勤務表、基本的に契約を見る加算は雇用契約書が根拠になります。
市町村の認定の見方を聞く
下限が示されていない加算は、認定のときに見られる勤務実態を所轄の市町村に確認します。
次に知りたいこと:配置系加算の比較、療育支援加算、高齢者等活躍促進加算
配置系の加算は、まず比較表で全体を見てから、個別の記事で要件を確認します。
5つの加算を並べて見るには『配置系の加算5種の比較(配置改善・チーム保育・療育支援・主任専任・事務職員)』、療育支援加算の認定は『療育支援加算とは?対象・要件・区分A〜D・認定の確認(令和8年度)』、高齢者等活躍促進加算は『高齢者等活躍促進加算の要件(対象者・400時間・事業等)と加算額』が入口です。
よくある質問
- 配置系の加算に、週○時間以上という共通の決まりはありますか。
FAQ第32版No.113の答えには、共通の下限は書かれていません。加算の趣旨が実現される勤務実態かどうかを踏まえ、市町村が認定します。
- 療育支援加算の専門職の時間は、雇用契約の時間で数えますか。
実際に働いた時間で数えます(No.292)。月ごとの時間のほか、特段の事情があれば年度の合計時間で調整できる場合があります(No.293)。
- 自園の職員の勤務時間で加算が認められるか、この記事で判定できますか。
できません。この記事は国のFAQの整理です。認定は市町村が行うため、勤務実態と要件を所轄の市町村に確認してください。
公定価格を試算する
所在地、利用定員、年齢別の園児数を入力します。配置系の加算が認められるかどうかは、試算結果に含まれません。
利用定員を入れて公定価格を試算するこの記事が参照した一次資料
- 公定価格に関するFAQ(よくある質問)(第32版)
該当なし/令和8年度当初/確認日 2026-09-03