2号・3号の認定を受けるには、保護者が10項目の事由のどれかに当たる必要がある
保育所を使う子どもは、保護者の事由により家庭で必要な保育を受けることが困難であると、市町村に認められた子どもです。
子ども・子育て支援法第19条は、給付の対象になる子どもを3つに分け、2号(満3歳以上)と3号(満3歳未満)を、保護者の労働または疾病その他の内閣府令で定める事由により、家庭で必要な保育を受けることが困難な子どもと定めています。その内閣府令が、子ども・子育て支援法施行規則の第1条の5です。
2号・3号と年齢区分の対応、公定価格の区分は認定区分(2号・3号)と年齢区分の対応で整理しています。この記事は、認定の要件になる保護者の事由を扱います。
施行規則は、事由に当たるかどうかを、小学校就学前の子どもの保護者のいずれもが次の各号のいずれかに当たることとしています。
保護者が1人の場合は、条文の読み方として、その1人が当たるかどうかで見ることになります。
保育の必要性の事由は10項目(第10号は市町村認定の類似事由)
事由は第1号から第10号まであり、最後の第10号は市町村が認める類似の事由です。
次の表は、条文の内容を短くまとめたものです。
| 号 | 事由 | 条文上の要点 |
|---|---|---|
| 第1号 | 就労 | 1か月に48時間から64時間までの範囲内で、月を単位に市町村が定める時間以上、労働することを常態とすること |
| 第2号 | 妊娠・出産 | 妊娠中であるか、または出産後間がないこと |
| 第3号 | 疾病・障害 | 疾病にかかり、もしくは負傷し、または精神もしくは身体に障害を有していること |
| 第4号 | 介護・看護 | 同居の親族(長期間入院等をしている親族を含む)を常時介護または看護していること |
| 第5号 | 災害復旧 | 震災、風水害、火災その他の災害の復旧に当たっていること |
| 第6号 | 求職活動 | 求職活動(起業の準備を含む)を継続的に行っていること |
| 第7号 | 就学・職業訓練 | 学校などへの在学(イ)、公共職業能力開発施設などでの職業訓練の受講(ロ) |
| 第8号 | 虐待・DV | 児童虐待を行っている、または再び行われるおそれがある(イ)、配偶者からの暴力で保育を行うことが困難(ロ) |
| 第9号 | 育児休業中の継続利用 | 育児休業をする場合で、その子ども以外の就学前の子どもが施設等を利用しており、育児休業の間も引き続き利用が必要と認められること |
| 第10号 | 市町村が認める類似の事由 | 第1号から第9号に類するものとして市町村が認める事由 |
第7号のイは、学校教育法第1条の学校、専修学校、各種学校その他これらに準ずる教育施設への在学です。
第7号のロは、公共職業能力開発施設で行う職業訓練などの受講です。
第8号のロは、配偶者からの暴力のうち、イに当たる場合を除いたものです。
就労の時間は、国が48〜64時間の幅を示し、市町村が月の時間を決める
施行規則が定めているのは時間の幅で、この幅の中のどの時間にするかは市町村が決めます。
第1号は、1か月に48時間から64時間までの範囲内で、月を単位に市町村が定める時間以上労働することを常態とすることと書いています。同じ働き方でも、市町村によって認定される場合とされない場合があり得るということです。
全国共通の部分
就労を事由とするときの時間の幅は、全国で48時間から64時間までです。事由の10項目の並びも全国共通です。
市町村に確認する部分
実際の下限の時間と、第10号で認める事由の中身は、市町村が決めます。入所を考える保護者や、保護者に説明する園は、住んでいる市町村の案内で確認する必要があります。
月の下限時間を、この記事の数字で判断しない
条文が示すのは時間の幅だけで、市町村が実際に定めた下限は個別に違います。48時間や64時間は、全国の一律の要件ではありません。
個別の保護者が認定されるかどうかは、居住地の市町村に確認してください。この記事は個別の判断をしません。
事由によっては、保育必要量が標準時間(11時間まで)になる
保育必要量は、標準時間(月平均275時間まで・1日11時間まで)と短時間(月平均200時間まで・1日8時間まで)の2区分に分けて認定されます(施行規則第4条第1項)。
ただし、保護者の事由が第1条の5の第2号(妊娠・出産)、第5号(災害復旧)または第8号(虐待・DV)のときは、保護者が短時間を申請した場合を除き、標準時間の区分になります。
第3号(疾病・障害)、第6号(求職活動)または第9号(育児休業中の継続利用)の事由については、市町村が区分に分けて認定することが適当でないと認めるときは、区分に分けないで認定できます(同条第2項)。
園が保育標準時間と短時間の園児数を試算に入れるときの見方は、保育標準時間・短時間の確認で整理しています。
認定は居住地の市町村が行い、処分は申請から30日以内(延期の場合あり)
認定の申請は、子どもごとに、保護者の居住地の市町村に行います(子ども・子育て支援法第20条第1項・第2項)。
市町村は、認定をしたときは結果を保護者に通知し、区分や保育必要量を記載した支給認定証を交付します(同条第4項)。給付を受ける資格を有すると認められないときは、理由を付してその旨を保護者に通知します(同条第5項)。
申請に対する処分は、申請のあった日から30日以内にしなければなりません。
ただし、保護者の労働や疾病の状況の調査に日時を要するなどの特別な理由があるときは、30日以内に、なお要する期間と理由を通知して延期できます(同条第6項)。
認定の有効期間と、事由が変わったときの手続は認定の有効期間・変更・取消しで、認定を受けた後に園へ申込みをする流れは利用の申込みと選考で整理しています。
よくある質問
- 仕事をしていなくても、保育所に入れますか。
事由に当たれば、仕事をしていなくても可能性があります。施行規則第1条の5は、就労のほか、求職活動(起業の準備を含む)や就学、職業訓練、疾病・障害、介護、妊娠・出産なども事由に挙げています。市町村が認めた事由に当たる場合もあるため、居住地の市町村で確認してください。
- 両親のうち一方だけが働いていれば、認定されますか。
条文は、保護者のいずれもがいずれかの事由に当たることを求めています。一方が働いていても、もう一方がどの事由にも当たらなければ、事由には当たりません。個別の事情は、居住地の市町村に確認してください。
- 月に何時間働けば就労の事由に当たりますか。
全国共通の時間はありません。施行規則は、48時間から64時間までの範囲内で、市町村が月を単位に定める時間以上と定めています。居住地の市町村の案内で、下限の時間を確認してください。
- 育児休業中は、上の子を保育所に預け続けられますか。
第9号は、育児休業をする場合で、その子ども以外の就学前の子どもが施設等を利用しており、育児休業の間も引き続き利用が必要と認められる場合を事由に挙げています。必要かどうかの判断は市町村が行うため、居住地の市町村に確認してください。
- この試算ツールで、保育の必要性の認定を確認できますか。
できません。この試算は公定価格(委託費)の算定に特化しており、保護者が事由に当たるかどうかや認定の可否は対象外です。
自園の条件で試算する
利用の申込みを断れる場合は定員を超えるときの受入れで、認定区分の公定価格への影響は認定区分(2号・3号)と年齢区分の対応で整理しています。
ほかの記事の確認事項・よくある質問の一覧
この記事が参照した一次資料
- 子ども・子育て支援法(平成24年法律第65号)/子ども・子育て支援法施行規則(平成26年内閣府令第44号)
法令ID 424AC0000000065/426M60000002044/対象外対象外/確認日 2026-10-15