解説

保育所の公定価格の計算の流れ:基本分・加算・調整の順序

保育所の公定価格が、基本部分、基本加算、加減調整、乗除調整、特定加算の順に積み上がる流れを、1枚の順序図で確認できます。各段階の個別記事へも進めます。

計算の流れは、通知の5段階の順に積み上がる

留意事項通知の別紙2(保育所)は、地域区分等を決めたあとの項目を、基本部分、基本加算部分、加減調整部分、乗除調整部分、特定加算部分の順に並べています。この順番が、公定価格を組み立てるときの段階の順番です。後ろの調整ほど、前の段階の合計を基礎にする箇所があるため、順番を取り違えると金額の意味が変わります。

公定価格の段階の順序(告示別表第2の列番号は告示のとおり)
順番段階告示の列内容個別記事
0地域区分等を決める①〜⑤地域区分、定員区分、認定区分、年齢区分、保育必要量区分を決める。以降の単価はこの区分に応じて定まる公定価格の計算方法と基本分単価の内訳
1基本部分⑥基本分単価。地域区分等に応じて定められた額基本分単価の職員費用の区分
2基本加算部分⑦〜⑯処遇改善等加算(区分1・2)、配置改善加算、休日保育・夜間保育などの加算処遇改善等加算の加算率
3加減調整部分⑰〜⑲b分園の場合の調整、施設長を配置していない場合などの調整分園の調整・減算4項目
4乗除調整部分⑳定員を恒常的に超過する場合の調整定員超過の減算
5特定加算部分㉑〜㉞主任保育士専任加算、冷暖房費加算など、施設ごとの認定や所在地に応じた加算3月分だけの加算と毎月の加算
6施設への支払い―毎月の請求に基づき、市町村が支弁する委託費の請求と支払いの時期

表の段階名と列番号は、留意事項通知の別紙2(保育所)の見出しと告示別表第2で確認できた範囲です。確認日は 2026-10-09 です。個別の施設に当てはまる額は、所在地の市町村の認定で決まります。

各段階で、何を基礎に額を出すか

通知が、調整の額を何に掛けるかを明記している箇所は次の2つです。基礎になる範囲が段階ごとに違う点が、計算の流れを読むときの要点です。

通知で確認できた、調整の基礎になる範囲
調整基礎になるもの端数の扱い
分園の場合の調整(⑰)分園に適用される基本分単価(⑥)と処遇改善等加算(区分1・2)(⑦)の合計額に、地域区分等に応じた調整率を乗じる10円未満切り捨て
定員を恒常的に超過する場合(⑳)基本分単価(⑥)から経営情報等の報告を行っていない場合(⑲b)までの額(副食費徴収免除加算(⑯)を除く)の総和に、各月初日の利用子ども数の区分と地域区分等に応じた調整率を乗じる10円未満切り捨て

特定加算部分(㉑〜㉞)は、定員超過の調整(⑳)の基礎に含まれる範囲としては通知に書かれていません。端数処理の考え方は10円未満切り捨ての扱いで確認できます。

「加算を足してから減算を引く」と一括りにすると、基礎の範囲を取り違える

分園の調整は基本分単価と処遇改善等加算(区分1・2)だけに掛かり、定員超過の調整は⑥〜⑲b(⑯を除く)に掛かります。どちらも「全部の合計」ではありません。

調整ごとに、通知が示す基礎の範囲を個別記事で確認してから、試算の内訳表と照らす。

施設への支払いは、月ごとの請求に基づく

施設への支払いは、月ごとの請求書に基づきます。

通知は、市町村が毎月、施設・事業者から請求書(私立保育所は委託費の請求書)を徴して支弁することを定めています。各月初日に利用する子どもの分は当月分を支弁し、月途中で利用を開始・終了した子どもの分は、翌月の支給時に併せて支弁または精算します。加算の中には、3月初日の利用子ども数で割って3月分の単価に加えるものと、各月の単価に加えるものがあります。

請求と支払いの時期は委託費の請求と支払いの時期、3月分だけに入る加算と毎月入る加算の区別は3月分だけの加算と毎月の加算で確認できます。

番号から個別記事へ進む

告示の列番号と通知の項目の対応は、項目番号(①〜㉞)の見方で一覧にしています。加算ごとの確認事項は、公定価格の計算方法と基本分単価の内訳の列一覧から各記事へ進めます。

よくある質問

加算と減算は、どちらを先に計算しますか。

通知の順序では、基本加算部分(⑦〜⑯)のあとに加減調整部分(⑰〜⑲b)、乗除調整部分(⑳)、特定加算部分(㉑〜㉞)が続きます。ただし、各調整の基礎になる範囲は調整ごとに異なるため、表の基礎の範囲を個別に確認してください。

この順序で計算すれば、自園の受取額が分かりますか。

分かりません。加算率や各加算の適用は、市町村の認定で決まります。順序は計算の読み方を整理したもので、給付の適用を保証するものではありません。

自園の条件で試算する

基本分単価に加算と調整を反映した内訳を確認できます。結果には計算過程、使った告示、確認日、そしてこの試算に含まれていない項目も表示されます。

受けている加算を選んで試算する

出典: 特定教育・保育等に要する費用の額の算定に関する基準等(令和8年こども家庭庁告示第9号)別表第2、特定教育・保育等に要する費用の額の算定に関する基準等の実施上の留意事項について(別紙2 保育所、第3 施設型給付費等の支弁方法)。確認日は 2026-10-09 です。

ほかの記事の確認事項・よくある質問の一覧

  • 試算前の確認事項の一覧

    この記事の「つまずきやすい確認事項」1件を、ほかの記事の確認事項と対処とあわせて見られます。

この記事が参照した一次資料

ほかの解説

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